ホーム > 環境メールニュース > 世界で初めての青少年による一斉気候ストライキ、125ヶ国の150万人以上が参加~...

エダヒロ・ライブラリー環境メールニュース

2019年04月01日

世界で初めての青少年による一斉気候ストライキ、125ヶ国の150万人以上が参加~山本良一先生のスライド (2019.04.01)

温暖化
 

新しい年度が始まり、新しい元号も発表になりましたね。新しい年度、新しい時代が、地球環境問題の解決に向けて、じっくり考えつつも、急いで動きが進んでいく時代になれば、と願っています。

ただ、温暖化を巡る状況は悪化の一途をたどっています。3月下旬にIEA(国際エネルギー機関)が、「世界のCO2排出量が2年続けて過去最高になった」と報告し、日本の気象庁も、「2018年に国内の地上観測点や北西太平洋上での測定で、CO2濃度がいずれも過去最高を更新した」と発表しました。

この気候変動に関して、長年切迫する危機と迅速な行動を強く訴えていらっしゃる東大名誉教授の山本良一先生が作成されたスライドをいただきました。余り日本で知られていない事実や状況もたくさん盛り込まれています。

3月15日に、世界で初めての青少年による一斉気候ストライキが行われ、125ヶ国の2083ヶ所で、150万人以上が参加していることをご存じでしたか?

先生のご厚意で、どなたでもダウンロードしてご覧いただき、使っていただけるようにしました。

世界で初めての青少年による一斉気候ストライキ.pdf

ここですべては紹介できませんが、特にお伝えしたいところを先生のスライドから抜粋して転載します。

途中で出てくる「気候非常事態宣言」については、こちらで紹介しています。
https://www.es-inc.jp/library/mailnews/2018/libnews_id009803.html


~~~~~~~~~~~~~~ここから引用~~~~~~~~~~~~~~~


2019年3月22日作成

世界で初めての青少年による一斉気候ストライキ
2019年3月15日
125ヶ国、2083ヶ所、150万人以上が参加

山本良一 東京大学名誉教授

自治体の気候非常事態宣言と青少年の気候ストライキの最近の動向 2019.3.12 山本

1月 17自治体が気候非常事態を宣言
17 ベルギーで気候ストライキ 12,750名の参加者
18 スイスで気候ストライキ 22,000
 ドイツで気候ストライキ 25,000
24 ベルギーで気候ストライキ 35,000
25 ダボス会議でGreta Thunbergスピーチ"私たちの家が火事だ"
  ドイツで気候ストライキ 15,000
30 ベルギー3,400名の科学者、知識人が支持声明"諸君の気候野心を強化せよ"
31 ベルギーで気候ストライキ 33,000

2月 33自治体が気候非常事態を宣言
1 ドイツで気候ストライキ 12,000名の参加者
2 スイスで気候ストライキ 65,000
7 オランダ350名の科学者が支持声明
 オランダで気候ストライキ 10,000
13 英国224名の科学者が支持声明
15 英国で気候ストライキ 15,000
22 日本で初めての気候ストライキ 20

3月1 オープンレター公表、気候ストライキのグローバル調整グループ、"私た
ちは人類の運命を変える"
日本316名の科学者、知識人が自治体首長に気候非常事態宣言を要請
12 ドイツ、オーストリア、スイスの16,000名の科学者が支持声明
  ニュージーランドの1000名の科学者、教育者が支持声明
15 世界各地で一斉気候ストライキを予定 20万人程参加か

気候非常事態宣言、動員計画立案の世界動向 3月22日現在
Climate Emergency Declaration, and Mobilisation in Action(CEDAMIA)

2016年12月 デアビン Darebin City

2017年2月 ヤラ Yarra City
   11月 ホーボーケン Hoboken City

2018年2月 モンゴメリー Montgomery
4月 ヴィンセント Vincent City
4月 ロサンゼルス Los Angeles
6月 バークレー City of Berkeley
7月 リッチモンド City of Richmond, CA
8月 ヴィクトリア・パーク Town of Victoria Park
9月 モアランド Moreland City
  11~12日 気候非常事態国際会議、デアビン市主催
10月 オークランド City of Oakland
バイロン・シャイア Byron Shire
11月 ブリストル Bristol
バラーラット Ballarat
サンタクルーズ Santa Cruz
トラフォード Trafford
12月(9)
トットネス Totnes City
フルーム Frome City
フォレスト・オブ・ディーン Forest of Dean
ロンドン London
ストラウド Stroud District
ブライトン・アンド・ホブ Brighton and Hove
オスウェストリー Oswestry
マカンスレス Machynlleth
ラングポート Langport

2019年
1月 (17)
スカボロー Borough of Scarborough
ブラッドフォード Bradford
カークリーズ Kirklees
バンクーバー Vancouver
ゴーラー Gawler Town
コーンウォール Cornwall
ミルトン・キーンズ Milton Keynes
ランベス区 Lambeth
ニューブリテン New Britain City
レスター・シティ Leicester City
オックスフォード Oxford City
ファルマス Falmouth Town
ハリファックス Halifax Regional
ノリッジ Norwitch City
サンタクルーズ郡 Santa Cruz County
ランカスター Lancaster City
カルダーデール Calderdale Borough

2月 (33)
リッチモンド City of Richmond
シェフィールド Sheffield City
エジンバラ Edinburgh City
タウィン Tywyn Town
ヴィクトリア首都地域 Capital Regional District
ベール・オブ・ホワイト・ホース・ディストリクト Vale of White Horse District
    グラストンベリー Glastonbury Town
    チェルトナム Cheltenham Borough
    チャード Chard Town
    マリバーノン・シティ Maribyrnong City
    ノース・サマセット North Somerset
    エドモンストン City of Edmundston
    南グロスターシャー South Gloucestershire
    カーマゼンシャー Carmarthenshire
    サマセット郡 Somerset County
    バーゼル Basel City
    ダーラム郡 Durham County
    トーントン Somerset West and Taunton
     ケンブリッジ Cambridge City
    デヴォン Devon County
    パウエルリバー Powell River
    メンディップ・ディストリクト Mendip District
    アッパー・ハンター・シャイア Upper Hunter Shire
    シティ・オブ・ブルー・マウンテンズ Blue Mountains City
    ウィルトシャー Wiltshire
    レディング Reading Borough
    サウス・レイクランド・ディストリクト South Lakeland District
    セントネオツ St Neots Town
    ルイシャム区 Lewisham
     リースタル Liestal
    アーズ・アンド・ノース・ダウン Ards and North Down Borough

気候非常事態宣言した都市の温室効果ガス削減目標例①
Councils declaring climate emergency : new hope for climate action ?
Campaign against climate change より 2019年3月15日

Bedford Borough City 2030年までにカーボンニュートラル
Bradford Metropolitan District 2030年までに2005年の排出量の9割削減
Brighton Hove 2030年までにカーボンニュートラル
Bristol 2030年までにカーボンニュートラル
Carlisle 2030年までに正味のゼロカーボン
Carmarthenshire 2030年までにゼロカーボン
Cheltenham 2030年までにカーボンニュートラル
Cornwall county 2030年までにカーボンニュートラル
Forest of Dean District 2030年までにカーボンニュートラル
Lancaster 2030年までにカーボンニュートラル
Leicester 2025-2030年までにカーボンニュートラル
London Borough of Lambeth 2030年までにカーボンニュートラル
London Borough of Lewisham 2030年までにカーボンニュートラル
Manchester 2038年までにカーボンニュートラル
Mendip District 2030年までにカーボンニュートラル
Milton Keynes 2030年までにカーボンニュートラル
North Somerset 2030年までに正味でゼロカーボン
Scarborough Borough 2030年までにカーボンニュートラル
Sheffield できるだけ早くカーボンニュートラル
South Cambridgeshire 2050年までにカーボンニュートラル
Stroud District 2030年までにカーボンニュートラル
Alnwick Town 2030年までにカーボンニュートラル
From 2030年までにカーボンニュートラル
Glastonbury 2030年までにカーボンニュートラル
Ladock Parish 2030年までにカーボンニュートラル
Langport 2030年までにカーボンニュートラル
Machynlleth 2030年までにカーボンニュートラル\
Oswestry 2030年までにカーボンニュートラル
Totnes 2030年までにカーボンニュートラル
Tywyn できるだけ早くカーボンニュートラル

気候行動を求める学生ストライキ① Ref. School strike for climate-Wikipedia
国    都市     時期      参加人数  リーダー
スウェーデン ストックホルム   2018年8月20日~ 1    Greta
Thunberg(15歳)
オランダ    ハーグ    9月4日     1~4
〃   ザイストZeist  9月21日    1      Lily Platt(10歳)
オーストラリア キャンベラ  11月28日   100
〃     30ヵ所   11月30日   15,000
カナダ   バンクーバー  12月7日   未知数
英国   ロンドン    12月7日    12
ドイツ   ベルリン、ゲッチンゲン、
     ハンブルグ、キール、ケルン  12月14日 未知数
スイス   チューリッヒ   12月14日   500
米国   ニューヨーク   12月14日   1  Alexandria Villasenor(13歳)
スイス   バーゼル、ベルン、
     ザンクトガレン、チューリッヒ  12月21日  4,000
英国   コーシャムCorsham  12月21日   4      Ellida Dilleyら
ベルギー  ブリュッセル   2019年1月10日  3,000
フィンランド ヘルシンキ    1月11日     100
カナダ   ウォータールー  1月11日     30
スコットランド フォート・ウィリアム 1月11日 1  Holly Gillibrand(13歳)
ベルギー  ブリュッセル    1月17日    12,500
スイス   15ヵ所      1月18日    22,000
ドイツ   50ヵ所      1月18日    35,000
ベルギー  ブリュッセル    1月24日    35,000
スイス   ダボス      1月25日    30   Greta Thunbergと共に
ドイツ   ベルリン     1月25日   15,000
ベルギー  リエージュ、ブリュッセル  1月31日 33,000
ドイツ   25ヵ所      2月1日   12,000
スイス   13ヵ所      2月2日   40,000
オランダ ハーグ、グローニンゲン 2月7日   10,000
ベルギー ルーバン、ブリュッセル、 2月7日   20,000
    アーロン、アントワープなど
ドイツ  50ヵ所       2月8日   21,000
オーストラリア ザルツブルグ  2月8日    100
フランス  ナント      2月8日  1500 フランス初の学生ストライキ
アイルランド ダブリン    2月13日  400
オランダ  複数の都市  2月14日  100~500
ベルギー  ブリュッセル  2月14日   11,000
フランス   パリ    2月15日   1,000 パリ初の学生ストライキ
英国   60ヵ所    2月15日   15,000
米国 デンバー、ティズベリー、 2月15日  9
   ニューヨーク
ベルギー ブリュッセル、   2月21日 15,500  Greta Thunberg参加
    ゲントなど
日本  東京    2月22日   20   日本初の学生ストライキ

Greta Thunberg

2003年1月3日生まれ。
母親 Malena Ernman 有名なオペラ歌手
父親 Svante Thunberg 俳優、名前は遠い親戚のSvante Arrheniusより命名された
祖父Olof Thunberg 俳優、ディレクター

Gretaはアスペルガー症候群であることを告白、カーボンフットプリントを下げるために一家は飛行機に乗らない、ヴィーガンであることに固執。

2018年8月20日から9月9日(スウェーデン総選挙の日)まで学校に行かずに国会横で1人で座り込みを行う。この年の夏はスウェーデンは熱波や森林火災に襲われた。彼女の要求はスウェーデンがパリ協定に従ってCO2排出を削減すること。

プラカードは「School strike for the climate」

総選挙後は毎週金曜日に座り込みを行う。これは世界的な注目を集める。
2018年12月の時点で270都市で2万人以上の学生がストライキを行った。
ThunbergはフロリダのParkland Schoolの学生が組織したMarch for our livesに刺激されてSchool climate strikeを始めたと述べている。

英国全土で学生たちがラジカルな気候行動を要求してストライキを決行
The Guardian, Fri 15 Feb. 2019
School pupils call for radical climate action in UK-wide strike

オーガナイザーによるとスコットランドからコーンウォールまでの60都市で
10,000人の若者がストライキを行った。
リーダーの一人であるAnna Taylor 17歳、「若者は情熱的、緊急にしてラジカルな気候行動の必要性を訴えるデモを継続する意志がある。」

ロンドンには3,000人の学生と若者が集まった。オックスフォードに2,000人、エクセターとリーズに1,000人ずつ。ブライトン、ブリストル、シェフィールド、グラスゴーに数百人ずつ。マンチェスターでは数百人が参加。

プラカードには「気候は資本主義よりまさる」、「誰の未来?我々の未来」とあった。

Christiana Figueres(2015年のパリ協定を導いた)は学生ストライキを支持。
学生ストライキ運動は2018年8月に当時15歳だったスウェーデンのグレタ・トゥンベルグが一人で国会議事堂の外側で抗議活動を行ったことに始まる。

現在では毎週7万人の学生が世界中の270都市でストライキを行うまでに拡大。2月15日は6週連続でヨーロッパ中でストライキが行われた。パリでは初めて1,000人の学生がデモを行った。ベルリンでも6週連続でデモが行われた。2月15日に英国では初めて国全体でストライキが呼びかけられた。

Greta Thunberg
「英国首相はストライキをやっている学生は授業時間をムダにしていると発言している。それはそうかも知れない。しかし政治家は必要な行動を取らずに30年をムダにしてきたのではないか。そしてその方がもっと悪いのではないか。」

先週、科学者は昆虫の大絶滅を警告している。
金曜日のデモの参加者は政府に対して気候の非常事態を宣言することを求めている。
若者は政策決定への参加を要求。投票年齢を16歳に下げろと要求。

ベルギーの学生のプラカード
The beginning of great change ; Greta Thunberg hails School climate strikes
"I'll do my homework when you do yours"
あなたがあなたの宿題をする時に、私も自分の宿題をする

ベルギーの学生ストライキを3,000人が科学者が支持
Scientists tell Belgian school kids on climate strike; 'You're right!'
(1月30日木曜日のスト)
Strengthen your climate ambitions ! "Scientists 4 Climate"

2019年3月15日グローバル気候ストライキ
957の学校で気候ストライキを行う予定、957ヶ所、82ヶ国
Greta Thunbergによる

FridaysForFutureのEvent Listによれば3月15日には104ヶ国、1528市/町で開催される

多数の市/町で開催される国

アルゼンチン17   フィンランド24   ノルウェー8
オーストラリア48   フランス95    ポーランド23
オーストリア9     ドイツ195     ポルトガル34
バングラデシュ4    ギリシア5     南アフリカ8
ベルギー28      グリーンランド2  韓国3
ブラジル17     インド26     スペイン62
カナダ51      インドネシア4   スウェーデン121
チリ12       アイルランド28   スイス23
中国5       イタリア174    台湾5
コロンビア7     マレーシア2    トルコ10
チェコ11       メキシコ26    イギリス10
デンマーク20     オランダ4    アメリカ156
エクアドル7     ニュージーランド16  日本1

学生の気候ストライキを支持する科学者、教育者、知識人の声明
2019年1月~3月

国       署名者数         声明文
フィンランド     1,228名     気候ストライキを支持する
ベルギー      3,400名     君たちの気候野心を強化せよ
オランダ       350名    気候合意:政治的リーダーシップの時!
ドイツ、オーストリア、スイス 23,000名 若い抗議者たちの懸念は正当化され

英国       224名     学生の気候ストライキの勇敢な立場には私たちの支持がある
ニュージーランド   1,560名     気候ストライキに連帯する
オーストラリア    800名      気候ストライキに連帯する
米国       303名


(地球科学分野)   気候ストライキに対する科学者の支持
基本的な主張
①気候変動の科学的証拠は明確
現在の気候、生物種、森林、海洋、土壌保護のための対策は十分ではない。私たちが行動しなければ文明の崩壊や自然界の消滅は目前に迫る。

②気候変動に対して直ちに決定的な行動を要求して気候ストライキを行う若者を支持する
気候ストライキを行う学生に対してそのリーダーシップ、気候正義に基づいた世界建設へのコミットメントに対して感謝したい。彼らは私たちの尊敬と私たちの完全な支持に値する。

オランダ2月7日にTrouwに掲載された公開書簡

350人の科学者が学生の気候ストライキを支持。
青少年が行動を起こすことは正しい。それを支持する。

2月7日にハーグに1万人の高校生、中学生が気候政策に抗議するために集結すると予想されている。今や政治的リーダーシップが必要とされる時である。

必要な手段を取ることに躊躇することはもはや許されない。政治的リーダーシップが有効な手段と行動変容と手に手を取ることができれば、私たちは時間内に問題を解決することができる。そうでなければ子供たちは犠牲になるだろう。教育大臣のArie Slobは子供たちの関与を歓迎するとしながらもデモは止めた方が良いと述べた。
誰が欠席したかを報告するかどうかは学校に委ねられている。子供が4週間に16時間以上欠席した場合に報告が義務付けられている。


オープンレター"気候合意:政治的リーダーシップの時"
現在の国際的な政策処置は不十分で、現在の提案では今世紀末までの世界の平均気温は3℃上昇してしまう。抜本的な対策を取るべき時です。世界の平均気温の上昇を2℃よりはるかに低く、好ましくは1.5℃に制限する。


君たちの気候野心を強化せよ(Strengthen your climate ambitions!)②
ベルギー2019年1月30日

「現在提案されている削減案では、世界の平均気温は今世紀末に3℃以上上昇するだろう。」

「行動しないコストはCO2排出を削減すための投資よりはるかに大きいだろう。
何もしないことによって膨大なコスト増になる。洪水、嵐、森林火災に伴うコストを含めて。」

「大幅にCO2排出を削減する知識や技術は既に存在する。
今や最初で最大の政治的勇気が必要である。」

3400名以上の科学者が署名した。(More than 3400 scientists list facts in as
open letter)

1月31日にはブリュッセルで12,500名の学生が気候ストライキを行った。

青少年気候ストライキの勇敢な立場には私たちの支持がある
School climate strike children's brave stand has our support
The Guardian 2019年2月13日

英国の224名の科学者が署名、Kevin Anderson教授も署名している。
気候変動の科学的証拠は明確。2018年の夏は英国気象庁によれば観測史上最も暑かった。熱波はヨーロッパ全域にわたって悪影響を及ぼしており、小麦、ジャガイモの収穫量は1/4減少した。

2018年にスコットランド、アイルランドと北ヨーロッパのほとんどで土壌中の水分が減少し森林火災のリスクを高めた。David Attenborouth卿が警告しているように"私たちが行動しないなら、文明の崩壊や自然界の消滅は目前だ"

Greta Thunbergや他の多くのストライキをする世界中の学生の声に耳を傾けねばならない。

ドイツ、オーストリア、スイス(ドイツ語圏)の科学者による共同声明
2019年3月12日

元ヴッパタール研究所長のワィツゼッカー教授やポツダム気候インパクト研究所長のシェルンフーバー教授など726名が署名した声明「デモをする若者たちの懸念は正当である(Die Anliegen der demonstrierenden Jungen Menschen sind
berechtigt)」に3月11日までに23,000名以上の科学者が署名した。

その声明では"現在、多くの若者が気候保護と私たちの自然生活基盤を守るために定期的にデモを行っています。私たちは科学者として信頼できる科学的知見に基づいて説明します。これらの懸念は正当であり十分に正当化されます。現在の気候、生物種、森林、海洋及び土壌保護のための対策は十分なものと言えません」と述べ、更にその根拠を詳しく説明している。

「まだ広範な参加と議論が必要であるとしても今行動を起こさなければなりません。両方とも相互に排他的ではありません。私たちの天然資源を破壊することなく生活の質を維持し、人間の幸福を向上させることができる社会的及び技術的な革新はすでに数多くあります。

すべてのドイツ語圏の国々では、エネルギー、栄養、農業、資源利用及びモビリティの転換において必要な規模とスピードが達成されていません。」

「迅速かつ一貫して行動することによってのみ地球温暖化を抑制し、動植物の大量絶滅を防ぎ、自然の生命の基盤を守り、そして現在及び将来の世代のための住みよい未来を創造することができます。これこそまさに「Fridays for Future」の若者たちが達成したいことです。彼らは私たちの尊敬と私たちの完全な支持に値する。」

1560名を超える研究者、教育者、アカデミックスがオープン・レターに署名
Academics, Researchers and Educators in Solidarity with School Strike
4 Climate Aotearoa New Zealand

ニュージーランドの1560名を超える大学人、研究者、教育者が気候ストライキに連帯する

ニュージーランドや世界で気候変動に対して直ちに決定的な行動を要求して気候ストライキを行う若者を支持する。今行動を起こすことが現在及び将来の世代の福祉や存続にとって決定的に重要である。

私たちはストライキを行う学生に対してそのリーダーシップ、気候正義に基づいた異なった世界を建設することへのコミットメントに対して感謝したい。

「これらの状況下で、私たちはニュージーランドと世界で青少年の気候ストライキ運動を完全に支持する。かれらは大人たちの行動しないことの結果を共に生きてゆかなければならない。私たちは政府に要請したい。彼らの要求に配慮し、パリ協定の野心に見合うようなカーボンエミッション削減のための緊急な手段を取るように。」

「私たちは人類の運命を変えるつもりです」
3月15日の気候ストライキのリーダーたち(150名程)の声明
2019年3月1日

私たち若者は私たちの未来について深い関心を持っています。
人類は現在第6の生物種の大量絶滅を引き起こし、世界の気候システムは崩壊の瀬戸際にあります。その破壊的なインパクトは地球上の何百万人もの人々によって既に感じ取られています。しかし私たちはパリ協定の目標からはるかに遠いところにいます。

若者は世界人口の半分以上を占めます。私たちの世代は気候危機と共に成長し残りの人生すべてをかけてそれと向き合わなければなりません。そのような事実があるにも関わらず私たちには地域的・国際的な意志決定のプロセスから除外されています。私たちは政治的発言力のない将来世代なのです。私たちは気候危機を危機として扱うことが必要です。それは人類の歴史において最大の脅威であり、私たちの文明全体を脅かす世界の意志決定者の無策を受け容れる訳にはいきません。・・・・・・・・(中略)

私たちはあなた方が好もうと好まざるとに関わらず人類の運命を変えるつもりです。


Youth Climate Strike
Friday, March 15, 2019

アメリカの気候ストライキを行う学生の要求
1. グリーンニューディール
100%再生可能エネルギーを2030年までに、など
2. 化石燃料インフラプロジェクトの停止
3. 政府の全ての決定は2018年のIPCC報告書を含めて科学的研究に裏打ちされていること
4. 国による気候非常事態宣言を行うこと
5. 気候変動及びそのインパクトについての包括的な義務教育をK-8(小中学生)に行うこと
6. 国立公園等公共の土地及び野生動物の保護
7. 水供給をクリーンに保つこと

https://www.youthclimatestrikeus.org/platform

2019年3月15日グローバル気候ストライキ

2019年3月19日時点での集計、125ヶ国、2083ヶ所で行われ、
150万人以上が参加と推測される

Ref. School Strike for Climate, Fridays For Future, Wikipediaなど

国       都市名         参加人数
ニュージーランド   全土          3,000
         議会前に2,000人
オーストラリア    全土         150,000
         (シドニー   20,000)
         (ブリスベン  10,000)
日本       東京         100
中国       香港         1,000
タイ        バンコク       30~60
インド       ハイデラバード     1,200
ウクライナ      全土        100
キプロス      ニコシア        数百
ギリシア      アテネなど       500
フィンランド     ヘルシンキ       3,000
スウェーデン     ストックホルム      15,000
アイスランド     レイキャビク       1,000
ラトヴィア      リガ         数百
ポーランド      ワルシャワ       数百
チェコ        プラハなど      1,000
スロバキア      ブラスチラバ      1,000
クロアチア      ザグレブ、スプリット   2,000
ドイツ       全土(230都市)   300,000
         (ベルリン      25,000)
デンマーク      コペンハーゲン    数千
ベルギー       全土      50,000
         (ブリュッセル   30,000)
ルクセンブルグ     全土      15,000
フランス        全土     195,000
         (パリ     40,000)
オーストリア     全土     30,000
         (ウィーン   10,500)
スイス       全土     65,000
イタリア      全土     200,000
        (ミラノ     100,000)
英国       ロンドンなど   10,000
アイルランド     全土     16,000
        (ダブリン    11,000)
ポルトガル     リスボン    数千
南アフリカ     ケープタウン   2,000
USA        全土(46州)未定
            (~10万くらいか)
カナダ       全土     150,000以上
         (モントリオール  150,000)
メキシコ      メキシコシティ   800
ウルグアア     モンテビデオ    数百
アルゼンチン    ブエノスアイレス   数百
コロンビア      ボゴタ      2,500
チリ        サンティアゴ    2,000
韓国        ソウル      100
スロベニア             11,000
マルタ               数百
スペイン              数千
3月14日 オランダ アムステルダム   6,000
3月16日 フランス パリ      350,000

・Greta Thunbergの言葉、彼女はノーベル平和賞候補に推薦されている。
「この運動は起こるべくして起こった。私たちには選択肢は無かった。私たちは気候危機が起きていることを知っている。私たちは政治家が何かするまで抗議を続ける。これは今回限りのことではない。」

・アムネスティインターナショナルは気候ストライキを擁護、連帯を表明

・国連事務総長Antonio Guerres、これは私たちを勇気づけ2019年9月の国連サミットで全力で行動するよう促している。

・スイス、バーゼルをモデルにベルン、ジュネーブ、ルツェルン、ザンクト・ガレン、ツーク、チューリッヒなどでも気候非常事態宣言が提案されている。気候ストライキは宣言を要求。

・マックスプランク協会はFridaysForFuture/気候ストライキと連帯すると表明。

・ローマクラブは3月14日に青少年の気候ストライキの支持声明を発表


~~~~~~~~~~~~~~引用ここまで~~~~~~~~~~~~~~


ほかのスライドはぜひ、山本良一先生のオリジナルスライドをご覧ください。
https://bit.ly/2OAdjGt

学生ストライキ、自治体による非常事態宣言、科学者の支持声明......日本では非常事態を出している自治体もなければ、科学者の支持声明なども聞かれません。

日本でも昨年の異常気象や災害で人々の温暖化への懸念は高まっているのではないかと思うのですが......。

 

このページの先頭へ

このページの先頭へ