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不都合な真実 ECO入門編 地球温暖化の危機
翻訳書
 

アル・ゴア (著)、枝廣淳子 (翻訳)
ランダムハウス講談社

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ベストセラーとなった『不都合な真実』に、より理解を深めるための説明を足しながら、オールカラーの写真やイラストの迫力はそのままに、ボリュームも価格もお手ごろになりました。
アル・ゴア氏のあたたかな語り口とメッセージを、ぜひ読んでください。真実を知り、「できることを少しずつでもやっていこう!」という思いと取り組みがうねりのように広がっていきますように。

訳者あとがき

 本書は、もっと多くの人に温暖化について知ってほしいというアル・ゴア氏の思いから、昨年出された『不都合な真実』により理解を深めるための説明を足す一方、より軽く読みやすい本としてつくられたものです。
『不都合な真実』の映画と書籍の大きな影響もあり、世界でも日本でも、地球温暖化への関心が急速に高まっています。政府をはじめ自治体や民間企業も、いかに先進的な温暖化対策を打つかにしのぎを削る状況ともなっており、世界の覇権争いの土俵が「温暖化」になってきたと思うほどです。しかし、私たちの理解も行動もまだまだ、温暖化の傾向に歯止めをかけ、悲劇的な未来を回避するほどには十分に大きくなっていません。
 私たちは、過去を変えることはできません。最新の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の第4次報告書によると、この100年ですでに温度は0.74℃上がっています。
 しかし、未来は私たちがつくっていくものです。これまでどおり化石燃料を使い、高い経済成長を求める社会を続けていくのか? それとも環境保全と経済成長を両立させる政策を世界中で取っていくのか? それによって、気温の上昇幅は大きく違ってきます。100年後の人々はどのような世界に生きるのか?――それを決めるのは、100年後の人々ではなく、私たちなのです。
 アル・ゴアさんとお話をしたことがあります。じっと相手の目を見つめながら、やさしく心を込めて話してくれるゴアさんに、本から受けるイメージと同じだなあと思いました。そんなあたたかいゴアさんの語り口とメッセージを、ぜひ読んでください。
 温暖化問題の解決を図るためには、「知ること」「行動すること」「伝えて、広げること」の3つが必要です。世界の二酸化炭素の5%弱を出している日本の排出量削減のために本書が少しでも役に立つとしたら、訳者としてこれ以上うれしいことはありません。

枝廣淳子

 

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