エダヒロ・ライブラリー執筆・連載

2011年08月04日

「みんなのエネルギー・環境会議」発足! (2011年8月3日掲載)

 

 前回「エネルギーは私たち一人ひとりや企業に大きな影響を与えるものです。日本の今後のエネルギーの方向性や政策は、政府や省庁がクローズドで作るのではなく、今回のように国民に開かれたオープンな場で議論していくべきでしょう。そのプロセスを民から作っていくべく準備を進めているところです」と書きました。

 日本のエネルギーについてさまざまな立場や考え方の人々がオープンに語り、議論し、対話する場をつくることをめざし、日本サッカー協会の岡田武史氏やミュージシャンの小林武史氏らと「みんなのエネルギー・環境会議」を設立しました。

 日本ではこれまで、経産省を中心とする国が業界と調整をしながらエネルギー政策を作ってきました。審議会など、主に専門家を対象とした部分的なヒヤリングの機会はあっても、広く市民の考えや思いに耳を傾け、政策に反映することはありませんでした。
 一方、市民の多くは、「電気代を払っていれば好きなだけ電気を使える」と“コンセントのあちら側”のことは気にしていなかったと思います。

 3.11後、市民の間にはエネルギーに対する不安と関心が高まってきましたが、国の「エネルギー政策の作り方」は変わっていません。今後のエネルギーの方向性を作っているエネルギー・環境会議も非公開です。

 今回私たちが立ち上げた「みんなのエネルギー・環境会議」では、これからの日本のエネルギーのあり方は日本の社会と将来を大きく左右するものになると認識し、エネルギー政策を作るプロセスそのものを市民に開かれた場にしていくことを目的にしています。

 原発推進/反原発・脱原発、自然エネルギーの今後等について、発起人の間にもいろいろな立場や意見があります。この会議として「こうあるべき」という特定のスタンスを打ち出すのではなく、エネルギーのそれぞれの観点について、賛成・反対を含めさまざまな立場や考え方の人々が、オープンに日本の産業や暮らしを支えるエネルギーの今後について、考え、語り、議論し、対話する場を作っていくことを目指しています。
 そして、そのような市民の参加と合意に基づく民主的なエネルギー政策を作っていくプロセスそのものが、日本を真に幸せな民主主義国家にしていく一助になると信じています。

 7月末に開催の第1回「みんなのエネルギー・環境会議」を皮切りに、さまざまなテーマについて議論を進めていきます。地域版「みんなのエネルギー・環境会議」や、企業・産業界との展開など、いろいろな活動を進めていく予定ですので、ぜひウェブサイトなどでチェックしてください。まさに鍵を握るエネルギー業界のみなさんともご一緒できればうれしいです!

 

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