<質問4>
Some examplesなど「some」や名詞の複数がでてきた場合の訳語に迷います。「いくつも」「いくつか」またはあえて複・単数を表現しないなど何か判断する基準や訳出のコツをお教え下さい。
<回答>
複数・単数を表現するかしないかの判断基準は、複数であることを明確にしなければいけないか、あるいはしたほうが良いか、否か、です。その判断は、翻訳者にゆだねられています。基本的には、翻訳は原文に忠実であることが求められるので、わずかでも複数であることを知らせたほうが良い理由があるのでしたら、複数として訳したほうがよいでしょう。
訳し方ですが、特に「コツ」といえるものは、残念ながらありません。翻訳者がいかに豊富な語彙を持っているか、そしてその文章にふさわしい言葉を選択できるか、にかかっています。複数を表現する方法は、多種多様です。「いくつか」「いくつも」の他に、「さまざまな」「いろいろ」「あれこれ」「など」、あるいは、「中には〜」「〜の中には」とする方法もあります。また、語尾で「〜もある」とまとめる方法もあります。それぞれにニュアンスや雰囲気の違いがあり、使い方の違いがあります。日本語って本当に奥が深いですね! いろいろと使いこなせるようになるとよいですね。