
有限会社イーズ(東京・台東区)の代表、枝廣淳子は、8月1日(土)に海象社より刊行されました書籍『カウントダウン―世界の水が消える時代へ』の監訳を担当させていただきました。
この本は、枝廣にとって環境問題のみならず人生のメンターであり、"同志"でもあるレスターが、「人生の最後の戦い」として取り組んでいる「水問題」について、世界的なデータ収集と分析、洞察を集めたものです。
ダボス会議の前に出された「2020年版グローバル・リスク報告書」では、「今後10年に発生した場合に影響の大きなリスク」として水危機が挙げられています。コロナ危機や気候危機で、手一杯だと思われるかも知れませんが、水危機もグローバルな大問題だという認識は世界で共有されています。
日本は降水量も多く、むしろ相次ぐ災害を経験している状況下ではとくに、「水不足のために村を捨てなくてはいけない」といった他国の状況はピンとこない人が多いかもしれません。しかし、日本は大量の食料や衣料を海外から輸入しています。その農作物や畜産物、綿製品を生産するとき、生産国では大量の水が使われています。この「バーチャル・ウォーター」問題を考えれば、他国の水不足問題が他人事ではないことがおわかりいただけるでしょう。私たち一人ひとりが、どのように水問題や自分の水との付き合い方に向き合うかが問われています。
 ぜひご一読いただき、水危機のグローバルな現状と展望について知っていただけたらと思います。
  どうぞよろしくお願いいたします。
【書籍概要】
 『カウントダウン―世界の水が消える時代へ』
 著者:レスター・R・ブラウン
 監訳:枝廣淳子
 発売日:2020年8月3日
 単行本:272ページ
 出版社:海象社
 価 格:2,200円(税別)
 ISBN:978-4-907717-64-3
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【目次】
 序文
 第1章 世界の水不足の広がり
 第2章 干上がりつつある中国
 第3章 インド-地下水の低下、ほぼすべての州で進行
 第4章 減少しつつある米国の水資源
 第5章 パキスタン--崖っぷちの国
 第6章 イラン-干上がった土地
 第7章 穀物収穫量が減少しているアラブ世界
 第8章 ナイル川が干上がるとき
 第9章 帯水層の枯渇-世界の現状
 第10章 水不足と食料安全保障
 第12章 人類を救うことはできるのか
 謝辞
 著者経歴
 本書に寄せて(枝廣淳子)
 参考文献
【監訳者紹介】
 枝廣淳子(えだひろじゅんこ)
 1962年京都生まれ。東京大学大学院教育心理学専攻修士課程修了。
 環境ジャーナリスト、翻訳家。幸せ経済社会研究所所長。東京都市大学環境学部教授を経て、現在、大学院大学至善館教授。東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会 街づくり・持続可能性委員会委員。
著書に『地元経済を創りなおす―分析・診断・対策』(岩波書店)、『データでわかる 世界と日本のエネルギー大転換』(共著)、『アニマルウェルフェアとは何か――倫理的消費と食の安全』、『プラスチック汚染とは何か』(すべて岩波ブックレット)ほか多数。訳書に、レスター・ブラウン他『大転換―新しいエネルギー経済のかたち』(岩波書店)、ウルリッヒ・ベック『変態する世界』(共訳、岩波書店)、アル・ゴア『不都合な真実2』(実業之日本車)ほか多数。
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