今年の夏も暑く長かったですね。なんとか気候変動を止めなくては、ですよね。そのために必要なことが3つあります。
一つは「これから出すCO2を実質ゼロまで減らす」こと。カーボンニュートラル、脱炭素などの取り組みですね。二つ目は「すでに大気中にあるCO2を除去する」こと。植林などで陸上の植物に吸収してもらうほか、海草や海藻など海の植物に吸収してもらう「ブルーカーボン」の活動も広がっています。
そして三つ目が「植物が吸収・回収してくれたCO2が再び大気中に戻っていかないように固定化する」こと。せっかくCO2を吸収した植物が燃やされたり腐ったりすると、CO2はまた大気中に戻ってしまうからです。固定化の切り札がバイオマス原料を炭化=熱分解してつくる「バイオ炭」です。微生物にも分解できない結晶質の物質になるため、炭素の大部分を土中に数百年間も封じ込めることができるのです。
私たち未来創造部では「手ごろな価格で使いやすく、失敗しない炭作りができる炭化装置を作りたい」と考えて開発の努力を重ね、ようやく「未来ロケットカーボナイザー」が完成しました。直接炭材に火を入れない「外熱方式」で、炉内に火が入らないため、炭材が燃えず「失敗しない」高効率の製炭方法です(特許出願済)。大きさは1200リットル、3000リットル、5000リットルの3種類あり、炭化したいものの量に合わせて選べます。間伐材、竹、剪定枝、もみ殻、野菜くずなどのほか、海草・海藻・水草など含水率の高いものも時間をかければ炭になります。植物系のお困りもののすべてが対象になるのです。
木材農業・林業関係者にとっては、廃棄物の処理費を削減でき、地域防災の関係者にとっては、燃料備蓄や災害時の消臭や浄水活用に活用でき、カーボンクレジットに関心のある企業にとっては、基準に従って作った炭を農地に施用することでJクレジット化も可能です。重機不要で作業でき、水・電気も不要なので、オフグリッド環境でも使えます。化石燃料は使いませんし、メタンガスも出ません。
このカーボナイザーを日本中に何千基と展開して、じゃんじゃん炭化・固定化することで大気中のCO2を実質的に減らしたいと願っています。見学会も実施しているので、ご興味のある方、ぜひご連絡を!