エダヒロ・ライブラリー執筆・連載

2009年12月18日

アル・ゴアさんの新著、ただいま翻訳中!

 

今、アル・ゴアさんの『不都合な真実』に続く新著、『私たちの選択』の翻訳の真っただ中です。
米国では11月に刊行されるとのこと。できるだけ早く日本語版も出したいとの出版社の意向で、前作以上に、ハードな勝負となっています。

前回の『不都合な真実』は、翻訳にかけられる時間が25日間しかない(すでに出張などが入っており、1日使える日は4日しかありませんでした)という状況で、死に物狂いで進めましたが、写真や図表が多く、文字数は割と少なめだったので(といっても訳してみると、それはそれで分量がありましたが)、何とかぎりぎりセーフで間に合いました。

映画の上映などに合わせて来日されたアル・ゴアさんと、楽屋裏で少しお話をすることができました。「この人が本の翻訳者です」と紹介された私に、ゴアさんは、「私は残念ながら日本語は読めませんが、日本の友人たちが、口をそろえて素晴らしい翻訳だと言っています。素晴らしい翻訳をしてくれてありがとう!」と、あたたかい手で握手をしてくれました。

今回の本は、前作に比べ、何倍もの文字量があります(原書のファイルを受け取ってはじめて知りました......)。前作は、短い文が並んでいたので、短くて効果的でわかりやすい日本語にしようと、コピーライティングのトレーニングを受けているようでしたが、今回は1文が数行から10行以上にわたる文も多々登場し、長文読解のテストみたいで(?)、前回とは違う筋肉をトレーニングしている気分です。

納期が短いため、何度も見直す時間はとれませんから、最初から完成度の高い――誤訳がなく、読みやすい――訳文に仕上げていかなくてはなりません。しかも、スピードを上げたまま、長時間続けなくては間に合いません。「なんだか、最近始めたマラソンと似たところがあるなあ」なんて思いながら、翻訳を進めているところです。

日本語版は、年内には何とか刊行したいとのこと。もちろん、翻訳が終わらなくては出版にこぎつけないわけですが、自分に与えられた締め切り日をにらみながら、もう少し頑張る日々が続きそうです。

みなさんもどうぞお元気で!

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また、12月と1月に少人数制で「実践型トライアルをかねての冬の翻訳道場」を開催します。自分の訳した文章にその場で講師からコメントやアドバイスをもらったり、 他の方の訳と比較したりすることで、「今の自分に必要な力は何か。そのためにどういうトレーニングが必要か」を体感しませんか。成績が優秀だった方はイーズの「翻訳プロジェクト」に参加できます。よろしければぜひご一緒に!

 

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