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エダヒロ・ライブラリー環境メールニュース

2019年12月20日

中小企業も家庭も、力をあわせて日本の再エネ電力を増やそう!(2019.12.20)

エネルギー危機
新しいあり方へ
 

年末のアンケート、ぜひご協力をお願いします!
2019年を振り返って~持続可能性に関わるアンケート

10月にどなたでもお使いいただける「温暖化の"悪循環"からの脱出」というPDF資料をアップしました。多くの方にお使いいただいているようで、うれしく思います。
https://www.es-inc.jp/tools/archives/doc/20191108_JE_shiryo.pdf

ここにも書いているように、温暖化の悪循環から脱出するためには、CO2を出さないエネルギーへと変えていかなくてはなりません。

「事業で使う電力を100%再エネに変えていきます!」と宣言し、実際にシフトを進める企業も増えてきました。このイニシアティブ、「RE100」には世界中の大手企業が参加していますが、日本でも加盟企業が昨日30社となりました!
https://japan-clp.jp/climate/faq-reoh

このRE100に参加できるのは消費電力量の大きな企業に限られていたため、「中小企業でも参加できるしくみがあれば」と思っていました。そのしくみができて参加企業を増やしています。プレスリリースからご紹介します。


~~~~~~~~~~~~ここから引用~~~~~~~~~~~~~


中小企業・行政・学校・病院等を対象とした新たな再エネ100%宣言の枠組み
「再エネ100宣言 RE Action」について

使用電力を100%再生可能エネルギーに転換することを宣言するRE100(英The Climate Groupが運営、以下TCG)は、企業が意思と行動を示す場として認知度が高まっています。

2019年11月時点で、RE100に参加する日本企業は28社となり、これら企業の消費電力量は約19TWh、⽇本の約2.1%に達し、市場への影響力を増しています。2017年のリコー社による日本企業初の参加表明以降、「再エネを購入します」という声が可視化され、電力事業者が再エネ電力100%プランなどの新たなメニューを提供する動きも出てきています。

一方で、国際イニシアティブのRE100に参加できるのは「消費電力量が10GWh以上の企業」に限定されるため、趣旨に賛同しながらも参加できないとの声も多く聞かれます。

このような状況を踏まえ、グリーン購入ネットワーク(GPN)、イクレイ日本(ICLEI)、公益財団法人地球環境戦略研究機関(IGES)、日本気候リーダーズ・パートナーシップ(JCLP)は、中小企業・行政・学校・病院等の様々な組織が、規模に関わらず参加できる新たな枠組みとして「再エネ100宣言 RE Action(アールイーアクション)」を10月9日に発足させました。

発足が約1か月で既に41団体(電力消費量は合計で約320GWh:大企業300社分に相当)が参加し、現在も続々と新たな参加が増えています。

<再エネ100宣言 RE Action概要>
・名称:再エネ100宣言 RE Action(アールイーアクション)
・主催:再エネ100宣言 RE Action協議会(構成団体はGPN、ICLEI、IGES、JCLP)
・主な活動:参加者による再エネ100%宣言、及び再エネ100%実践支援、情報発信等
・参加対象:使用電力の再エネ100%を宣言するあらゆる需要家団体(日本に主たる拠点を有する団体。ただし、TCGのRE100対象となる年間消費電力量が10GWh以上等の企業を除きます。また、主な収入源が、発電及び発電関連の事業者を除きます。)
・参加要件:2050年までに消費電力を100%再エネ化することの宣言及び公表等
・参加費:団体規模により2万5千円~20万円
・参加によるメリット:
再エネ100宣言 RE Actionロゴの利用
脱炭素(再エネ含む)情報プラットフォームへの参加
RE100参加企業(日本の大企業等)や、GPN、JCLP、イクレイ日本加盟団体との交流
・推奨:The Climate Group
・アンバサダー:外務省、環境省、京都市、さいたま市、浜松市、横浜市

<「再エネ100宣言 RE Action」構想の背景と狙い>
今回、再エネ100宣言 RE Actionを設立した背景には、中小企業や自治体などの需要側が「再エネを調達したい」というメッセージを社会に向けて発信することの重要性があります。

多くの企業や自治体等が具体的な団体名と消費電力量を示すことで、市場における需要がより明確になります。その結果、供給側の再エネ発電や再エネメニュー・サービス提供もより活性化するなど、需要と供給の好循環が生まれることが期待されます。

例えば、芙蓉総合リース株式会社は、国際イニシアティブのRE100あるいは再エネ100宣言 RE Actionに参加する団体に対して、再生可能エネルギー設備・省エネルギー機器等をリースする際に優遇するプログラムを先行して発表しました。

本活動には、11月時点で41団体が参加しており、企業だけではなく自治体、大学・学校、生協、病院から参加があります。全部の電力量を合わせると300GWhを超え、RE100の参加条件である10GWhの大需要家の約30社分にもなります。

これらの電力消費者と発電者の間で「直接電力販売契約を行うPPAモデル」や、ブロックチェーン技術を活用した電力の「産地指定買い」、既に再エネ100%を達成している団体の取り組みなど、生まれつつある先進的な事例も集約され、これらの実例を広く共有・発信できるようになると考えています。

また、再エネ100宣言 RE Actionの重要な目的として、再エネのコストに対する認識を変えることが挙げられます。日本では「再エネはコストが高い」という認識を持つ購入者が多いと考えられますが、購入する側の電力利用規模などによっては、再エネ電力は現状の電気料金より安く調達できると考えています。

実際に、参加団体へのアンケートでは、昨年のFITの太陽光の最低入札価格約14.3円よりも大幅に上回る価格で、電力を購入している事業者が多くいます。そのような企業や団体は、再エネに切り替えることで、災害時の備えや、地域循環共生圏づくり、さらには同時にコストダウンも実現できることになります。

再エネ100宣言 RE Actionの活動を通じて集まるこのようなビジネス事例の情報は、主に「脱炭素コンソーシアム」でやり取りされます。「脱炭素コンソーシアム」は、再エネや脱炭素に関するソリューション、実践事例などを情報交換でき、団体間の協力やビジネスを促進するウェブサービスで、これまでJCLP会員間で試行されていました。この秋、再エネ100宣言RE Actionの参加者も利用できるようになり本格運用を開始します。

再エネ100宣言 RE Actionは、参加者が多いほど、影響力を発揮できます。現在、参加者を募集しています。ご関心のある方はぜひご検討ください。

<問合せ先>
関心のある方、ご案内を希望される方は再エネ100宣言 RE Action協議会(GPN内)reaction@gpn.jpまでメールをお送りください。多くの方にご参加頂きたいと存じます。ご連絡をお待ちしております。

<関連リンク>
○再エネ100宣言 RE Actionウェブサイト
本件に関するプレスリリース、参加団体と目標、イベント案内等を公開しています。
https://saiene.jp/
○グリーン購入ネットワーク(GPN)
https://www.gpn.jp/
○イクレイ日本(ICLEI)
http://japan.iclei.org/
○公益財団法人地球環境戦略研究機関(IGES)
https://www.iges.or.jp/jp/
○日本気候リーダーズ・パートナーシップ(JCLP)
https://japan-clp.jp/


~~~~~~~~~~~~引用ここまで~~~~~~~~~~~~~~


こうして中小企業や行政、学校も参加できるようになりました! ぜひご参加ください。また、このイニシアティブを応援するための「アンバサダー」に、熊本県、鳥取県なども就任しており、地域の取り組みも広がることと思います。

そして、もう一歩進めて、家庭も参加できないかなあと思っていました。でも、家庭の消費電力は小さいので、一軒一軒ではあまり大きな力になりません。

「じゃ、関心ある家庭をグループにして、合計の消費電力を大きくすればいい!」という考えて立ち上がり、まさにいま参加家庭を募集しているのが、東京都の新しい取り組み、「みんなでいっしょに自然の電気」キャンペーンです。
https://group-buy.jp/energy/tokyo/home

これは、「希望者が集まり購買力を高めることで、自然の電気をお得な電気代でご利用いただける日本初のグループ購入の取組み」です。

家庭をグループにして電力量をまとめ、それに対して「自然の電気が含まれる比率(自然の電気比率)が30%以上の電力」を供給する事業者がオークションに参加し、料金が決まります。海外の類似事例をもとにすると、1万円ほど安くなる計算とのこと(あくまで、参考の数字です)

対象:首都圏にお住まいの一般家庭や個人事業者
参加登録期間:12/3~1/21
参加登録は無料。登録しても契約切替の義務はありません
まずはお気軽に参加登録!

「ちりつも」作戦のよい例ですね! 「スイミー」作戦と言った方が良いかな? ウェブから流れを紹介します。


~~~~~~~~~~~~ここから引用~~~~~~~~~~~~~


1. まずは無料で登録(1/21まで)
まずはお手元に検針票をご用意ください。
ご登録時にこの検針票に記載されている情報を正確に入力頂くことにより、オークションで選ばれた電力会社に切り替えると、皆さんがどれだけお得になるかを、より具体的に確認することができます。
参加登録は無料、また登録しても契約切替義務は一切発生しませんので、ご安心ください。
また、キャンペーンに関するご不明な点や、ご不安などがあれば、いつでもキャンペーン事務局のコールセンターにお電話をください。キャンペーン事務局が第三者の立場から、回答やアドバイスを差し上げます。

2. オークションによる料金メニューの選定(1月下旬)
キャンペーン事務局が、オークションにより、最もお得な自然の電気を提供する電力会社の料金メニューを選びます。多くの皆さんが集まるほど、安い料金メニューが選ばれる可能性が高くなります。オークションを実施する前には、東京都とキャンペーン事務局が、参加する電力会社を厳正に審査し、適切なサービスを提供できる会社であることを確認します。

3. 見積りの提示(2月上旬から)
オークションで選定した料金メニューの見積りをキャンペーン事務局からみなさんに提示させて頂きます。
見積りでは、首都圏の標準的な電気の料金メニューと、落札された電力会社の料金メニューを、比較できるようになっています。今までの電気の使い方によっては、予想以上にお得になるかもしれません。
1年間でどれくらい節約できるかご確認ください!

4. 切替のご判断(3/10まで)
見積り内容と、今まで契約していた電気の金額を、じっくりと比較しご検討ください。
見積り内容にご納得頂けたら、契約切替をご判断ください。

5. 切替手続きの開始
見積りにご納得いただけた場合、登録情報が事務局から電力会社に共有されます。今契約している電力会社の解約などの切替手続きは、すべて新しい電力会社が実施します。登録された方々は切替が完了するのを待つだけです。

6. 「自然の電気」で電気代の節約開始!
切替の契約が完了すれば、自然の電気を使いながら、お家の電気代を節約する生活が始まります。

このような取組が広がることで、自然エネルギーの利用が日本全国に拡大することが期待できます。地球のため、みんなのために「みんなでいっしょに自然の電気」始めませんか!


~~~~~~~~~~~~引用ここまで~~~~~~~~~~~~~~


RE100も、再エネ100宣言 RE Actionも、東京都の「みんなでいっしょに自然の電気」キャンペーンも、需要家を集めることで、購入する電力量を大きくし、「再エネにはこれだけの需要がありますよ!」とエネルギー業界にシグナルを送るとともに、価格交渉力も強めて、現状、他国と比べても高い再エネの価格を少しでも下げていこう!という取り組みです。

「うちは大企業じゃないから」「1つの家庭でできることは限られているから」という壁をみんなで乗り越えて、日本のエネルギーを変えていきましょう!

 

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