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エダヒロ・ライブラリー環境メールニュース

2019年11月13日

地域経済循環フォーラム ~実践編~@ エコプロ2019のご案内(2019.11.13)

大切なこと
 

持続可能な地域をつくるためには、しっかりした地元経済が不可欠です。

地域経済は、その地域の人々の暮らしを支え、さまざまな活動の原動力となります。どんなに素敵なまちのビジョンをつくっても、どんなに魅力的に移住希望者にアピールしても、地域経済がしっかりと回っていなければ、地域に暮らす人々が安心して生活することも、移住希望者に働く場を提供することもできません。

では、どうしたらしっかりした持続可能な地元経済を創っていくことができるのでしょうか? やみくもにプロジェクトを立ち上げるのではなく、まずは地元経済の現状を把握することが大事です。そのための考え方や手法・事例を伝えるために出版したのが、『地元経済を創りなおす』(岩波新書)です。

『地元経済を創りなおす――分析・診断・対策』(岩波新書)

多くの方に読んでいただき、「もっと詳しく聞きたい」「地域のメンバーで共有して、自分たちの活動を考えたい」といった講演依頼も多くいただき、少しでもお役に立てたら、とうれしく思っています。

また、方法論を説くだけではなく、実際に私が継続的にまちづくりのお手伝いをさせてもらっている熊本県南小国町、北海道下川町、島根県海士町などで、この本で紹介している産業連関表の作成や買い物調査を進めるお手伝いをしてきました。

今年の3月にはこの3町の方々にご登壇いただき、一緒に進めてきた「まちづくり」や「地元経済を創りなおす」取り組みについてお話しいただくフォーラムを開催しました。200人もの方に参加いただき、「地元の産業連関表を作成するとはどういうことか? 効果や課題は何か?」といった意見交換をしました。

それから8ヶ月。地元経済を創りなおす取り組みは現在、産業連関表を作成した後の分析を進め、その結果から打ち手を考えるフェーズに入っています。また、産業連関表は、まちの事業者(産業側)のお金の流れを見える化するものですが、生活者の毎日の購買活動も地元経済にとっては大事ですから、生活者の買い物のお金の流れを見える化する買い物調査も進めてきました。

こういった取り組みの現段階での成果と学びを共有したいと思い、12月6日に、東京ビックサイトで開催されるエコプロ展の会議棟で、「地域経済循環フォーラム ~実践編~」を開催することにしました。

「産業連関表を作成・分析し、対策を考える」「買い物調査を実施して、生活者側のお金の流れを見える化し、日々の買い物からの取り組みを考える」といった、実践編の取り組みについてご紹介し、それぞれの地域のみなさんからお話をうかがい、意見交換をします。

大事なことは、外部依存度が高くなっている地域経済の構造を少しでも見える化し、地域の経済構造を変えていくための打ち手を考え、実行していくことです。意識的・戦略的に外部依存度を高めている分野があってもかまいませんが、意識していないまま、全般的に外部依存度が高くなっている地域経済は、域外での出来事(たとえば、中東などの情勢によるエネルギー途絶、金融危機、温暖化による海外の食料生産量の低下など)による影響をモロに受けて翻弄される脆弱性を有しているからです。

また、産業連関表の作成や買い物調査をおこなっても、その結果を分析し、打ち手を考え、実施していかなくては何も変わりません。具体的にどう進めていけばよいのか、課題は何か、どのように乗り越えていけるのかを、一緒に考えたいと思っています。

また、地域経済を考える上では、地方に行けば行くほど、貨幣経済以外の経済も大事になってくると考えています。今回は、しっかりした地元経済を考える上での「3つの経済」とそれぞれへの働きかけも考え、下川町などでの事例も紹介する予定です。

しっかりした地元経済が大事だと思われている方、
「うちの地元は大丈夫かな」と心配されている方、
「具体的にどう進めたらよいのだろう?」「どう市長・町長や議会に必要性を説明したらよいのだろう?」と思われている方、
「産業連関表をつくったり、買い物調査を行ったことはあるけれど、どの結果をどう分析し、対策につなげていけばよいのだろう?」という方、
ぜひご参加ください!

地元経済の構造を見える化し、構造を変えるための打ち手を考え、実施していくというのは、そうそう簡単なことではありません。しかし、しっかりと回る地元経済をつくっていく、その土台の上に、住んでいる方々に安心して暮らしてもらい、移住者にも安心してきてもらうために、非常に大事な取り組みです。どこまでいっても100%完ぺきにはなりませんが、やったらやっただけ、地元経済の持続可能性が高まります。

また今回は、イーズの関連会社であるグリーンガーディアン社が開発中の人口分析・予測プログラムの結果もお見せし、地域の経済構造とともに人口構造への働きかけも考えていきます。経済と人口は相互に関連し合っていますが、その両方が持続可能になってはじめて、地域が持続可能になります。

ご参加をお待ちしています。


【地域経済循環フォーラム ~実践編~】

■日 時:2019年12月6日(金)9:00~11:30(開場8:45) 
■会 場 :東京ビックサイト 会議棟6階 607+608会議室
    東京都江東区有明3-11-1 
    りんかい線「国際展示場」駅下車 徒歩約7分
    ゆりかもめ「東京ビックサイト」駅下車 徒歩3分
    http://www.bigsight.jp/access/transportation/

■講師・ファシリテーター:枝廣淳子
  (幸せ経済社会研究所所長、大学院大学至善館教授)

■パネリスト(予定)
熊本県・南小国町 町長 高橋周二さん
北海道・下川町 政策推進課 蓑島豪さん
島根県・海士町 株式会社風と土と 代表取締役 阿部裕志さん
ほか

■プログラム(予定): 
9:00-9:05  開会
9:05-9:20  枝廣淳子 全体説明 
9:20-10:05  地域の取り組み紹介 
10:05-11:25 パネルディスカッション 
11:25-11:30 まとめと閉会

■定員:200名(先着順)

■参加費:無料

※事前登録にご協力お願いいたします。
★事前登録はこちらから (Googleサイトに移動します)

■当日に関するお願い
・録音、カメラ、ビデオ撮影等はご遠慮ください。
・当日の講演に関する投影資料の配布はございません。ご了承いただきますようお願いします。

■主催:
幸せ経済社会研究所
(有限会社イーズ内)

※当日は写真の撮影が入ります。撮影不可の方は受付にてお申し出ください。
撮影した写真や動画は幸せ経済社会研究所ならびご登壇の地域・自治体のサイトやFacebook、資料などで使わせていただく可能性がございます。ご了承くださいませ。

■お問い合わせ
お手続きでご不明な点がありましたら、事務局までご連絡ください。

幸せ経済社会研究所 (有限会社イーズ内)
Tel: 03-5846-9841  Fax: 03-5846-9665
E-mail: Inquiry@ishes.org
※(@)は@に変更してお送りください。

 

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