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エダヒロ・ライブラリー環境メールニュース

2015年12月25日

JFSニュースレター記事より「食べもの付きの情報誌、日本全国に拡大中」 (2015.12.25)

食と生活
 

とっても素敵な動きが広がっています。JFSのニュースレター記事から、共有します。

食べもの付きの情報誌、日本全国に拡大中

(日本語) http://www.japanfs.org/ja/news/archives/news_id035407.html
(英語) http://www.japanfs.org/en/news/archives/news_id035409.html

~~~~~~~~~~~~~ここから引用~~~~~~~~~~~~~~~

食べもの付きの情報誌、日本全国に拡大中

2014年4月号のニュースレターでお伝えした「東北食べる通信」の取り組みが、国内各地に広がり始めています。「東北食べる通信」は、毎月1回、独自の哲学でおいしい食べものを作り続ける東北各地の生産者たちをクローズアップした雑誌と、収穫した自信の一品をセットにして届ける情報誌。1,500人限定の読者が購読しています。

JFS ニュースレター No.140 (2014年4月号)
東北からスタート 情報とコミュニケーションで一次産業の変革を目指す「東北開墾」

2015年10月末現在「東北食べる通信」を含め、18の「食べる通信」が発刊されています。全国の「食べる通信」を束ねているのは、2014年4月に創設された「日本食べる通信リーグ」です。

リーグ制を採用した理由は、ビジョンは共有しつつも、地域の独自性や自主性が失われないようにするためです。各「食べる通信」の代表者が、互いに対等な立場で全体のルールや運営方針を決めていきます。

全国の「食べる通信」の情報は、「日本食べる通信リーグ」のウェブプラットフォームに集約されています。それぞれの想いが伝わってくるメッセージをご紹介します。

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○四国食べる通信
つくる人と食べる人、双方の想いをつなぐ新しい情報誌を始めます。瀬戸内海、四国山地、太平洋。彩りあふれる食材と風景を、つくる人の物語と共にお届けします。

○東松島食べる通信
街の子供たちと「"ヒト"と"モノ"」を学びます。生産者から教わるコトは、子供たちの夢や希望に繋がるでしょう。読者の皆さんにも、学び、体験・体感して頂くコトで、より東松島を好きになって欲しい。"食"を通して、新たな人とひととのつながりを創っていく。

○神奈川食べる通信
神奈川在住の読者に神奈川の食材の豊かさ、生産者を知って頂くことを目的とします。都会から発信する食べる通信は、都会側、消費者側から見た食の問題に迫っていきます。

○食べる通信 from 新潟
新潟に移住して米作りを始め、当たり前のように食べられるのは、作ってくれる人がいるからだと学びました。食べる人に、作る人のことをもっと知って欲しい、一緒に作る体験をして欲しい、新潟のおいしいものを食べて欲しい。

○山形食べる通信
つくる人と食べる人、都市と山形の間に、やさしくて温かい「つながり」を結ぶことで、山形の魅力を発見する。山形をひとつの箱に詰め込んでお届けしたり、会いに行ったり来てもらったり。「つながり」が深まった先には、お互いが相手と自分を大事にする、やさしい未来が...

○下北半島食べる通信
海運を通じて、さまざまな場所とつながった下北半島。ここでの暮らしは、他の地域とのつながりを活かすことによってできあがってきました。そして現代、私たちは新しいつながりを必要としています。食べ物を通じて、新しいつながりをいっしょに作り出していきましょう。

○高校生が伝える ふくしま食べる通信
正確な情報を知らないで福島が危険だと思いこんでいる人がいること、福島県産の農産物を避ける人がいることを悔しいと思いました。たくさんの人へ福島県産のおいしい野菜とともに、福島の安全性や福島で頑張る農家の方々の想いを届けたいのです。

○築地食べる通信
どこのお店でも簡単に食べものが手に入る飽食の時代だからこそ、築地の"プロが教える本物の味"、地域の"こだわりの生産者"のことを知って欲しいのです。わたしたちの目標は、"地域と共存できる、美しい日本食文化"を守ることです。

○加賀能登食べる通信
地域の素朴な営み、食そのものの良さを伝えたい。食材が持つ魅力を、生産者の視点で届けたい。ごちそうさまを生産者に届け、一次産業を元気にしたい。子供達が一次産業に希望を持ち、受け継いでもらいたい。豊かな自然とそれに寄り添ってきた食文化を発信し、加賀能登へ惹きつけたい。

○北海道食べる通信
"北海道の食を支えるつくり手の物語やその土地の情報などを記載した情報誌"と"そのつくり手が作った食材"をセットにしてご自宅にお届け。生産者との交流の場を設け、日常の「食べる体験」をもっともっと愛おしいモノにしてもらう。

○兵庫食べる通信食
べものに「いのち」が宿る現場から、自然と人の営みを伝えます。肉や魚、野菜など「いのち」あるものを食して「いのち」を育む。当たり前だったはずなのに、どこか忘れてしまっている感覚を、兵庫の豊かな食の物語を通じて感じてみてください。

○綾里漁協食べる通信
あらゆる生産者に光をあてて、彼らの思いを伝えていきます。一部の生産者が表舞台に立つのではなく、すべての生産者が主人公で生産の現場が舞台です。漁業の魅力や現状をありのままに発信し、漁協と生産者と食べる人がタッグを組み、漁業の未来をつくるメディアでありたい。

○そうま食べる通信
福島第一原発の事故以来、これまで私たちに豊かな恵みを与えてくれた海や大地、水や空気がどれだけ尊いものかを誰よりも強く感じるようになりました。生産者が熱い想いとこだわりをもってつくった・獲った『心が喜ぶ美味しい食べ物』を提供していきたいと思っています。

○くまもと食べる通信
熊本は有明の豊かな海と天草の温暖な気候、阿蘇の厳しい寒さと千年守られてきた草原。豊かな地下水と食べもの、そしてたくさんの生産者が暮らします。つくる人も食べる人もお互いにお互いを考えられる関係をつくることで、美しい食の風景を、次の世代に伝えていきます。

○長島大陸食べる通信
ただ読むだけでない、ただ食すだけでもない。壮大な生産のドラマや地元ならではの食べ方と共に、生命力あふれる食材をあなたにお届けします。食べて終わりではなく、これをきっかけにあなたと長島大陸との交流がスタート!

○魚沼食べる通信
「おかずがいらないほど美味しいお米」の産地には、お米と一緒におすすめしたい食べ物が、たくさんあります。正真正銘の魚沼産コシヒカリと、そのお米に合うおかず。それを育てる人と、食べる人。魚沼だからできること、お米で結ぶつながりを作っていきたい。

○水俣食べる通信
教科書の1ページで学び、そこで止まったままの「水俣のイメージ」に新たな1ページを加える。水俣の生産者がつくった食べものとともに、生産者がぽつりぽつりと語りだした過去といま、未来に残したいこと、ものは何なのか。

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「高校生が伝える ふくしま食べる通信」は、2011年に発生した東日本大震災からの復興を担う、次世代の人材育成の取り組みから生まれました。取り組みを行っているのは、福島復興ソーラー・アグリ体験交流の会。代表理事・半谷栄寿氏とJFS代表・枝廣淳子が講師となり、2014年4月に高校生のためのオープンスクール(通称「半谷・エダヒロ塾」)を始めました。

「半谷・エダヒロ塾」では、「構想力」「プレゼン力」「人を巻き込む力」を育むためのワークに励みました。そして、「自分が生まれ育った、大好きな福島への風評被害をどうにかしたい」という、スクール参加者のひとりの女子高校生の熱い想いを事業化したのです!

その名のとおり、高校生で編集部を構成し、企画・構成、取材、原稿執筆、など情報誌の発行を通した事業実践の場にもなっています。誌面では独自の哲学で美味しい食べ物をつくる福島県内の生産者を特集。彼らが手掛ける自慢の一品とともに、春・夏・秋・冬の季節ごとに年4回、読者の元へ届けられます。

2015年4月に発行した創刊号となる春号で取り上げたのは、郡山市の鈴木農園が生産するジャンボなめこ。発送用の段ボールには、編集部が心をこめて手書きした、読者へのメッセージが記されました。

「食べる通信」は全国に広がり続けており、2015年11月には「薩摩食べる通信」、12月には「奈良食べる通信」「伊豆食べる通信」「伊勢志摩食べる通信」、2016年1月には「山口食べる通信」の創刊が予定されています。これからどのように発展していくのか、今後の動きが楽しみです。

〈JFS関連記事〉
福島復興ソーラー・アグリ体験交流の会、復興を担う次世代の人材育成

〈参考〉日本食べる通信リーグ

スタッフライター 田辺伸広

(以上)

 

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