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エダヒロ・ライブラリー環境メールニュース

2015年12月04日

JFS ニュースレターより「コミュニティ・ハッピーソーラー!」 (2015.12.04)

エネルギー危機
新しいあり方へ
 

前号でご紹介しました、12月8日発売の本、先行販売・予約も好調とのこと、うれしく思っています。

『システム思考をはじめてみよう』
ドネラ・H・メドウズ (著)、枝廣淳子 (翻訳)

12月16日にブックファースト新宿店で、刊行記念の「前野隆司さんとのトークイベント」もあります。よろしければどうぞ~!
http://www.eijipress.co.jp/blog/2015/12/01/22310/

さて、先日配信のJFS ニュースレター No.159 (2015年11月号)で、徳島の素敵な取り組みを世界に紹介しました。写真もあるので、URLからぜひ!

~~~~~~~~~~~ここから引用~~~~~~~~~~~~~~~

JFS ニュースレター No.159 (2015年11月号)

コミュニティ・ハッピーソーラー!

徳島県に、「自分たちのエネルギーを地域で開発し、地域の人が利益を享受できるようコーディネートする」事業を展開している一般社団法人があります。徳島地域エネルギーです。理事の豊岡和美さんから教えていただいた、「コミュニティ・ハッピーソーラー」という、地域が幸せになるソーラー発電のしくみがとても素敵だったのでお伝えします。

そのしくみは、「建設費の一部として寄付金を募り、お礼に地元の特産品を送る」というもので、太陽光発電事業をたくさんの人が関わることができ、地域にも受け入れやすいものにする取り組みです。

農山漁村の支援に理解のある人から1口1万円の寄付を募り、ソーラー発電所の運営資金に充て、感謝の意味を込めて寄付者の名前を発電所に掲示します。発電量・売電益を公開し、発電による利益から、地域の農林水産業へ支援します。支援方法は、地域の公共団体や農業団体も参加する運営協議会の意見を聞いて決定するそうです。

発電が順調な場合、寄付者に地域の安全安心な特産物(農産物や水産物等)を送ります。送る品物を地域から購入することで、さらに地域の産業を応援することができます。

最初にこのしくみで寄付者を募集したのは、佐那河内みつばちソーラー(100kW)。佐那河内村は、徳島駅からクルマで1時間ほどの人口約2,600人の村です。自然に恵まれ、フルーツやしいたけ、ネギなど農業の盛んなところで、今日までどことも合併していない、徳島県に残された唯一の村です。300口募集したところ、2ヶ月で満額以上の322口集まり、平成26年3月に発電を開始しています。322口の寄付者は、村内7人、県内254人、県外61人だったとのこと。村の外の人々がたくさん応援してくれているのですね!

寄付者へのお礼として、村の特産品、キウイやイチゴ、スダチなどが送られることになっており、また、県外でソーラー施設を見学できない寄付者のために、空撮動画をウェブサイトに掲載したといいます。

コミュニティ・ハッピーソーラーは、県内5カ所で実施予定で、現在は、佐那河内村を含む3カ所で実施しています。

その1つ、人口4,500人強の牟岐町は、徳島駅からJRで1時間半ほどの海辺の町で、産業は主に漁業に頼っています。

「他の過疎地同様、高度経済成長期以降、多くの若者が町を離れ、現在では、人口は往時の半分以下となり、少子高齢化も進行し、過疎のスパイラルから抜け出せない状況が続いています」と町のホームページで町長が述べているように、厳しい状況にある町です。

豊岡さんによると、町長さんから相談を受けて、廃校になった小学校の屋上と町所有の空き地で太陽光発電をしようと、寄付を集めているとのこと。目標額は300万円。牟岐町と、町内の水産関係団体と連携して進めており、お礼には、牟岐の海産物、魚の干物、水産加工品などを検討しているそうです。

もう1つは、県北東端に位置し、鳴門海峡の渦潮で有名な鳴門市でのコミュニティ・ハッピーソーラー鳴門。市内の小中学校4校の校舎に太陽光発電施設の設置を進めています。年間発電量は162,500kWhになるものと見込まれています。2016年3月末まで寄付を募っており、1口1万円からで、目標額は400万円。現在、徳島地域エネルギーでは、寄付のお礼特産品を決めるため、鳴門市との協議を進めています。

豊岡さんは「無駄な公共事業や放射性廃棄物の受け入れに象徴されるように、自分自身で地域経済を回していく仕組みをつくらなければ、地方はいつまでたっても中央の食い物にされてしまう」という危機感を感じていたといいます。

豊岡さんたちがこのような取り組みを始めたきっかけは、高知県梼原町の事例に刺激を受けたことだそうです。梼原町では、町の財源に国の補助金を合わせ、風力発電施設を設置して売電を進め、さらに太陽光発電の設置や森林間伐の補助金といった環境政策を進めたことにより、過疎と高齢化に悩んでいるにもかかわらず、借金も市町村合併もせずにすんでいるのです。自分たちの地域でも! という思いで、コミュニティ・ハッピーソーラーを立ち上げたと言います。

豊岡さんはさらに、「自然エネルギーでは雇用は生まれないと言われますが、仕組みのつくり方次第でどうにでもなります。コミュニティ・ハッピーソーラーのような仕組みを活かして、それぞれの地域が食べていけるようにしていきたいと思っています。そうなればもっと地方が元気になって、分散型の社会が実現できるのです」とも話しています。

売電収益が地域に還元されるだけでなく、寄付者へのお礼も地場産業を支援するしくみになっていること、とても素敵ですね! 単なるエネルギーを生産するだけでなく、地域の幸せも作り出すしくみが広がっていけば、と願っています。

(枝廣淳子)

~~~~~~~~~~~~~~~引用ここまで~~~~~~~~~~~~~~~~

いま、あちこちで「再エネ×地方創生」の取り組みが進んでいますね。

ほかの地域の取り組みも少しずつご紹介していきたいと思います。お楽しみに~!

 

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