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エダヒロ・ライブラリー環境メールニュース

2015年03月11日

読書会『経済学の犯罪-稀少性の経済から過剰性の経済へ』へのお誘い(2015.03.11)

新しいあり方へ
 

3月11日がやってきました。いまだに避難生活を送られている方々もたくさんおられること、あの日のさまざまな教訓を私たち・社会がきちんと受けとめられていないこと、私たちひとり一人が「自分の心の中での風化」を許容することなく、考え続けていかなくては、と思っています。

3.11の2ヶ月前に立ち上げた幸せ経済社会研究所で行っているさまざまな勉強会や世論調査、情報発信なども、自分なりの"考え続ける"場だと思っています。

先月の幸せ経済社会研究所の読書会では、
『成長停滞から定常経済へ-持続可能性を失った成長主義を超えて』
を取り上げました。

これまで「経済成長」とひと言で言っていましたが、この本を勉強して、経済成長の2つのモード
「成長モードI」(1945~71年)
「成長モードII」(1980年代~2008年)

を区別して考えることが理解を深めることを学びました。

モードIは耐久財部門主導の経済成長であったのに対し、モードIIは金融部門主導の経済成長です。この成長は「ローン利用者を食いものにして進行する」として、同書ではこのように述べています。

~~~~~~~~~~~~ここから引用~~~~~~~~~~~~~~~

この「金融主導」を徹底的に推し進めたアメリカでは,所得の停滞をカバーして消費を膨らませるために,住宅ローン,住宅エクイテイローン(住宅価格上昇による含み資産に融資をつける),中間層を重債務に追込み,金利収奪の対象とした.自動車ローン,学資ローン,クレジットローンの金利も高く,中間層・消費者は疲れきっていた。

~~~~~~~~~~~~引用ここまで~~~~~~~~~~~~~~~

『ルポ 貧困大国アメリカ』が浮かびます。

幸運なことに、明日パネルディスカションに登壇させていただく予定の、
公益財団法人国際高等研究所 創設30周年記念フォーラム
第4回けいはんなフォーラム 「自然・人類・社会、その超えるべき課題と未来」

の基調講演として、 『ルポ 貧困大国アメリカ』の著者でもある堤未果さんのお話を聴かせていただく予定なので、とても楽しみです。

先月の読書会でもいくつかグラフや表を示しましたが、日本の家計貯蓄率も大きく下落してゼロに近く、他方、個人金融負債の国別ランキング統計を見ると、日本は米国に次いで世界第2位の個人金融負債の多い国になっています。そのことへの警鐘はあまり聞かれませんが、大きな問題構造があるように思います。

「経済成長すればみんなが豊かになる、幸せになる」と、社会全体で思い込んで(期待して)きたものの、現実はそうではないことがあちこちで明らかになりつつあるように思います。

今月の読書会は、読みやすい新書を題材に、経済と経済学のあり方について考えてみます。ちらとでもご興味のある方、ぜひご参加ください。一緒に少しずつ考えていきましょう!

~~~~~~~~~~~~ここからご案内~~~~~~~~~~~~~~~

3月18日(水)開催 幸せと経済と社会について考える読書会~
『経済学の犯罪-稀少性の経済から過剰性の経済へ』を読む

定例読書会で経済のさまざまな側面について、少しずつ学んできました。私自身経済の専門家ではない(どころか大の苦手意識がありました)のですが、それでも、なぜ人々の思いがあっても環境問題が解決しないのかを考えるに、また、本当に幸せで持続可能な社会を作る上でも、「経済」の構造を知って、望ましいあり方を考え、変えていくための手立てを作っていくなくては、と思っています。

ということで、今回も経済についての学びを広げ、深めたいと思います。課題書は、『経済学の犯罪 稀少性の経済から過剰性の経済へ』。新書なので読みやすいと思います。

最終章は 第9章「脱成長主義」へ向けて。

この章をしっかり読み解いていきたい思います。いつもどおり、必要なところは説明しますので、本を読んでいなくても(持っていなくても)、お気軽にご参加下さい。お待ちしています!

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【幸せと経済と社会について考える読書会】

■日 時:3月18日(水)18:30~20:45(18:15開場)

■会 場:NECネッツエスアイ本社 2階会議室
    住所:東京都文京区後楽2-6-1 飯田橋ファーストタワー
    (最寄駅)飯田橋駅 JR(中央・総武線各駅)東口
              有楽町線・南北線B1出口
              東西線A3出口
              大江戸線C3出口 各徒歩約5分
         後楽園駅 丸の内線1番出口 徒歩約8分
    (アクセス)http://www.nesic.co.jp/corporate/map.html
        ※1階の受付付近でスタッフが入館証をお渡しする予定です。
         そちらを持って、エレベーターで2階に上がってください。
         セキュリティの都合上、19時以降に到着された場合には、
         事前にお知らせする緊急連絡先にお電話ください。

※今回は会場への入館に登録が必要になりますので、必ず事前にお申し込みください

■課題書:『経済学の犯罪-稀少性の経済から過剰性の経済へ
     著者:佐伯啓思、講談社、2012年

■参加費とお申込みについて
会場のセキュリティの都合上、必ず事前にお申し込みください。
参加費は1回3,000円(税別)です。(学生の皆さまは半額です)
事前に、ご希望の回、もしくは3回分、12回分(1年間)のチケットをご購入く
ださい。★12回分は少しおトクです

ご入金が確認できた方には事務局より当日のご案内を送らせていただきます。
当日の出欠に関するご連絡は必要ございません。直接会場にお越しください。

以下のサイトからお申し込みください。
http://peatix.com/event/65041/view

※お申し込み後のキャンセル、ご返金、回数の変更はお受けできかねますので、あらかじめご了承ください。

※セキュリティの関係で、上記のお申し込みリンク先にアクセスいただけない場合は、inquiry@ishes.org までメールで以下の情報をお知らせください。折り
返しお手続きのご連絡をさせていただきます。
・お名前(ふりがな)
・メールアドレス
・ご連絡先電話番号
・ご希望される勉強会の日時・回など

※お申し込みいただいた方には当日の出欠にかかわらず、当日の音声ファイル・資料のpdfをデータで共有させていただきます。

※お申し込みいただいた方は、連絡用のメーリングリストから今後の勉強会のご案内をお送りします(不要の際はお知らせください)。

※その他:当日に関するお願い
・当日、資料の配布はございません。ご了承ください。
・当日の録音、カメラ、ビデオ撮影等はご遠慮ください。
・持ち物:筆記具をお持ちください。

■勉強会にいつでも参加できる「年間パスポート」もあります
2015年1月~12月の1年間に弊研究会が開催するすべての勉強会にご参加いただける「年間パスポート」です。
お得で便利なチケットですので、こちらもぜひご利用ください。

年間パスポート:66,000円(税別)
http://peatix.com/event/65108

※どの月にご入会いただいても同額になります。お申し込み時点ですでに終了した講座については、音声と資料のデータをお送りします。


~~~~~~~~~~~~ご案内ここまで~~~~~~~~~~~~~~~


4月からは、定例の読書会に加えて、テーマ別読書会を5回開催する予定です。
テーマは「人口減少と地方創生」。

自治体の方も、企業の方も、市民・学生さんも、日本や地域にとっての大きな課題である「人口減少」の本質と展望、「本当の地方創生とは?」について学び、考え、深めていきましょう! 近日中にご案内を開始します。どうぞお楽しみに!

 

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