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エダヒロ・ライブラリー環境メールニュース

2014年01月01日

2014年の取り組み~シンポジウム『地域から幸せを考える』のご案内 (2014.01.01)

新しいあり方へ
 

新年おめでとうございます。
この1年が、みなさまにとって、日本にとって、世界と地球にとって良い年になりますように。

そして、私自身も少しずつでもいろいろなことを望ましい方向に動かしていける年になるよう、くふうしながらがんばって進んでいきたいと思っています。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。

さて、この2年ほどは、以下に注力してきました。

> (1)幸せ・経済・社会:つながりと構造の変え方
> (2)エネルギー:エネルギーそのものとエネルギー政策の熟議型民主主義化
> (3)共創力:対話の作法と場づくり
> (4)行動変容のためのコミュニケーションとマーケティング

幸せ経済社会研究所や、イーズ未来共創フォーラムの活動のほか、柏崎市や東北などでのプロジェクト、講演や執筆など、活動の場や形態はさまざまですが、つねにこの4つを進めていきたいと活動してきました。

2014年はこの4つに、「レジリエンス」と「地域の経済と幸せ」を加えて、進めていきたいと思っています。

(1) 幸せ・経済・社会:つながりと構造の変え方
(2) レジリエンス
(3) 地域の経済と幸せ
(4) エネルギー:エネルギーそのものとエネルギー政策の熟議型民主主義化
(5) 共創力:対話の作法と場づくり
(6) 行動変容のためのコミュニケーションとマーケティング


それぞれについて、勉強会やセミナーなどを開催しながらご関心のある方々と一緒に進んでいきたいと思っています。つど、ご案内を差し上げますので、ご関心の重なる部分がありましたら、ぜひご参加下さい~!

さて、新テーマ(というより、これまでのテーマの中で進めてきた結果、ひとつのメインテーマとして浮上しました)の「地域の経済と幸せ」について、JFSでは日立環境財団の助成金をいただいて、プロジェクトを進めています。

まだ途中ですが、その成果を少しずつ発表していける場をつくりました。

JFS 「地域の経済と幸せ」プロジェクト


そして、2月6日には、プロジェクトの報告会を兼ねたシンポジウム『地域から幸せを考える』を開催します。

このテーマの日本の第一人者である千葉大の広井良典先生や、地域づくりの先進事例として全国的に注目されている海士町の巡りの環の代表である阿部裕志さんにも登壇していただき、地域の幸せを「経済」という不可欠の取り組む視点や事例について、学びを共有し、考えを深めていきたいと思っています。

地域について考えていらっしゃる方、「地域と経済ってどう考えたらいいの?」という方など、ご関心のある方のご参加をお待ちしています。ぜひどうぞ~。


~~~~~~~~~~~~ここからご案内~~~~~~~~~~~~~~~


JFS「地域の経済と幸せ」プロジェクト:シンポジウム『地域から幸せを考える』


温暖化をはじめとする地球環境の悪化、常態化しつつある異常気象と被害、袋小路に入り込んだかのようなエネルギー政策と現状、拡大する貧富の差(現在、日本の子どもの7人に1人が貧困層です)、人口減少と高齢化で疲弊の度合いを強める地域、増える社会的弱者など、私たちを取り巻く状況と展望はあまりうれしいものではありません。今はごく普通の暮らしを送っていても、将来への漠然とした不安を抱いている人もたくさんいます。

私たちジャパン・フォー・サステナビリティ(JFS)では、これからの私たちの幸せと地球環境の持続可能性の鍵は「地域」にあると考えています。

JFSでは2013年4月より「地域の経済と幸せ」プロジェクトを進めてきました。
幸せや地域を考えていく上で「地域の経済」の観点を欠くことはできないと考えているからです。

「人々の幸福を作り出すのは何か」をめぐる研究が世界的に進められています。健康、収入、人間関係、社会的絆など、幸せにつながる要因が明らかになっていますが、「地域の経済」はその多くの土台であり、大きな影響を与える重要なものだと考えています。

国内外で、幸福度指標や真の豊かさ指標などの指標をつくる動きが、国や国際レベルだけではなく、地域や自治体のレベルでも盛んになりつつあります。日本にも少なくとも22の自治体で幸福度や豊かさを測る指標づくりが進められています。

JFS「地域の経済と幸せ」プロジェクトでは、こういった内外の地域の幸福度や豊かさの指標を調査・分析を行っていますが、「地域の経済」という視点や側面は今のところあまり入っていないようです。

地域から幸せを考えていくために、また、日本の自治体や地域の幸福度や豊かさの指標づくりに役立てるよう、「地域の経済と幸せ」をキーワードに考えを深めるシンポジウムを開催します。

これまで進めてきた国内自治体への聞き取り、海外の取り組み団体との意見交換などに基づく本プロジェクトの調査研究の成果発表と提言、自治体の取り組みの事例紹介、コミュニティや公共政策を専門とされている研究者や現場で活躍中の地域づくりプロデューサーの方をお迎えし、さまざまな角度から「地域の経済と幸せ」の考えを広げ、深めていきます。

特に、現在の日本ではあなり考えられていない、企業誘致を超えて自治体や地域が考えるべき大事なポイントについて、英国での取り組みをご紹介します。今後の取り組みや考えの参考にしていただければと願っています。

幸せや地域に関心をお持ちの方、自治体や地域で政策づくりに関わっていらっしゃる方、持続可能性の3本柱の1つである「経済的側面」について考えてみたい企業の方、関心ある市民や学生さんなど、みなさまのご参加をお待ちしています。


●日時:2014年2月6日(木) 13:00~16:30(開場 12:45 予定)

●会場:富士ゼロックス本社会議室
東京都港区赤坂九丁目7番3号
大江戸線「六本木」駅地上出口より徒歩1分
日比谷線「六本木」駅地上出口より徒歩3分
千代田線「乃木坂」駅地上出口より徒歩3分
http://www.fujixerox.co.jp/company/profile/location/map001.html


●定員:50名 (事前予約制)

●資料代:1,000円

●当日プログラム(予定)

 13:00 挨拶 
 13:10 JFS「地域の経済と幸せプロジェクト」のご紹介
     研究成果発表
 13:30 千葉大学 広井良典先生 講演
「地域の経済と幸せ」を考察する枠組みと視点
 14:15 事例紹介:21世紀兵庫長期ビジョンと兵庫の豊かさ指標
 14:35 事例紹介:海士町における地域経済と幸せ
 14:55 休憩
 15:00 パネルディスカッション
参加者との質疑応答、意見交換
 16:20 まとめ
 16:30 閉会


●主催:ジャパン・フォー・サステナビリティ

●共催:幸せ経済社会研究所

●パネリスト:

広井 良典 氏 (千葉大学法経学部総合政策学科教授)

1961年生まれ。84年、東京大学教養学部教養学科卒業(科学史・科学哲学専攻)。
同大学院修士課程修了後、86年から96年まで厚生省勤務。96年より千葉大学法
経学部助教授、その後マサチューセッツ工科大学客員研究員を経て現職。
社会保障、医療福祉、環境、都市等に関する公共政策や時間、死生観等に関す
る哲学的考察がテーマ。主な著書に『持続可能な福祉社会』(ちくま新書)、
『グローバル定常型社会――地球社会の理論のために』(岩波書店)『定常型社
会』(岩波新書)など。『コミュニティを問いなおす』(ちくま新書、2009年)
で大仏次郎論壇賞を受賞。

阿部 裕志 氏 (株式会社 巡りの環 代表取締役/地域づくり・教育事業
プロデューサー)

愛媛県生まれ愛知県育ち。京都大学大学院(工学研究科)修了後、トヨタ自 動車入社。生産技術エンジニアとして新車種の立ち上げ業務に携わる。
しかし現代社会の在り方に疑問を抱き、新しい生き方の確立を目指して入社4 年目で退社。2008年1月、株式会社巡の環を仲間と共に設立。
2011年4月より海士町教育委員に就任。大学在学中から自給自足できるように なることを目指し、アウトドアや農業を通して大自然の雄大さ、命のありが たみを学ぶ。海士に来てからは素潜りにハマる。

兵庫県/企画県民部 ビジョン課よりご登壇いただく予定


●ファシリテータ:枝廣淳子(ジャパン・フォー・サステナビリティ代表幸せ経済社会研究所所長)
                  
●お申し込み

 以下のページより、お申し込みください。
 http://www.japanfs.org/ja/information/jfsnews/jfsnews_id034558.html

●お問い合わせ先:
 ジャパン・フォー・サステナビリティ事務局(担当:坂本、田辺)
 Tel: 03-6638-6713 / Fax: 03-6413-3762
 E-mail: info(@)japanfs.org
※迷惑メール対策のため、お手数ですが(@)を@に変更してお送り下さい。

※本セミナーは、財団法人 日立環境財団(2013年度環境NPO助成)の支援を受けています。


~~~~~~~~~~~~ご案内ここまで~~~~~~~~~~~~~~


ぜひみなさんと一緒に考えていけたらうれしいです。


さて、さきほど挙げた注力テーマの中で、「エネルギー:エネルギーそのものとエネルギー政策の熟議型民主主義化」の後半については、昨年は後退してしまった感があります。

民主党時代は(やり方はうまくないところもありましたが)少なくとも、国民的議論のプロセスを試行しました。しかし、そのあとは政権交代もあり、そこからの学びを次につなげることができず、国民的議論の位置づけそのものも後退してしまっています。

私自身も、柏崎市でのプロジェクトなど、機会があるところではエネルギーをめぐる対話のお手伝いを続けてきましたが、国の政策に対する取り組みはできずにいました。

自民党になって、基本問題委員会が改組され、私を含む脱原発派のほとんどが委員から外されたのはご存じの通りですが、先日、ひきつづき委員を務めているある先生と別の会合でご一緒する機会がありました(原発維持派の方です)。

「エダヒロさん、最近もエネルギーのあちこちでの議論、やってますか?」と先生。「あなたはとても大事なことをやってきたのだからね」。

今の立場では、自分で場を作らなくてはならないので、いろいろ考え、くふうしながら、今年はもう一度、もっと力を入れて進めていこう!と思っています。


今年もどうぞよろしくお願いいたします。


※有限会社イーズは、2017年12月25日に移転いたしました。
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