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エダヒロ・ライブラリー環境メールニュース

2011年05月18日

被災地でのお手伝い・石巻報告その2+ボランティアに参加しませんか? (2011.05.18)

 

5月12日の自分のブログに、石巻でのようすを書きました。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ここから引用〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

おととい、石巻から戻ってきた。

最後の夜は、キャンドルナイト幹事会の「心をひとつにする合宿」にならって、「心をひとつにする懇親会」をしよう!と呼びかけて快諾を得た。現地スタッフが次々と採用になって参加しているけど、みなそれぞれに忙しくて、なかなかみんなで業務以外の話をしたりしていない、と聞いていたので、エダヒロの送別会?という口実を作っちゃおう、と思ったのである。

その前日に石巻入りして私の仕事を引き継いでくれたオダサンに頼んで、夕方食材を買い出しに行き、カセットコンロ2つを使って、10数人分の食べ物を準備。ご飯を炊いて、手巻き寿司。野菜をいっぱい入れたキムチ鍋。焼き肉。そして、被災して倉庫に寝泊まりしながらがんばっている現地スタッフが「煮付けた食いたい」と言っていたので、カレイの煮付け、などなど。現地スタッフも「石巻チームから」と、特産の笹かまぼこ(おいしかった!)を差し入れてくれた。とてもうれしかった。

懇親会の前に、ちょっとだけミーティングをしたいとお願いして、みんなで事務所の床に車座になって座る。事務所の責任者の平野さんに、「JENらしい支援活動」ってどういうものなのか、話していただいた。個別に聞かせてもらった「JENらしさ」がなるほど!JENってそういう団体だったんだ、それってビジョンそのものだよね、というすてきなお話だったので、ぜひスタッフのみなさんにも聞いてほしいと思って。

そのあと、ひとりずつ「JENがここ石巻で活動することで、3年後、5年後、石巻が、そして自分はどうなっていてほしいか?」を共有してみませんか、と呼びかけた。被災した現地スタッフの言葉や思いに、そして東京から支援に入っているスタッフの決意や自分たちの立ち位置の確認に、心がゆすぶられる。

みんながみんなの振り絞るような声や思いに耳を傾け抱きしめる。ふだん忙しくて雑談もできずにいるけれど、こうしてそれぞれの思いの共有ができてよかった、と思った。そのときはじめてわかったけど、この呼びかけができるだけの関係性を築くために、私はこの11日間、みんなと一緒に過ごし、お手伝いしてきたんだ。

30分ちょっとの、そんな"ミーティング"のあとは、みんなで和気藹々と飲み、喋り、食べる。現地スタッフが「避難所ではこういうのは食べられません」と、煮付けをとても喜んでくれて、うれしく切なかった。また作るね!

翌朝、事務所でみなさんに見送られて、石巻駅へ。石巻から仙台へのバスでは、みんなの言葉や顔が浮かんで、ぽろぽろ。「あちら側」に戻ってしまうまえの貴重な時間であることがわかっていたので、涙も止めようとせずに。

新幹線。埼京線。小田急線。「あちら側」と「こちら側」の境はどこにあるのだろう?と思いながら。たぶん埼京線の途中にあったみたいだ。。。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜引用ここまで〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「石巻でお手伝いをしたJENって、どういう団体ですか?」とよく聞かれます。

JENのウェブサイトからご紹介します。詳しくはサイトをご覧ください。
http://www.jen-npo.org/index.html

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ここから引用〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

●設立の経緯旧ユーゴスラビア地域における緊急救援のため、JENの前身である日本初の連合NGO「日本緊急救援NGOグループ(=Japan Emergency NGOs)」として1994年1月に設立され、難民・避難民への支援活動を開始。以来一貫して、「心のケアと自立の支援」をモットーに、世界各地で戦争や紛争、また自然災害の犠牲となった人々への支援活動を行っている。2000年にはNPO法人格を取得、東京・新宿に東京本部事務局を開設し、団体名を「特定非営利活動法人ジェン(JEN)」に改称。2005年9月1日より国税庁から、「認定特定非営利活動法人(認定NPO)」として認定される。

●今回の大震災に対するJENの活動方針

○支援が届きにくい遠隔地への支援を

道路をはじめ、インフラの復旧が進んでいるものの、いまだに孤立している地域や避難所が多数あります。特に役所そのものが津波で流されてしまった地域において、現地行政主導で復興計画を作ったり、支援要請をすることができない状態です。今後はもっとも取り残されていると言われる南三陸、女川、東松島、石巻などを中心に活動を広げていく予定です。

○変化するニーズに合わせて柔軟な支援を

被害規模が大きな自然災害であることから、被災地ではニーズに関する情報が錯綜しており、支援団体による調整の体制が機能するには、まだ時間がかかる見込みです。今後は現地のニーズに適切にこたえるため、必要とされる物資を毎週確認し、それを現地に輸送して配布する活動を続けていきます。

○地域コミュニティの再生と心のケア

家を無くした人々の再定住先での支援と、自宅に戻れた人々の支援とを、それぞれの地域コミュニティの再生とあわせて実施していきます。また被災者への心のケアを実施しながら、人々が自分たちの力で生活を立て直していくことを目指し、持続的な経済・生活の復興に繋がる活動を行っていきます。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜引用ここまで〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

私は、たまたまJENの事務局長の木山さんと女性ジャーナリストを中心とした勉強会でご一緒していたご縁で、今回JENのお手伝いに入らせていただいたのでした。事前にJENのことを詳しく知っていたわけではありませんでしたが、12日間ご一緒する中で、いろいろ教えていただきました。また、ブログに書いたように、「石巻事務所の責任者の平野さんに、JENらしさって何ですか?」とお聞きし、現地スタッフも含めて、みんなでそのお話を聞きました。

設立の経緯にもあるように、JEN(の前身)が最初に活動したのは旧ユーゴでした。国連や他の援助機関と調整をしながら、緊急支援から人々の自立の支援を展開していきました。現地の女性たちがグループを作って(のちにNGOになる)手芸を教えあい、商品をつくって販売するようになりました。今でもその活動は続いており、JENなどを通じて日本でも販売されているそうです(気仙沼へ支援物資を届けにいったとき、そのグループの編んだ室内履きもたくさん積み込まれました。まだまだ寒い時期だったので、避難所の方々に喜ばれたのではないかと思います)

これまでのプロジェクト
http://www.jen-npo.org/active/active.html#past

現在進行中のプロジェクト
http://www.jen-npo.org/active/active.html

を見ていただくとわかるように、その後世界各地での「自立支援」のための活動を展開しています。

国内での活動は、新潟中越地震後の新潟が最初です。地震直後の緊急支援から入り、その後は数年かけて村おこし・地域おこしの活動を地元の方々と展開。昨年末に「自立式」を行って、支援活動を終え、その後は地元グループと対等の立場でコラボレーションを続けています。

新潟での支援活動の展開については、こちらのブログに詳しくあります。
http://jenhp.cocolog-nifty.com/jen_niigata/index.html

今回の大震災に対しても、まずは緊急支援を展開し、現在はまだその必要性がある地域には緊急支援(泥だしやがれき撤去、仮設住宅への生活必需品の配布、炊き出しなど)を続けつつ、地域の力を取り戻すためのコミュニティカフェの展開や、事業者への生業支援などのプロジェクトを進めつつあります。

そして「自立支援」の大きな鍵は、現地採用のスタッフが握っています。JENの石巻事務所には東京本部からのスタッフが4〜5名のほか、現地スタッフが10人ほどいます。現地スタッフは震災で被災された方ばかりで、ハローワークなどの求人情報からJENに出会い、避難所や親せきの家から通っている方もたくさんいます。家も事務所も流され、かろうじて残った倉庫に寝泊まりしながら、がんばっているスタッフも。

毎日目が回るほど忙しい作業をこなしながら、JENについて、プロジェクトの進め方について、実地に学びつつ、数年後にJENが撤退したあとも自分たちでしっかり石巻の町づくり・復興が進められるよう、力をつけているところです。

「これまでは石巻から出よう、出ようと思っていました。でも震災にあい、自分の町がこんな状態になったのを見て......、自分は一生石巻のためにがんばります」と力強く話してくれる若手の現地スタッフのまなざしに、熱い思いが伝わってきました。私も、こちら側に戻っている今も、何がお手伝いしたい、何ができるのだろう?と考えつつ、できそうなことを少しずつでも続けています。

石巻でのプロジェクトの展開などについては、以下などで見ることができます。

支援速報ブログ
http://jenhp.cocolog-nifty.com/emergency/cat22624968/index.html

木山啓子事務局長のブログ
http://jenblog-keiko.blogspot.com/

ゴールデンウィークが終わって、ボランティアさんががくっと減ってしまいました。泥だしなどは本当に人海戦術なので、人手がなくなると進まなくなってしまいます。石巻は特に被害が大きかったため、ゴールデンウィーク中のペースでも、泥だしが終わるまで2年はかかると聞きました。いまは人手が減ってしまったので、いつ終わるやら、めどがたたない状況だそうです。泥だしをして、きれいになれば、家を修繕したり、改めて住むことができます。住めるスペースが増えれば、避難所から出られる人も増えることでしょう。

週末とか1〜2日時間が取れたら、手伝いに行ってみませんか? たとえば

石巻市災害ボランティアセンター
http://msv3151.c-bosai.jp/group.php?gid=10163

ピースボートのボランティア募集
http://www.pb-kyuen.net/
 ◆定期現地支援ボランティア募集 (8泊9日間)
  宮城県・石巻を中心に泥掻きや炊き出しなどのボランティアを行います。
 ◆短期現地支援ボランティア募集 (1泊2日間)
  宮城県・石巻を中心に泥掻きや掃除などのボランティアを行います。
 ◆東京ボランティア募集
  街頭募金、支援物資の仕分けなどを行います。短期(1日〜)も可能です。
 ◆支援物資の募集
  炊き出し用の食糧や調味料、その他支援物資を募集しています。
 ◆災害支援基金
  支援物資や炊き出し用食材の購入など、復興・生活支援活動にご協力ください。

JENでも、ボランティアを募集しています。JENが借り上げた宿泊所で寝泊まりできますので、テントを持たなくても参加できます。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ここから引用〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

○5/11以降のボランティア募集について
http://jenhp.cocolog-nifty.com/emergency/2011/05/511-70a1.html

ゴールデンウィークにはたくさんのご参加をありがとうございます!

皆さまのご協力により、渡波地区や牡鹿地区のご家庭の泥や瓦礫の撤去を行うことができました。また、炊き出しでは、泥にまみれたご自宅を掃除する住民の方々に、昼と夕に毎日の食事を提供することができました。

広大なエリアに広がる津波の被害。それでも、山のような瓦礫から被災された方々の大切なものを見つけだしたり、見つけた時に持ち主の方々と一緒に喜び合うことができるのは、全国から集まってくださったボランティアの力です。

地域の皆さんが元の生活に戻るための前向きな気持ちを一緒に後押しするために、今後も皆さんのご参加をよろしくお願いいたします。

さて、5/11(水)以降のボランティア募集は以下の通りです。引き続き、人びとが元の生活を取り戻すための復興までの道のりに、ご協力を頂けますようお願い致します。皆さまからのご支援に心からの感謝を申し上げます!

<ご参加の条件>
1.現地まで自力でお越しいただける方(現地集合・現地解散)
2.宿泊所で共同生活ができること。
3.寝袋、滞在中の自分の食料品と飲料水、作業着、装備を持参できること。

<募集スケジュール>集合場所や時間は、現地の状況によって変わる場合がございます。必ず、ご出発前にHPで変更がないか確認の上、ご参加ください。皆さまにはご不便をお掛けしますが、どうかご了承いただけますよう何卒よろしくお願い申し上げます。

◆毎週水曜(毎週月曜・昼12:00 申込締切り)

5月11日、5月18日、5月25日

集合場所:JEN事務所前(※)
集合時間:前日18:00
★集合後、オリエンテーションを実施。その後、宿泊所までお連れ致します。

◆毎週土曜(毎週木曜 17:00 申込締切り)

5月14日、5月21日、5月28日

集合場所:JEN事務所前(※)
集合時間:当日9:00
★集合後、オリエンテーションを実施。その後、作業場まで移動致します。

※JEN事務所は、5月中に移転の予定です。変更の際には、このHPで告知いたします。
住所(5月7日時点):石巻市南境新水戸284-1(石巻専修大学正門より徒歩1分)

<宿泊場所>
JEN 渡波宿泊所
(宮城県石巻市渡波字山崎48-2)

<定員>
各日30名

<作業内容>
★個別家庭での汚泥・瓦礫の除去(津波により大量に流されてきた泥、ゴミ、がれき、水に浸かった家財道具の片づけ)
★家庭や仮設住宅への物資配布補助

など、その時に必要な作業をお手伝い頂く予定です。
変化する支援のニーズに合わせ、お手伝い頂く作業の内容は随時変わります。どうかご了承頂けますようお願い申し上げます。

詳しくはこちら→「voluntter_from_may_11.pdf」をダウンロード
http://jenhp.cocolog-nifty.com/emergency/files/voluntter_from_may_11.pdf

お申し込み用紙→「application.doc」をダウンロード

お問い合わせは、volunteer@jen-npo.org まで。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜引用ここまで〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

被災地支援のボランティアに参加するには、

(1)どの団体で活動するか決め、申し込む(特に初心者は単独で行くよりお奨め)(2)集合場所までの行き方を確認する(3)必要なモノを準備する(衣類、安全靴や長靴、手袋その他活動用+自分の食べ物など。何が必要かは各団体から案内があります)

というホップ・ステップ・ジャンプの3つを進めればOKです! 

ちなみに、JENの集合場所は石巻専修大学近くにあるJEN事務所です。私のようにクルマではなく移動する人は、

・東京から石巻行の夜行バスも出ています。
http://www.miyakou.co.jp/cms/express/desc/3/

・東京から仙台へのバスは夜行も昼行も本数があります。私は新幹線で仙台まで行きました。仙台から宮城交通の高速バスに乗り換えて1時間半ぐらいで石巻につきます。
http://www.miyakou.co.jp/cms/express/desc/34/

・石巻から専修大学までは地元のバスもあるようです。駅前にはタクシーもたくさん待っています。

・仙台から石巻行のバスのうち、1日数本は専修大学まで行きます。これに乗るとラクだと思います。
http://www.miyakou.co.jp/cms/express/desc/34/


きっと思っているより大変じゃないと思うので、よかったらぜひ必要な人手の一環を担ってください〜。

JENのボランティアさんたちが、現地での活動のようすを伝えつつ、「ボランティアってどんなことするの? どんな準備が必要なの?」などの疑問に答えてくれるイベントを開催することになりました。ご興味のある方、ぜひどうぞ〜!

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ここからご案内〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

【イベント名】緊急開催 東日本大震災支援ボランティア ディスカッション「東北ボランティアに行こう!行く前に」

【主催】JENサポーターズクラブ(JENのボランティアチーム)
【日時】5月27日(金) 19時受付開始 19:30(開始)〜21:00(終了)
【入場料】200円(会場費借上げ料の負担のため)
【定員】申込み先着50名
(当日は定員になり次第入場を閉め切らさせていただきます)
【場所】滝野川会館 3階 301集会室
http://www.city.kita.tokyo.jp/docs/service/011/001158.htm
東京都北区西ヶ原1-23-3
03-3910-1651
駅からのアクセス方法
・JR上中里駅東口(京浜東北線)徒歩7分
・JR駒込駅北口(山手線)徒歩10分
・地下鉄南北線西ヶ原駅徒歩7分

【内容】
JENを通して現地に行ったボランティアメンバーが、現地でのボランティア
経験について報告を行います。
◆現地へ行ってみて感じたこと。
◆JENの支援地の様子
◆現地へ行くまでの準備、交通手段、現地の宿泊施設
など。
また、JENボランティアとして"これからやってみたいこと、できること"についてみんなで話をする機会も設けます。

【申込】
以下のいずれかの申込フォームからお申込ください。
<パソコン用>
http://ws.formzu.net/fgen/S16918617/
<携帯電話用>
http://ws.formzu.net/mfgen/S16918617/

【連絡・問合せ先】
JSC(岩井) ridersanta@gmail.com


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ご案内ここまで〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

私もまた石巻に行って、自分にできるお手伝いをしていこうと思っています。


※メールニュースの引用・転載は出所を添えて、ご自由にどうぞ
(枝廣淳子の環境メールニュース http://www.es-inc.jp

 

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