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エダヒロ・ライブラリー環境メールニュース

2011年03月30日

震災・東京電力原発事故関連の更新情報など(2011.03.29)

 

★メールニュースはこちらにアップされます★
http://www.es-inc.jp/lib/archives/index.html
★さまざまな震災・原発事故関連の情報や注意など★
http://www.es-inc.jp/news/shinsai.html

メールニュースの本数を増やさないために、さまざまな情報は基本的にはウェブにアップし、メールニュースではときどき、今回のように更新情報をお伝えするようにします。

日本の政府からはなかなか情報が出てきませんが、さすがITの時代、他国や民間から次々と情報や「見える化」、予測が出てきています。いくつか紹介します。

ドイツ気象庁
http://www.dwd.de/
福島第一原発からの放射能放出の予測(26〜28日)
http://www.dwd.de/bvbw/generator/DWDWWW/Content/Oeffentlichkeit/KU/KUPK/Homepage/Aktuelles/Sonderbericht__Bild5,templateId=poster,property=poster.gif

※これを見ると、もし風向きが違っていたら首都圏直撃......と本当に怖くなります。。。でもこの風に乗って、世界中に広がっているのですよね。。。

この予測は、原子力資料情報室の資料からたどりました。
http://www.cnic.jp/modules/news/article.php?storyid=1056

このシミュレーションについての説明などはこちらです(放送の録画)
http://www.ustream.tv/recorded/13570931
http://www.ustream.tv/recorded/13571531

数字の羅列ではなかなかわかりにくいところを、「見える化(可視化)」する試みもいろいろなされています。たとえば、

●関東各地の環境放射能水準の可視化
http://microsievert.net/

●東日本の環境放射能測定値の地図による可視化実験
http://e-trees.net/mext_index.html
注意:データの正確性が保証できません。あくまでも目安程度にお使いください。とのことですので、そのつもりでみてください。

イーズの新着に設けた「震災関係」にもいろいろと追加・更新しています。
http://www.es-inc.jp/news/shinsai.html

※いろいろな情報やものの見方・考え方があるというスタンスで掲載しています。いずれもご自分の確認・判断でお読みください

・各種シミュレーション・民間データなど http://www.es-inc.jp/news/001963.html

・エダヒロはこう考える http://www.es-inc.jp/news/001972.html

・じっくり読みたいメッセージ http://www.es-inc.jp/news/001971.html

・参考情報源のご紹介 http://www.es-inc.jp/news/001959.html

・海外発の情報・報道のご紹介 http://www.es-inc.jp/news/001948.html

・ヒントや注意などの情報源 http://www.es-inc.jp/news/001954.html

・被災者の受け入れ・被災地支援の人材募集のご案内 
http://www.es-inc.jp/news/001951.html

・シリーズ「放射線に関する情報を(少しでも)自分で判断できる力をつけるために」
http://www.es-inc.jp/news/001965.html
※このシリーズはメールニュースでも配信する予定です。配信後アップします。

・子どもに関連する情報を掲載しています http://www.es-inc.jp/news/001957.html

・海外の原子力発電をめぐる動向をご紹介します http://www.es-inc.jp/news/001964.html

・災害対策ページ・行政情報・安否情報など http://www.es-inc.jp/news/001958.html

・寄せられたメッセージの一部を掲載しています http://www.es-inc.jp/news/001949.html

・支援物資の受付窓口のご案内です http://www.es-inc.jp/news/001950.html

「海外発の情報・報道」で、メールニュースでまだご紹介していないものとして、このようなものがアップされていますので、ぜひご覧下さい。

●エネルギー環境研究所(IEER)3月25日「日本の福島第一原発から放出された放射性ヨウ素はスリーマイル島事故の10万倍以上のおそれがある」
http://www.es-inc.jp/news/001966.html

●ノーチラス研究所レポート「東日本大震災と津波による原子炉損傷の短中期的影響」要約
http://www.es-inc.jp/news/001968.html

●ニューヨークタイムズ2011年3月17日「危険が大きいのは原子炉よりも使用済み燃料」日本は原子炉から出る極めて放射能の強い燃料棒を長期的にどう処理するかという決断を何年も先送りしてきたが、今そのつけが回ってきている。http://www.es-inc.jp/news/001967.html

●テレグラフ 3月15日「日本が原発の安全性に関する警告を受けていたことがウィキリークスの機密情報で明るみに」より
http://www.es-inc.jp/news/001970.html

●エネルギー環境研究所(IEER)の新しいレポートは、平和で持続可能な世界を創るための対話と学びの場を提供するピース・フィロソフィー・センター(カナダ・バンクーバー)のチームが翻訳されたものをいただきました。

ノーチラス研究所のレポートはとても対策ですので、このあと、特に大事だと思う章だけをお届けしていく予定ですが、まずは全体の要約をアップしてあるので、今後の電力事情などを考えたい方にじっくり読んでいただければと思います。

最後のテレグラフの記事は、これからこういうのがぼろぼろと出てくるのでしょうけど(もう出始めていますね)、う〜ん、、、「地震と津波は天災だったけど、原発事故は人災だ!」という意見も確かになぁ、、、と思えてきます。

海外の報道は、他でも読めるところがいろいろとあるようです。たとえば、

FRANCE MEDIA NEWS 福島原発と東北関東大震災に関するフランスメディア・ニュースフランス在住の翻訳に携わる有志グループが 福島原発と東北関東大震災に関するフランスメディアのニュースをお知らせします。
http://francemedia.over-blog.com/m/

たとえば、このような記事が読めます。佐藤栄佐久前福島県知事インタビュー(仏ル・モンド紙)3月29日付 Le Mondehttp://www.francemedianews.com/m/article-70468260.html

イーズ「震災関係」の「子どもに関する情報」には、以下を追加しました。
●幼い子どもたちが避難する際のケアについて 深津高子氏(国際モンテッソーリ教師/幼い難民を考える会理事)
http://www.windfarm.co.jp/2011sinsai/children/

イーズ「震災関係」の「じっくり読みたいメッセージ」でご紹介している藤波心(ふじなみ・こころ)さんという13才のアイドルの方のブログ、ぜひ読んでいただきたいなと思います。「批難覚悟で・・・・」 
http://ow.ly/4lYA9

さて、グリーンピースが政府に、人や自然を傷つけるエネルギーから、自然エネルギーへの政策転換を求めるオンライン署名を始めました。「枝野さん、安全な電気がほしいです」
http://www.greenpeace.org/japan/edano3/?20110328sup

河野太郎衆議院議員の3月23日付のブログに「ありがとう 自衛隊」として載っている、被災地で活動している自衛隊の部隊の一覧表をみました。
http://www.taro.org/2011/03/post-958.php

これだけの自衛隊員の方々が被災地に入って活動してくださっている。東京電力原発事故の現場でも、多くの東電社員や協力会社の方々が命をかけて懸命の活動をされている。そして、多くのボランティアの方々もがんばっていらっしゃる。本当にありがたいことだと心から感謝しつつ、現地ではないそれぞれの「ここ」にいる私たちも、自分たちにできることを考え、行動していきましょう!

何度かご一緒させてもらったピースボートのメンバーから、もらったメールをご紹介します。(ご本人のブログにも掲載されています。http://ameblo.jp/sunday0106/)

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ここから引用〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

信頼する皆様へ

ピースボートの小野寺愛です。

2011年3月11日(金)に発生した太平洋沖を震源とする地震から10日がたちました。被災者の方々に対して、心よりのご冥福とお見舞いを申し上げます。皆様とご家族がご無事でいらっしゃることを心より祈りながら、このメールを書いています。

私が働いている国際NGOピースボートでは、ここ数日間、4名の先遣隊スタッフが宮城県石巻市内に緊急災害支援の現地調査に入っていました。うち1名が今後の対策を練るため、今日東京に戻りました。

皆さまからご提供いただいた毛布や飲料水などの緊急支援物資を被災者の方々のもとへ届けましたが、現地の地震と津波による被害は甚大で、引き続き緊急支援が必要な状態です。地震発生から一週間、ライフラインの破壊や食糧の不足、冬の寒さの影響など、被災者の方々の体力の衰えが心配されます。ピースボートでは、とくに炊き出しによる支援活動に力を入れていくことを決定しました。

現在、被災地で避難所に身を寄せている人々は確認されているだけでも36万2877人、避難所の数は2200か所あります。まだ発見されていない避難所、避難所認定を受けていないけれど人が多数避難している場所もたくさんあります。日本赤十字社など大手機関、大手NGOが、各自治体の震災復興対策本部まで続々と物資を輸送しています。しかし、その物資をニーズのある避難所や孤立した人々へ届ける人手が、まったく足りていません。

石巻市の現状で言えば、人口16万人の都市に対してこれまでに現地を訪れたボランティアがのべ100人。本日、3/20に石巻市の対策本部で行われた活動中の現地ボランティアの打ち合わせ参加者は、わずか20人でした。圧倒的な人手不足です。自衛隊も各避難所を訪れて食糧を提供していますが、どうしても保存食中心の配布になるため、1日3食すべてパンで済ませている避難所なども多いです。あたたかい食事を得るための炊き出しが急務です。

ピースボートでは、先週から炊き出しのための物資(以下のHPに詳細)を集めてきました。今週から、現地に炊き出し隊として向かうボランティアを募集し、説明会と研修を行います。政府のボランティア連携室、他のNGOや被災地の対策本部と連携しながら、毎週50人以上の人員を送り出せる体制を準備できています。

炊き出しは、今後数週間は続くことが予想されます。資金がまったく足りていません。炊き出しのための食材費、そしてその運送費用のご寄付をいただけたら幸甚です。ご協力をお願いいたします。

▼募集中の物資、寄付金振込先など詳細:
http://www.peaceboat.org/info/news/2011/110318.html

以下、数日間、石巻市で野宿を続けながら活動する現地スタッフ、上野祥法から昨晩聞き取りをした現地情報です。電話をしながら書き取ったメモですので、読み苦しい部分もあるかと思いますが、現地の雰囲気を知るには十分かと思います。

「石巻市では、社会福祉協議会が災害対策本部になっている。ピースボートも他団体も、ここを拠点に活動している。対策本部には、ボランティアセンターに遺体の発見情報など、毎日、随時、張り出されている。その掲示板で家族の安全を確認して喜ぶ人、悲報の前に泣き崩れる人、泣き崩れる人を励ます近所の人がいる。その風景に圧倒される。区役所の死亡届受付窓口は1か所だけでは足りず、窓口を広げている。

まだまだ安否確認が取れない人も多数いるので原付チャリで町をまわり、助けが必要な人がいないか見回りをしている。町は全壊。泥と瓦礫がそこらじゅうにある。道を作るために、ブルドーザーなどで泥や瓦礫をガガガーっとよけて、道をあけている中で遺体が次々に出てくる。

町が全部飲みこまれている。風景を見るだけでも自分が飲み込まれるような思いになるが、ここに一人ひとりの生活があったと思うとやり切れない。何万人ぶんものかけがえのない日常が、一気になくなっている。自分の家があった場所で立ち尽くしているだけの人もいる。自分も、昨日までは声をあげて泣きながら、支援物資を配り歩いていた。深夜、活動を終えて、やり場のない想いがどうしようもなくなって妻に電話し、大声で泣いた。そうやって感情を消化しなければ、前に進んでいけない。

すでに避難所として対策本部に登録された場所のケアさえままならない中、「避難所認定」されていない(=だから優先的に支援されない)けれど人が集まっている場所もまだまだたくさんある。そして、発見されていないままの避難所もある。

東北人の気質として、自立というか『施しを受ける』ことに皆さん慣れていないようだ。とにかくじっと我慢してしまう。たとえば、家が全壊した人は他に行くあてもなく避難所に来るが、1階だけ浸水する、半壊する、などの人は、そのまま家に踏ん張ってしまう。家が半分残っていても、電気も水道も食糧も、ライフラインが何もない状態に変わりはないが、それでも家を離れない。ようやく一度、食糧確保に避難所に行き、また久しぶりに家に戻ったら火事場泥棒が入っていて、何もなくなっていた、というケースもいくつも聞く。

「人に頼るなんてできん。みんな大変な中、自分は一部だけでも家が残っているのだから」とただ耐えている人を見るのが辛い。今日で震災から10日目だけれど、それまでバナナ1本で過ごした人にも会った。瓦礫で孤立した小学校が5日前に見つかったが、そこにいた70人はそれまで一切飲まず食わずだった。

昨日くらいから突然救急車の出動が多い。避難所もぎゅうぎゅう詰め。暖房器具もないが、かたい廊下に毛布1枚だけ敷いて寝ている。障がいを持ったお年寄りから子ども達までが同じ状態で過ごしている。

自分自身は野宿しているが、防寒着を6〜7枚来て寝袋に入り、さらにその上に毛布2枚でホッカイロまで使う。それでも寒くて目が覚める。そんな状態で、避難所の中とは言え、お年寄りも子どもたちも毛布1枚。個人的推測だが、常備薬がなくなった人、体調崩す人が増え、限界にきていることが救急車が増えた理由ではないか。

市の職員も3割死亡している。職員のほとんどが災害が発生してからただの一度も家に帰っていない。自分の家族の安否もわからないまま、地域のために働き続けている。完全にオーバーワーク。行政も全体像をまったく把握できていない。まだ見つかっていない人の情報、発見されていない避難所をみつけて聞き取りを集めてくるのがNGOの仕事になりつつある。

今日、はじめて、現地入りしているボランティアの人々全員が顔を合わせて情報共有した。これまではそれぞれに場当たり的に動いていたが、今後はデータベース作りをはじめ、情報共有をすることを決めた。それぞれが得意とする分野での役割分担、地域分担も行った。現在、石巻市では6団体が活動している。今日の打ち合わせには20人が参加していた。今日の昼間まで(1日で帰った人も含め)のべ100人のボランティアとして現地入りしている。

避難所暮らしの人脳のうち、親戚がいるなどで他県に出ていける人はすでに出ていっている。ある町の避難所人口4900人から一晩明けたら700人いなくなっていたりしたこともあった。

そんな中、今後必要なのはそれでも避難所に残るしかない大多数の人々のためのケア。行政職員と交代しながら安否確認の業務など行うNGOボランティアを行政も募集している。完全な復興までの間、とてつもない大人数が必要になる。

家を失い、避難所に身を寄せる人々の多くは、今の暮らしが一時的なものではなく、長く続くものだという覚悟をしはじめた。今後、たとえば木の床の上に畳を敷き詰める、個人のプライバシースペースを確保するなどのケアが必要。ヘルパー、ケアマネージャー、カウンセラーなども数週間後には必要になってくる」

聞き取り内容は以上です。

大きな組織や自衛隊では手が回りきらない小さな避難所や集落がまだまだたくさんあります。民間組織にしかできないことがある中、小さな組織で今後数ヶ月炊き出しを行なうには、資金が圧倒的に不足しています。野菜、米など食材の支援、鍋やカセットコンロなど炊き出し機材の支援、食材費や輸送費の支援にご協力ください。御家族、ご友人と情報を共有いただけたら幸甚です。どうぞよろしくお願いいたします。

▼募集中の物資、寄付金振込先など詳細:
http://www.peaceboat.org/info/news/2011/110318.html

一日も早く、すべての人々、子どもたちが安心して明日を楽しみにできる日が訪れますように。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜引用ここまで〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

本当に。一日も早く、すべての人々、子どもたちが安心して明日を楽しみにできる日が訪れますように!

※翻訳してお伝えする情報は、原文通りに訳したものとなります。原文に誤りがある場合でも、著者にを確認し修正してもらうことはできないため、翻訳にも事実と異なる部分が残っている場合があります。その点ご了承の上、お読み下さい。

※メールニュースに掲載されている内容・情報はそれぞれのご判断の上、出所(枝廣淳子の環境メールニュース http://www.es-inc.jp)を添えて、引用・転載くださってけっこうです。ただ、どの情報も「その時点での情報」であって、のちに修正・追加等される可能性がある情報であることをご理解・ご明記いただければ幸いです。

 

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