ホーム > 環境メールニュース > 昨夜から高濃度放射性物質が放出〜いくつかの情報源など (2011.03.15)

エダヒロ・ライブラリー環境メールニュース

2011年03月15日

昨夜から高濃度放射性物質が放出〜いくつかの情報源など (2011.03.15)

 

「いろいろな情報の中から自分で考えたいので、いろいろな情報歓迎です。枝廣さんのメールを読んでいる方は、その程度の見識は持っておられると思われますが・・・」というメールをいただきました。

読んで下さっている方々を信頼して、これからも私が「伝えておいた方がよい」と思った情報は伝えていこう!と思っています。

「あなたのメールニュースを読んでいる人は多いのだから(自重しなさい)」というメッセージに対しても、「私のメールニュースを読んで下さっている方々はそれぞれご自分で判断されるし、私もそういう情報の出し方をしている」と。

あとでもしかしたら間違っていたとわかる情報もあるかもしれませんが、それを恐れて出さないより、この非常事態下「ああ、あのとき伝えておけば良かった......」と後悔したくない、という自分の思い(読んで下さっている方々への思い)を基準にしたいと思います。

もともと私のメールニュースは、自分が伝えたいことを伝えるために書いています。読者からもだれからもお金をもらっているわけではないし、だれにも読むことを強いているわけではないので、「自分が伝えたいことを伝える」ために出しつづけようと思います。

それでも情報源の1つとして読みたい、という方は続けて受け取っていただければと思います。お気に召さない方は、いつでも受信をやめることができますので!登録を解除される場合には、こちらからどうぞ。
https://www.es-inc.jp/library/mailnews.html

先ほどのニュースで、福島原発周辺で「自然界から1年間に浴びる量の3倍を超える放射線を1時間に浴びる量の放射線」が検出されたと伝えています。茨城などでも異常に高い線量が検出されるなど、心配が募ります。

ふだんでも、同じ状況に対しても、人によって受け取り方は違いますよね。たとえば、(温暖化科学者の江守さんがよく言うように)「降雨確率30%」と聞いても、「それぐらいなら、きっと大丈夫」と思う人もいれば、「傘を持っていこう」と準備する人もいる。リスクをどう考えるのか(どのくらい心配性か)によって、違うのですよね。

そういう意味で言うと、私はかなり「心配性」だと思っています。私のこれまでの人生を貫いてきた自己指針の1つは「あとで後悔したくない」という思いでしたので、将来の後悔を避けるためには、現在過剰かもしれない準備をする、というのは、私の性格の1つかもしれません。

というわけで、現在の非常事態で、次々と入ってくる(マスコミには出ていない)情報の中から、「あとで伝えておけば......、と後悔したくない」という基準で、伝えていきます。かなり心配性の人間からの「杞憂だったらいいなと祈りながらの情報」だとご理解の上、対応下さい。どう受けとめ、どう理解し、どう判断されるかは、それぞれの責任ですので、その点はよろしくお願いいたします!(それをご了承いただけない場合は、受信されないようお願いいたします)

以下は、NPOレインボーの岡本さんが勇気をふるって「個人意見」として掲載されたものです。(デマだと非難する人々もけっこう多いのです)

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ここから引用〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

昨夜から高濃度放射性物質が放出。昨夜の風は関東。雨に濡れないよう。3/15
http://rainbow.gr.jp/news/

速報 2号機で爆発音 日本の原発が経験したことのない重大な事態が進行しつつあるかもしれない。これまでの爆発とは別。現場近くは北よりの風 NHK 8:00
──────────────────────────────

雨、雪に濡れないよう注意を促すチェーンメールが出回って、チェーンメールにすぎないからそんな心配はないといった報道もありますが、どちらが本当でしょうか。 原発の爆発が、東電などの発表とは違い、高濃度の放射性物質を大量に含んでいるのなら、当然本日の雨、雪には絶対に濡れないようにしなくてはなりません。

昔から深刻な事態ほど後になって本当のことが明らかになることの繰り返しですが、この期に及んでの1号機の爆発報告の大幅な遅れ、記憶に新しいもんじゅの事故隠蔽、原発報道タブーの伝統などを考え合わせると、あれだけの大爆発を起こした原発の格納容器が本当に無事だったのか疑問に思わざるをえません。

格納容器の現状写真はまったく公開しないのですから。

仮に容器には大きな破損がなかったとしても、まき散らされた放射性物質が安全な範囲とは限らず、民間調査ではかなり高い放射能を検出しています。

以下の爆発シーンを見て自ら判断するしかないようですが、
http://bit.ly/h6xYqp

政府発表などよりも高濃度の放射性物質が空中を漂っていると思われるみなさまは以下のサイトなどを参考にしてみてください。
http://www.chikyumura.org/earthquake/2011/03/post-5.html?tw

さらに2号機の燃料棒はいまだ水位が戻りません。 つまり2号機は昨晩弁から高濃度放射性物質を放出し続けていました。
http://www.asahi.com/national/update/0315/TKY201103140521.html
http://www.asahi.com/national/update/0315/TKY201103150065.html

そして風向きは夜間関東に向かっていました。

茨城県の放射線テレメータも上昇しています。
http://www.houshasen-pref-ibaraki.jp/present/21HP30grf.html
http://www.houshasen-pref-ibaraki.jp/present/result01.html

そして今朝、政府が東電に乗り込み、やっと東電中心の対応能力の限界に危機意識を持ちました。(報道はされませんが現場は命を賭した信じがたいほどの英雄的努力が続いているはずです)

問題がない可能性ももちろん高いとは思いますがあくまで危機管理の観点で記載することをご容赦ください。

(NPOレインボー 岡本 個人意見 本日一時的に掲載)

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜引用ここまで〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

そのほかのいくつかの情報源です。

●2011/3/15 9:30〜 原子力資料情報室後藤政志(東芝・元原子炉格納容器設計者)さんと上澤千尋(原子力資料情報室・原子力安全問題担当)による現状況解説をUstream中継します
http://www.ustream.tv/channel/cnic-news

●原子力防災について ーヨウ素剤 Q & Aー「放射能から身を守るために」ヨウ素剤 Q & Aなど
http://www.nuketext.org/manual.html

●「がんばらない」で有名な鎌田實さんのブログ
http://kamata-minoru.cocolog-nifty.com/blog/
鎌田さんはチェルノブイリ事故以来、ずっとチェルノブイリ支援を続けている、まさに現場を知っている方です。

●田中優さんの原発事故の解説。「不安な人はぜひ見てください」とのこと。
http://ow.ly/4dOv1
田中優登場、18分30秒〜

●大前研一さんの原発事故の解説。大前さんはMITで原子力工学の博士号を取得し、日立で原子力エンジニアとして働いていらした方だそうです。
http://www.youtube.com/watch?v=U8VHmiM8-AQ

最後に、ソフィアバンク代表田坂広志さんのツイッターから、ご本人の許可を得て、転載します。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ここから引用〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

刻々悪化する福島の原発事故。かつて原子力工学を研究した人間として、敢えて、一言。いま対処すべきは、住民の方々の「安全」の問題だけでなく、「安心」の問題。チェルノブイリ事故などのメディア情報によって、多くの人々が無用の不安に駆られることを避ける手段が、極めて重要です。

住民の「安心」のために、ただちに実施すべきは「安全確認モニタリング」です。すなわち、避難勧告の20キロ圏内の数十か所において、放射線と放射能のレベルに「異常が無い」ことを測定・確認し、周辺住民とメディアに「リアルタイム」で伝え続けることです。それが、社会心理的に極めて重要です。

すなわち、社会心理的な「安心」を考えるならば、「起こっていること」を伝えるだけでなく、「起こっていないこと」を明確に伝えることが、極めて重要です。その点では、「いま、情報を集めています」と答えるだけの広報は、世の中の疑心暗鬼を掻き立てる、最悪の広報になってしまっています。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜引用ここまで〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

私の周りでも内外からのメールと情報が錯綜しているのですが、そろそろ計画停電の時間になりそうなので(いつ停電するかよくわからないので、、、)、ひとまずここで送ります。

被害が最小限で済むよう、心から祈りつつ。。。

 

このページの先頭へ

このページの先頭へ