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エダヒロ・ライブラリー環境メールニュース

2010年11月30日

サステナブル・フード・ビジネス研究会(第1期)へのお誘い(2010.11.29)

食と生活
 

先日の誕生日RUNに続いて、昨日は駅伝大会に出場してきました!

経産省、環境省、国環研、環境NGOなどのメンバーといっしょに、駅伝チームを作ったんですよ〜。環境と経済の統合を走りながら進めていこう(?)という『エコエコファンランチーム』です。

チーム結成と駅伝デビューについての“プレスリリース”、および昨日のレポートはこちらです。
http://www.es-inc.jp/edablog/diary/archives/001899.html

さまざまな立場の人々が「場」を共有することから、理解や議論、いろいろなコラボレーションのチャンスが生まれます。「日刊 温暖化新聞の企業・団体パートナーの異業種勉強会」も、「白書を読む会」も、そしてこの駅伝チームも、そういう「場づくり」の実践の場であります。(^^;

そして、「食」という同じテーマにさまざまな立場で関わる企業の担当者が集まって、学び合い、理解を深め、自社の今後の取り組みをグローバルな視点で形作っていくためのテーマ型異業種勉強会(5回シリーズ)を、チェンジ・エージェントが立ち上げます。

以下にご案内を載せます。世界の最先端の情報や取り組みを知り、業種を超えてネットワークを広げ、一社ではできない広がりのある勉強と実践につなげていけます。めったにない機会だと思いますので、「食」関係の企業の方、研究者の方、ぜひご参加下さい。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ここから引用〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

気候変動、水問題、生物多様性の喪失。肥満と飢餓、貧困、農業コミュニティの崩壊とスラム問題。そして、貿易自由化と輸出規制、資源や土地の囲い込み、企業の合併吸収……。

世界各地で見られる食糧の未来を取り巻く課題は、新聞の見出しを賑わし、食糧システムはその脆弱性を増して、食に関わるビジネスの不確実性と不透明感は高まるばかりです。

果たして、食糧システムや食に関わるビジネスには、どのような未来があるのでしょうか? 今の食糧システムは存続しうるのでしょうか? 食糧システムはどのように変化していくのでしょうか? 食に関わるビジネスにはどのような影響があるのでしょうか?

こういった問いに対して、世界にはすでに多くの知見が出され、来るべき変化を見越して対処し始めているビジネスも数多く存在します。それらの知見や取り組みから、何を学べるのでしょうか?

このような問いについて、世界の最新情報を共有し、話し合い、考え、学ぶコミュニティを築くことで、日本の国や企業が今後の不安定さを増す食糧システムの中でじょうずに持続していく方策を見出す一助になりたいと願い、「サステナブル・フード・ビジネス研究会」を開催します。世界の研究者や実践家の知見を踏まえながら、ビジネスとしてどのようにリスクを評価し、また、どのように効率的かつしなやかな食糧システムの構築に貢献できるか、是非一緒に考えてみませんか。

チェンジ・エージェント代表の小田理一郎は、レスター・ブラウン氏ら、世界の環境、食糧の有識者と親交を結ぶとともに、米国に始まりいまや世界的な広がりをもって活動を進めている「サステナブル・フード・ラボ」をはじめ、世界の食品メーカー、小売を含む数多くの企業事例に通じています。自らインドネシアでの農村コミュニティ開発プロジェクトを支援し、環境NGOのマネジメント・メンバーも務める傍ら、日本国内でサステナビリティ経営、CSR経営に向けて、国内企業へのコンサルティング、経営者育成に務めています。

研究会の第1期では、主宰するチェンジ・エージェントの小田が、世界での動向を議論のたたき台として提供し、参加者が一緒に話し合うスタイルで進めていきます。本研究会は、主に食品メーカー、小売、外食、流通、商社など、食ビジネスに関わる方、あるいは、食糧システムの経済、環境、社会面に関わる研究者の方にお声がけをしています。

日本の食、世界の食の将来への危機を理解し、ポジティブな変化のうねりを創っていきたいと思われる企業・研究者の皆様、是非ご参加ください。

(有)チェンジ・エージェント

★サステナブル・フード・ビジネス研究会 第1期の予定

第1回 1月12日(水)
世界の食糧システムの概観: レスター・ブラウンの警告とバラトン・グループ
「食の未来」会議の知見より
○食糧システムの概観
○食糧システムと気候変動(温室効果ガスの排出と吸収)
○食糧システムと資源(化石燃料、窒素、リンなど)
○食糧システムと生物多様性(土壌、水、森林、漁場など)
○食糧システムと人口・経済・社会(飢餓・肥満、貧困など)

第2回 1月26日(水)
持続可能な資源管理の課題〜マネジメント・ゲームから学ぶ
○経済と環境に関するマネジメント・ゲーム
○水産資源の現状とリスク
○システムの持続可能性の条件(ハーマン・ディリー)
○現在のシステムの構造的課題

第3回 2月2日(水)
SFL/SAIの紹介/世界の食ビジネスの動向(1)気候変動
○サステナブル・フード・ラボ(SFL)の組織・活動紹介
○持続可能な農業イニシアチブ(SAI)の組織・活動紹介
○気候変動問題の現状、リスク、チャンス
○海外企業事例紹介(気候変動を中心に)

第4回 2月23日(水)
世界の食ビジネスの動向(2)水・生物多様性問題
○世界の水・生物多様性問題(水、土壌、森林、河川・海洋など)の現状、リス
ク、チャンス
○海外企業事例紹介(水・生物多様性問題を中心に)
○生物多様性と経済性
○SFL/SAIとの協働・提携の可能性について

第5回 3月9日(水)
世界の食ビジネスの動向(3)経済・社会問題/今後の展開について
○世界の貧困・飢餓問題の現状
○海外企業事例紹介(経済問題、社会問題を中心に)
○第1期総括ダイアログ・今後の展開について


★サステナブル・フード・ビジネス研究会のご案内

【日時】  2011年1月12日、1月26日、2月2日、2月23日、3月9日(いずれも水曜日) 
       午後7時から9時半

【開催地】 都内会場(大手町周辺を予定しています)

【参加費】 5回一括 5万円/人(代理参加可能)
      ※日刊 温暖化新聞の企業・団体パートナー企業の方は4万円/人

【参加資格】
1)食品、小売、外食、流通・商社など食糧システムに関わる企業において
持続可能性を統合したビジネスを進める経営者・事業責任者または環境・CSR担当部署の方
2)研究機関・大学などで食糧システムに関わる研究者の方
(上記以外の方は、今回は受付しておりませんこと、ご了承下さい。
ただし、今後、セクター横断的にコミュニティを展開することを視野に入れています。)

【定員】 25名程度

【主宰者・ファシリテーター】
小田理一郎 (おだりいちろう)
(有)チェンジ・エージェント代表取締役/(有)イーズ取締役
http://change-agent.jp  http://es-inc.jp
環境NGO ジャパン・フォー・サステナビリティ ゼネラル・マネージャー
http://japanfs.org
SoLジャパン(組織学習協会日本コミュニティ)エグゼクティブ・ディレクター
http://soljapan.org

コンサルタント/ファシリテーター/研修講師。専門分野は多国籍企業経営(MBA)、サステナビリティ、CSR、システム思考、組織学習。『プランB』シリーズ著者のレスター・ブラウン氏設立のアース・ポリシー研究所や『成長の限界』のデニス・メドウズ氏のインタラクティブ・ラーニング研究所と提携し、サステナビリティの科学者と実践家たちの国際ネットワーク「バラトン・グループ」にも所属する。大陸横断で持続可能な食糧システムを目指すコンソーシアム「サステナブル・フード・ラボ」の中心人物たちと親交を重ね、世界資源研究所の生態系サービスレビュー(ESR)トレーニングに参加、また生物多様性専門家と企業のダイアログのファシリテーションを務めて世界の企業経営の実践例を数多く学ぶ。環境ジャーナリストの枝廣淳子と共に、チェンジ・エージェント社・イーズ社および環境NGOジャパン・フォー・サステナビリティを経営する。また、JICAで国内外の専門家に研修を実施するほか、インドネシアでは自らの資金を投じて農村コミュニティや地元NGOのリーダー養成プログラムを開催し、途上国の貧困の現状を学び、コミュニティベースの取り組みを支援する。

【お申込み・お問い合わせ】参加ご希望の方は、有限会社チェンジ・エージェントinfo@change-agent.jpまでお問い合わせください。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜引用ここまで〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「サステナブル・フード・ラボ(SFL)」については、2006年に立ち上がったばかりの頃にご紹介したことがあります。
http://www.es-inc.jp/lib/archives/060830_074919.html

それから着実に取り組みを展開してきて、いまどのように活動しているのか? どのような影響を世界の食糧システムに与えつつあるのか?--今月小田が米国で主宰者に詳しく話を聞いてきましたので、そういった知見もお伝えします。

日本はまだこの世界的な取り組みに参加していないのですが、今回の勉強会をきっかけに、日本独自の取り組みと世界との連携が進むことを期待しています。

 

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