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エダヒロ・ライブラリー環境メールニュース

2010年10月21日

雑誌古紙のトイレットペーパーを使おう!共働学舎さんからのメッセージ (2010.10.21)

 

私の大好きなトイレットペーパーを作ってくれている共働学舎さんから、このようなメッセージを届けて下さった方がいます。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ここから引用〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 私たち共働学舎は、町田市小野路町にある社会福祉法人です。 ここでは、障害を持つ人たちが生活しています。
 共働学舎で生活する人たちは、いろいろな障害を持っています。 障害の程度も様々で、できることも様々です。そんな共働学舎で 20数年続けている、みんな大好きな作業が、廃品回収、そして廃品回収で集めてくる紙は、ダンボール・新聞・雑誌・牛乳パック などに分類されますが、それぞれに再生ルートがあるのに、 唯一再生の道がなかった「雑誌」。この「雑誌」を原料に、トイレット ペーパーを作り、販売しています。
 共働学舎でつくることの出来るトイレットペーパーの量は、一日 2万個。薄利多売が基本のトイレットペーパーで、量が出ないと赤字です。 ところが2009年に入って、トイレットペーパの売り上げは落ちるばかり。 今は、一日三千個という有様です。これでは、お願いしている製紙会社 も含め、トイレットペーパーの事業は成り立ちません。
 そこで、皆様にお願いです。共働学舎のトイレットペーパーを買ってください。

50個一梱包から、宅配いたします。
 共働学舎の大切な作業、トイレットペーパー製造を続けていくために、 ぜひ、皆様ご協力ください。

                  社会福祉法人共働学舎

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜引用ここまで〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

共働学舎さんのトイレットペーパーは、こちらのウェブサイトから注文できます。
http://kyoudougakusya.at.infoseek.co.jp/
(問い合わせ先)  社会福祉法人共働学舎  042-737-7676

私が共働学舎さんにお邪魔したのは、カタログハウスの『通販生活』で「回収ルートをたどる旅」の連載をしていたときです。再生しようがなくて、ただのゴミであった雑誌古紙をリサイクルしてトイレットペーパーにする、という画期的な取り組みを取材させてもらったのでした。

『枝廣淳子の回収ルートをたどる旅』

4年にわたる16品目の「回収ルート」の旅をまとめた上記の本から、ご紹介します。(取材から数年たっていますので、現状と違う状況等あると思いますが、あくまでも書籍の引用ということでご紹介します)

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ここから引用〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

【雑古紙のトイレットペーパー】

雑誌古紙100%のトイレットペーパーを作っている東京都町田市にある共働学舎におじゃましました。ここでは、25年ほど前から障害者による廃品回収をやっていましたが、十数年前に古紙がだぶついて、雑誌は回収してもお金を払わないと引き取ってもらえない状況になったそうです。

「それ以上リサイクルする必要のない紙なら、紙の質は問われないだろう。だったら……」と、田中常務理事が雑古紙(新聞紙以外のあらゆる古紙)でトイレットペーパーを作るというアイディアを思いつきました。

2年をかけて北海道から四国、山陰まで、トイレットペーパーを製造している工場を回りましたが、どこでも断られてしまったそうです。最後に「やってみましょう」といってくれたのが、富士市にある双葉製紙でした。

現在では、国会議事堂や国分寺市などから回収する紙を、新聞古紙、雑誌、段ボール等に分け、雑誌のほか、マーガリンの外箱から紙袋、お菓子の包み紙などの雑古紙を双葉製紙に運びます。

双葉製紙は昭和33年の創業。ちり紙の生産から始まり、現在ではトイレットペーパーの原紙を作って加工専門の工場へ卸すほか、自社でもトイレットペーパーを作っています。通常は産業系古紙を原料にしていますが、月に2〜3回、原料を切り替え、共働学舎から運び込まれる雑古紙でトイレットペーパーの原紙を作ります。

雑古紙の原料は、水、苛性ソーダなどとともに、「地球釜」という直径4メートルもの丸くて大きい釜に入れます。蒸気を入れながら4〜5時間回すと、古紙はほぼこなれ、ねずみ色の湿った塊になります。パルパーという大きなミキサーに流し込み、ビニールなどの大きなごみを取ります。ぐるぐると回っているようすは、まるで灰色の豆乳を作っているみたい。

そのあと洗浄機で、何度も水を替えながら水洗いし、インクや色を落とします。通常の工程では漂白剤を入れますが、共働学舎のトイレットペーパー用には、漂白剤は一切入れません。工程のあちこちで、古紙についていたクリップやホッチキス、ビニールなどのごみを取りのぞくのですが、このごみの処理代がけっこうかかってしまうそうです。

こうしてできた脱墨パルプを抄紙機に入れて、トイレットペーパーの原紙を作ります。1巻の長さは約7500メートル。共働学舎から原料を運んできたトラックの帰り便で、出荷します。

雑古紙という低位の原料でも、工程は同じなのでコストは同じですし、逆にごみが混ざっているので歩留まりが悪く、繊維が短いため巻き取り時に切れやすいなど、やりにくいところもあるそうです。「共働学舎に賛同して作り続けていますが、使ってくれる人がもっと増えてくれれば」と社長の遠藤さん。

双葉製紙から届くでっかいトイレットペーパー原紙を、今度は共働学舎で通常のロールペーパーに仕上げます。倉庫に置かれた機械で、大きな原紙をカットし、13個ずつ巻き取っていきます。1巻の原紙から1000〜1300個のトイレットペーパーができます。2階では、共働学舎で働く障害者が検品し、箱詰め作業をしています。50個または100個単位で包装し、個人には宅配便で、企業には通い箱で送り出します。

現在は、80%が個人からの注文で、20%が企業などの注文とのこと。現在は1日に4000個ほどを生産していますが、機械の稼働率はまだ低いので、注文さえあればもっと作れるし、現在は捨てられている雑古紙をもっともっと有効活用することができます。

最近ではスーパーでも、「再生紙100%」と銘打ったトイレットペーパーを売っています。しかし、この「再生紙100%」は、製紙工場や製本工場などの断ち落としなど、市場に出ていない産業系古紙です。もちろん工場からの古紙の有効利用も大切ですが、リサイクルしにくい雑古紙を有効に使ってくれている共働学舎のトイレットペーパーを、もっともっと使いたいなあ。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜引用ここまで〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

それ以来、自宅でもオフィスでも、共働学舎さんのトイレットペーパーを愛用させていただいています。とっても気持ちよく使える、大好きなトイパです。

ぜひみなさんも使ってみて下さいな。雑誌古紙のリサイクルの環をぐいっと押すために。バージンパルプの消費を減らして、森林への圧力を少しでも和らげるために。持続可能な社会を創ろうとがんばっている人たちを応援するために。

50個からですから、個人のおうちでもOK。うちのオフィスではスタッフが共同購入(分け合い?)しているようです。

そして、企業の購買部門の方、CSR活動の一環としてどーん!とまとめてぜひ。

共働学舎さんのトイレットペーパーは、こちらからどうぞ!
http://kyoudougakusya.at.infoseek.co.jp/

 

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