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エダヒロ・ライブラリー環境メールニュース

2009年11月05日

映画「降りてゆく生き方」(2009.11.05)

新しいあり方へ
 

<内容>

■日本でも世界でも、新しいあり方の模索が始まっている

■映画「降りてゆく生き方」

■映画「降りてゆく生き方」の上映会のご案内


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■日本でも世界でも、新しいあり方の模索が始まっている

9月に参加したハンガリーやスイスでの国際会議でも、世界各国で持続可能な社会づくりに取り組んでいるメンバーが参加しているメーリングリストでも、少しまえから、このようなキーワードが飛び交っています。

・degrowth (脱成長)
・デクロワッサンス(同上、フランス語)
・Prosperity without Growth(成長なき繁栄)
・Welfare without Growth(成長なき福祉)

日本でも、「暮らしの脱所有化」「幸せの脱物質化」「人生の脱貨幣化」への動きがあちこちで出てきています。

海外で、日本での話や、ブータンのGNH、「マイナス成長をめざす日本企業」などの話をすると、驚くばかりの反応が返ってきて、「ああ、同じなんだなあ」と思います。

日本でも世界でも、ある人は地球の絶対的な限界を感じて、またある人は、無限の成長などありえないと理性的に考えて、またある人は、これまでのあり方に違和感を抱いて、これまでの「行け行けドンドン、右肩上がり」ではないあり方をさまざまな模索が始まっている、と思うのです。ご自分でも、ご自分のまわりを見ても、そんなふうに思うこと、ありませんか?

「暮らしの脱所有化」「幸せの脱物質化」「人生の脱貨幣化」については、しばらく前から考えていることなのですが、いまちょっと詳しく書く時間がとれないので……どこかでまとめて書きます、ちょっとお待ち下さいー。


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■映画「降りてゆく生き方」

日本の中でのそのような模索をひとつの結晶にして、多くの人々に語りかけ、考えさせてくれる映画があります。

「降りてゆく生き方」です。
http://www.nippon-p.org/index.html

このウェブサイトに、映画のコンセプトが(私のメールニュースに勝る長さでしっかりと!)書かれています。

ほんとうの「生き方」を求めて
http://www.nippon-p.org/concept.html

冒頭だけご紹介します。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ここから引用〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

私たち日本人は、第二次大戦後、物質的・経済的な豊かさこそが幸福への道と信じ、戦後の何も無い焼け野原から、国民一体となって必死に努力してきた。そして日本は、世界でも有数の豊かで便利な国となった。正に私たちは、かつての夢を実現したのである。

ところが、いま日本では、数々の問題が発生している。格差社会。勝ち組・負け組。少子高齢化。地域間格差。年金問題。多発する少年犯罪・凶悪犯罪。偽装問題。食品問題。年間3万人を超える自殺者。派遣切り・・・現代の日本を生きる私たちの不安は、もはや数限りない。私たちは「豊かになる!」という夢を実現した。それは想像以上の形で実現したと言ってよい。しかし、現実には、幸福になるどころか、未来への夢と希望を喪失している日本人であふれかえっているのである。

しかも、2008年は、米国のサブプライム問題とリーマンブラザーズ破綻に端を発する世界金融恐慌が追い討ちをかける。グローバリズムの名の下に、膨張してきた金融資本主義がついに破綻したのだ。
その余波は日本をも直撃し、日本を代表する優良企業であるトヨタ自動車までが赤字になり、大不況へと陥ってしまっている。いつごろ景気回復をするのか、見通しは全く立たない。

このように、どこもかしこも問題だらけの現代社会において、多くの日本人が不安で、孤独で、希望を喪失していることは、むしろ当然なことかもしれない。しかし、我々は、たとえこのような絶望的状況であっても、未来に向けて、希望を見出したい。或いは、我々自身が、希望の灯を点したい。

では、一体、どうやったら、「絶望社会」日本に希望の灯を点すことができるのだろうか?

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜引用ここまで〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

つづきは、ウェブサイトでぜひお読み下さい。いろいろと考えさせられます。
http://www.nippon-p.org/concept.html


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■映画「降りてゆく生き方」の上映会のご案内

この映画は、「映画でつながりをつくる」「つながりの中で映画を見る」というユニークな上映形態をとっています。これ自体、新しいあり方、ですね。ですので、どこでも見られるわけではないのですが、いま各地で、熱い思いの方々による上映会が企画・運営されています。

私は9月に四ッ谷での上映会に参加し、とても感動しました(ハンカチ1枚では足りなかった……^^;)。ぜひ多くの方に見てもらえたら、と願っています。

各地の上映情報はこちらにあります。
http://www.nippon-p.org/blog/2009/04/post_82.html


東京の方に朗報です。今週末、早稲田大学の学園祭で上映会が開かれ、終了後、プロデューサーの森田さんを含むトークセッションもあるそうです。当日券はまだあります、とのこと。よろしければぜひどうぞ!

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ここからご案内〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

遂に映画「降りてゆく生き方」(主演:武田鉄矢、監督:倉貫健二郎)が「早稲田大学の学園祭」での上映が決定いたしました!!

映画「降りてゆく生き方」は、多くの方々の想いにより、全国各地で上映を行っています。そんな主催者や上映のパッションに触発され、この度、東京の早稲田大学の学生達が立ち上がり、学園祭(早稲田祭)で映画「降りてゆく生き方」の上映を実施することになりました。

学生達は「地域・食・農」をテーマとした講義から、実際に自らの手で米を作る「早稲田の米プロジェクト」という企画を開始しています。その過程で、根源的かつ普遍的な「生き方」という問いと向き合っています。そして、今年の早稲田祭において、映画「降りてゆく生き方」を上映することで、主催者/参加者がともに「生き方」について考える「場」を実施することになりました。

当日は映画上映に加え、学生達へ影響を与えたまちづくりの活動をされている、結城登美雄先生と森田プロデューサーとのトークセッションも予定しております。是非、みなさんも若者達の心も動かした、映画「降りてゆく生き方」を会場で体感してみてください。

★東京での上映は限られた回数しか実施されませんので、お申込みが殺到する場合があります。加えて、お席には限りがあります。お申し込みはお早めに!

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映画「降りてゆく生き方」 in 早稲田祭
http://www.nippon-p.org/blog/2009/10/_in_52.html
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日程:11月8日(日)
時間:開演13:00〜(開場12:30)
★上映終了後、トークセッションを実施予定。

場所:早稲田大学(早稲田キャンパス14号館201教室)
http://www.waseda.jp/jp/campus/waseda.html(住所:東京都新宿区西早稲田1-6-1)

アクセス方法:
<電車>
JR山手線:高田馬場駅 徒歩20分/西武線:高田馬場駅 徒歩20分
地下鉄東京メトロ:
・東西線 早稲田駅 徒歩5分
・副都心線 西早稲田駅 徒歩17分
<バス>
新宿駅西口 - 早稲田/渋谷駅 - 早大正門/上野広小路 - 早稲田

上映協力金(チケット価格):

当日:一律1500円

★全席自由

■主催&お問合せ先:
主催:早稲田の米プロジェクト
お問合せ先:waseda118@nippon-p.org


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日本でも世界でもあちこちで、「本当に大事なものは何なの?」「本当の幸せって何なの?」と考えられるようになってきたこと、経済成長至上主義の中で捨ててきた・忘れてきてしまったものを、もう一度「取り戻す」時代が来ていること、「降りてゆく」勇気を持つ人や、「最初から上がらない」で自然体で自分の思いに正直な生き方を選ぼうとする若い人が増えていること、とてもとても心強いなあ!と思っています。

ここにこそ、環境問題を含む多くの問題解決の鍵がある。そう確信しています。

 

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