ホーム > エダヒロ・ライブラリー > これまでの活動 > レスター・R・ブラウン > アイオワ州、穀物生産でカナダを上回り、大豆で中国に迫る

エダヒロ・ライブラリーレスター・R・ブラウン

情報更新日:2011年08月30日

アイオワ州、穀物生産でカナダを上回り、大豆で中国に迫る

 

                      レスター・ブラウン

米国のアイオワ州は、もはや「農業大国」だ。穀物生産量でカナダを上回り、同時に大豆生産量で中国に迫る。いや、これは数字の間違いではない。

昨年、アイオワの穀物収穫高は5,500万トンだったが、カナダは4,500万トンにとどまった。過去5年間の年間平均収穫高は、アイオワが5,700万トンで、カナダは4,900万トンである。

【グラフのタイトル】アイオワとカナダの穀物生産量(1960年-2010年)
【縦軸】百万トン
【凡例】アイオワ、カナダ
【グラフ下】出典:米国農務省の資料を基にアースポリシー研究所で編集
【グラフ右】アースポリシー研究所-www.earth-policy.org

カナダの穀物農地は3,000万エーカーで、そのほとんどが小麦である。一方、アイオワの穀物農地は1,300万エーカーに過ぎず、そのほとんどがトウモロコシ生産に使われる。1エーカー当たりの収穫高の差は極めて大きく、カナダではわずか1.4トンなのに対して、アイオワでは4トンを超える。

大豆について言うと、2010年の大豆生産量はアイオワが1,300万トンであるのに対し、中国は1,500万トンで、過去5年間の平均生産量もほぼこの数字に添っている。アイオワの大豆農地は1,000万エーカーに満たないが、中国は2,200万エーカーである。アイオワの1エーカー当たりの収穫高は1.4トンで、中国の0.7トンのちょうど倍になる。

【グラフのタイトル】アイオワと中国の大豆生産量(1964年-2010年)
【縦軸】百万トン
【凡例】アイオワ、中国
【グラフ下】出典:米国農務省の資料を基にアースポリシー研究所で編集
【グラフ右】アースポリシー研究所-www.earth-policy.org

結論:アイオワ州は、米国のコーンベルト(トウモロコシ生産地帯)という驚異的に生産性の高い農地の中心にある。この高い生産性のおかげで、世界人口のわずか4%を占めるにすぎない米国が、主要穀物であるトウモロコシの世界生産量の40%、大豆でも35%を生産することができている。

 

このページの先頭へ

このページの先頭へ