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えだブログ

2005
Mar
13

名刺と夢の企画書、そして組織論

2005年03月13日

 私の名刺には、なんだかいっぱいやっていることが書いてあるのだけど、4月からまた1行増えることになった。

 東京大学客員助教授(人工物工学研究センター) である。

 大学と社会をつなぐような役割を期待されている。このセンターについてこちら

 柏キャンパスに素敵なお部屋まで用意してもらって、恐縮している(でも遠い……)。近くに大学の宿泊施設もあるというので、「伊豆なんかに行かずに、ここで缶詰をすればいいですよ」と言われた(どーして東大の先生が、私の伊豆缶詰のことを知っているのだろうか???)。それはともかく、柏に温泉とおいしい食事(ビール付き)があるかどうか、調べてみなくては。

 今朝は、すでにはじめつつあるシステム思考のプロジェクトについて、英語で企画提案書を書いていた。いま始めているのは大きなプロジェクトのごく一部なので、全体像を伝えようと思って書いていたら、すごく長くなってしまった。1時間半ぐらいかかってしまった……。

 しかし何かをやろうとしたとき、「何のために何をどうやりたいと思っているか」がまずあって、次に「それを進める体制はどうなっているのか、現状は?」があって、そのうえで、「なので、まずはこういうふうに進めていきたい」という提案になる。そこまでまとめてすべて書くことができたので、あとは先方の希望や期待、体制とのすりあわせをすればよい(と思う)。

 このプロジェクトは、3年前にはじめてバラトングループの合宿に行ったときから、「やりたい」と思っていたものだ。バラトンに行くたびに、その思いを新たにするのだけど、帰国すると、毎日毎日やるべきことが多くて、「締め切りもなく、早くやれと怒る人もいない、いつかやりたいプロジェクト」にはなかなか手をつけられないのだ、ということをまさに実体験していた。そのときの自分への苛立ちやフラストレーションも。

 今回それがどうして始められたのか? 何があったら続けることができているのか?これはこれで学びである。うまくいかなかったあとにうまくいくと、学べることが多いと思う。今回は、以前に「自分に効く」ことがわかった技を用いてスタートさせることができ、さらにその有効性を追体験しているようが気がする。「これをやりたい!」という思いの強さも重要なのだけど、それだけでは進まないこともけっこうあるのだ。

 さて、いま、JFS(ジャパン・フォー・サステナビリティ)で『がんばっている日本を世界はまだ知らない』の第2巻を作っている。去年はじめてこの本を作ったときは、私がかなり引っ張ったのだけど、今回は最初から編集委員長がいてくれるので、すごくラクでうれしい。編集企画のプロだし、きっと私には思いつかなかったような、素敵な本になると思う。そして、それを支えるボランティアさんのチームがしっかりしているので、本当に大船に乗っている気分。

 私は今回の本で、「JFSのボランティア組織論」を書くことになっている。どうして、こんなにたくさんの方々がいっしょにやってくれているのか? 実際のボランティア組織の運営はどうなっているのか? とよく聞かれる。確かに、250人ものボランティアさんが実際の活動を進めてくれている組織、というのはあまりないに違いない。

 考えてみたら、あまりまとめて話したり書いたりしたことがなかったので、よい機会だと思って、組織を立ち上げる前に「どうしたら持続可能な活動ができる組織を作れるだろう?」と一生懸命考えていたことを思い出しつつ、書いているところ。新しい、これからの組織論のひとつになるかもしれない。

 本は5月に刊行予定。お楽しみに!

 

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