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えだブログ

2005
Jan
11

ワークショップ2日目

2005年01月11日

 2日目。チャペルコンサートで寝る時間が21:30になったので、3:30に起きる。2日目のプロットを確認し、いくつか昨日の流れから調整して準備。そのあと、翻訳をやる。

 翻訳という作業は単調で孤独なので、いろいろと遊びを工夫するのだけど、今回は1ページごとに「開始時間」「終了時間」を入れると、その章の「翻訳合計時間」「1ページあたりの平均翻訳時間」を自動計算するエクセルを作って、それに記入しながらやっている。1ページでもゆっくりやっちゃうと、あとで平均時間を短縮するのがけっこう大変、ということがわかる。(_ _;

 ついでに、平均時間から「その章を終えるまでの残りの推定翻訳時間」も計算するようにした。そのページの所要時間によって、「うー、さっきより延びている……」ということも。(_ _;

 そのうちに、夜明け。


WSasa.JPG

 このホテルは、小淵沢にあるリゾナーレという、とっても瀟洒で静かな素敵なホテルなのだけど、私のお部屋から、遠くに富士山が見え、白樺の林の向こうの山から朝日が昇るのが見えるのだ。

 日が昇る時間帯は、魔術のような神秘的な時間で、平均時間を気にしながらも、窓のところでたたずむ。この5~10分ぐらいの時間に、心を揺り動かす壮大なドラマが展開されていることを、ほとんどの人は知らないし、見たこともないのだろうなあ、と思う。

 この「心の揺り動かされ方」が何かに似ている……と考えていて、思い出した。花火である。あの直接心臓に響く音。朝焼けは音のない花火だったのか。(^^;

 魔術の時間が終わると、夜は白々と明け(この「白々」というのは、「白々しい」という意味だということが、そのまえから見ているとよくわかる)、空はまったくつまらないおすまし顔に戻る。ギリシャ神話の悲劇の主人公が、ニコニコとテレビコマーシャルに出てきたような、そんな「白々しさ」である。私はカーテンを引いてしまって、翻訳に没頭できる状態に戻る。

 2日目のワークショップは、昨日作った(みなさんは昨日終わったあとも、温泉で、コンサートで、お部屋で、夢の中で、きっと考え続けていたことだろう)「この1年にやりたいこと」を、実現していくための「マネジメントシステム」を作る。

 「自分の強みを認識して活かすくふうをする」「継続していくためのPDCA」「時間資源について」「振り返りのコツ」「進捗を測る指標づくり」などの演習や私の話を織り上げて、最後にそれぞれの「計画表」を作成して終了。修了証の代わりに「きのころ」をプレゼント。(^^;

 よいワークショップだった。「来年、1年の結果を持ち寄ってもう一度やりたい」「恒例にしたらどうか」等の声も出るほど、喜んでもらえてよかった。私も楽しかったし、参加者の満足度も5点満点で平均4.8(4か4.5か5だけだった)でほっとする。

 帰りの特急で、山に当たる光がだんだん弱くなっていくようすをみながら、みなさんのフィードバックシートと、「折り返し地点の自分への手紙」(いちばん最後に半年後の自分に宛てた手紙を書いてもらった)を読ませてもらう。

 わずか2日間8時間のワークショップである。ほんの少しの風に、熟した実が枝からふわりと落ちるような感じだったのだなあ、と思う。これまでは目標は立てていたけど、進まなかった。今回で具体的な進め方がわかりました、という方。自分がこれまでいろいろもがき試してきたことはこれがやりたかったからなのだ!北極星が見つかりました、という方。昔の自分に出会いました。やりたいことは実はずっと変わっていなかった、という方。少しでも「自分らしく」生きていけるかもしれない、という方。死ぬときに自分の人生を後悔せずにすむ方向に、少しでも変えることができたかも、という方。

 それぞれの半年後の自分へのメッセージに、平凡な言い方だけど「人間っていいなあ」と、ぽろぽろ涙をこぼしているうちに、いつの間にか寝てしまった。(泣き寝入り?^^;)

 

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