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家庭部門のエネルギー消費は14%、としたら?
2017年11月 7日家庭での省エネ、いろいろ取り組んでいらっしゃることと思います。それはとても大事なことですが、一方、このグラフから明らかなように、家庭部門の最終エネルギー消費量は全体の14%に過ぎません。
家庭の省エネだけでは、CO2やエネルギー消費の大きな削減にはつながらない、としたら、家庭で省エネをしつつ、他部門にも影響を与えていく必要があります。
特に大きな割合を占めているのが「産業部門」です。製品を買うときに、「省エネ性能は? CO2は?」とチェックをすること。それに基づいて、購買行動を変えること。それによって、家庭人でありながら、産業部門にも影響を与えることができます。運輸・交通部門も同じです。
もう1つ、2050年までのエネルギーを考えるエネルギー情勢懇談会の議論では、「大量・安定・安価な電力が必要な産業用と、家庭用を分けて考える」ことを提起したいと思います。
家庭用は、家庭にある電化製品が許容できる範囲で、電圧などの多少の変動があってもかまわないでしょうし、個々の家庭が使う電力は産業用に比べると、ずっと少量です。そういうスペックの電力を家庭用に供給するしくみができれば、産業用の高スペックの電力を供給するよりも再エネなども使いやすくなるのではないでしょうか。