| 2011年10月03日 [ 日本の今後のエネルギー ] |
| (エネルギーコラムその2)増え続ける電力消費量/今の日本の電力の作り方 |
エダヒロが “エネルギー入門編”となる コラム集(全17本)を執筆しました。 その中から2本づつご紹介しています。 <3.増え続ける電力消費量 > みんなのエネルギー環境会議のウェブサイトにはグラフも載っていますので、よろしかったらご覧ください。
○エネルギーの「量」について考える まず、量について。世界と日本の発電電力量は一貫して増え続けてきたことが分かります。 自分が生まれた年を今と比べてみてください。30歳の人だったら、自分が生まれてから今までの間に、日本での発電電力量は2倍になっているのです! ○エネルギー消費量が増え続ける理由 一つは(特に世界で言えば)人口の増加です。もう一つは、生活レベルの向上です。無電化だった地域も、生活水準が向上すると、電気が使えるようになります。 日本のようにほとんど人口が増えていない国でも、一世帯当たりの家電やパソコンなど、電気を使う機器の数はどんどんと増えています。 省エネ家電や省エネパソコンなどが次々と売り出され、一台当たりの消費電力は減っているにもかかわらず、使う家電の数そのものが増えつづけているため、電力需要はどんどんと増え続けてきました。 ○これからの電力消費量は? もし電力需要がどんどんと増え続けていくのであれば、原子力であれ自然エネルギーであれ、どのような電源をもってしても、供給量を永遠に増やし続けることは不可能だからです。 震災後1カ月、3カ月後に、それぞれ1,000人を対象に、日本の今後のエネルギーについて世論調査をしてみました。「30年前の日本が使っていた電力は現在の約半分。30年後はどうあるのが望ましいか」という「量」に関する質問に対して、半分以上の回答者が「減っていることが望ましい」と答えています。あなたはどのように思いますか? ○「省エネ」から「少エネ」へ これから大事なのは、効率改善だけでなく、絶対量としてこれまでよりも少ないエネルギーで暮らす「少エネ」です。 電力は「質」に注目しがちですが、「量」も忘れないでくださいね。
○電力の作り方 発電方法は大きく、①火力発電(主な燃料は石油・石炭・天然ガスなどの化石燃料)、②原子力発電(主な燃料はウランなど、③大規模水力発電(大規模なダムを使う)、④自然エネルギー(太陽光、風力、バイオマス、小規模水、波力などを利用する)に分けることができます。 ○違いは「タービンの回し方」 いちばんわかりやすいのは風力発電ですね。風の力で羽根(ブレード)が回り、ブレードのついたタービンが回るようすが見えます。 水力発電所は、落下する水の力を利用してタービンを回します。水車のイメージがあるのでこれもわかりやすいでしょう。 火力発電所や原子力発電所、地熱発電所などは、タービン自体は見えないところにありますから、しくみがわかりにくいかもしれませんが、これらはほぼすべて、蒸気の力でタービンを回します。何で蒸気をつくるのかが違うのです。 火力発電所であれば、石炭・石油・天然ガスを燃やして発生する熱で水を蒸気に変えます。 原子力発電所では、ウランなどの燃料が核分裂反応をする時に生じる熱を使って蒸気をつくります。 地熱発電所は地下にある地球自体の熱を使って水を蒸気に変え、その蒸気でタービンのブレードを回します。 発電方法や燃料にはいろいろありますが、その多くの違いは「何でタービンを回すか」「何で蒸気をつくるか」だけなのですね。 それぞれの発電方法のメリットとデメリット、現在の日本や世界の状況について、ひとつずつ見ていきましょう。 ○電源シフトは日本も経験済み グラフから、30年弱の間に、日本の発電電源の内訳も大きく変わってきたことがわかります。石油ショック後、「石油への依存度を下げよう!」と国や産業界が力を結集してエネルギーの分散化を図ってきた結果です。 デンマークも1970年代には、輸入の化石燃料に99%依存していました。同様に石油ショックを受けて、国産エネルギーへ切り替えようと、自然エネルギーの利用を計画的に推進してきました。その結果、2007年には、国内の電力供給のうち約30%は自然エネルギーによるものとなり、EUの中でエネルギー自給率100%を超えている唯一の国になっています。1~2%のエネルギー自給率を100%(以上!)に変えることもできるというひとつの例です。 次の30年間に日本の発電電源はどのように変わっていくのでしょうか、いえ、私たちはどのように変えていくのでしょうか。
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