| 「日本の環境NGO・NPO・市民パワーについて」 -EcoCity21コラム(最終回) |
海外の主要なNGOについて紹介してきたこのコラム、今回が最終回となります。 そこで、日本のNGOや市民のパワーについて、いま私が考えていること、思っていることを書いてみようと思います。 NGOでも市民グループでも個人でも、何らかの活動をしようとするのは、「何かを変えたい」からですよね? 特に環境問題に関わっているNGOや市民は、現在の持続可能ではない経済やエネルギー、ライフスタイルなどを、何とか持続可能なものに変えて、この地球をあまりひどい状態にせずに、将来の世代も安心して暮らせる場所にしたい、という共通の思いを抱いていると思います。 地球環境問題を解決するためには、「行動」を変える必要があります。地球に負荷を与えているのは、「コンセプト」や「価値観」や「理論」ではなく、私たちひとりひとりが「何をするか」または「何をしないか」だからです。 まだ「環境問題」の存在やその意味、自分たちにできること、やるべきことを知らない人もいっぱいいます。どうしたら、この世の中を「持続可能な方向」に向けられるのでしょうか? 「知らない」状態の人々に「情報」を提供して、「知ってもらう」。そして、ただ知っているのではなく、それがどういう意味をもっているのか、「データ」を「知識」にしてもらう。そしてさらに、自分にとっての意味、自分の環境負荷と変える力を知るという「気づき」。それがあってはじめて、「行動」につながる事が多いのではないかと思います。 日本でも、その各ステップを進めようという取り組みがさまざまになされています。そして、「変えようとする対象」も、自分たち市民の行動だったり、政府や企業など、他のセクターのプレーヤーだったり、さまざまです。変えようとするアプローチも、「○○反対!」という反対型もあれば、「代わりに(または新しく)こういうことをしてみよう」という提案型もあります。 いろいろな分野で、いろいろな対象に対して、いろいろなアプローチをしようとしている環境NGOや市民グループ、個人が増えてきているなぁ!と、ここ数年の日本を見ていて思います。もっともっと、そのうねりが高くなりますように!そして、お互いにつながりながら、よりたくさんの人々に届き、より多くの具体的な変化につながりますように! と思っています。 もうひとつ、NGOやNPOという「組織」に属して、環境問題に取り組むという、これまでのパターンとは少し趣の異なる動きも出てきています。組織が固定されているのではなく、いってみれば「プロジェクト」式です。ある具体的な問題に、関心のある人々が集い、そのプロジェクトを遂行していく。目的が達成できれば、解散する。プロジェクトごとに集まるメンバーも違いますし、ヒエラルキーもなく、フラットで分散型の活動のあり方です。 これを「ジャズ・プレーヤー」という言い方をするときがあります。それぞれがいつもはソロをやっていますが、何かあれば集まってセッションをやる。ソロではできないことができます。でもそのセッションが終われば、またソロに戻っていく。そんなイメージです。このように、組織を作り維持することの負担を最小にして、具体的な課題ごとに、関心と専門性を持ち寄って活動する形が増えてきているように思います。 これを支えているのが、ITでしょう。インターネットのおかげで、時空を超えて、思いの重なる人々がいっしょに活動できるようになりました。9.11のあと、私も参加して、坂本龍一さんたちと『非戦』という本を作りましたが、これがまさにこのITジャズプレーヤーのパターン。お互いにほとんど会ったこともないメンバーが、メールのやりとりだけで本を1冊作ったのですから。 本の刊行後、グループのメンバーはそれぞれの活動に戻りました。先日、この流れで、『有事法案ではなく、無事法案を!』という集まりをしましたが、数人のメンバーと、グループ外の有志で、また別のグループを作って、企画・運営をしました。このような形態にも、新しい可能性を感じます。 |
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