| 「環境モデル都市を考える 横浜市 中田市長との対談」 「横浜シティフォーラム 横浜市中田市長×枝廣淳子 対談」(2008.07.31) |
司会: 枝廣: ※G30 中田市長: 宣言合戦するのならCO2をたくさん減らすと宣言したところが1位に決まっています。問題はそれを実行しなければならないということです。そういう意味では、我々には「G30計画」があったから選んでいただけたのかもしれないですが、これから非常に頑張らなければと、心が引き締まる思いですね。 枝廣: ただ、二酸化炭素の場合はあらゆるところから出ていますし、普通の家庭ごみと違って目に見えないですよね。意識啓発だけではなく、減らさないと損をする・減らすと得をするという仕組みをいかに作っていくかが大事です。 中田市長: 枝廣: 中田市長: 枝廣: 中田市長: 枝廣氏: 中田市長: 枝廣: 司会:点け始めの10分はキツイですけど、1時間・2時間かけてたらお部屋は冷えてますから、気づきませんよね。 枝廣: 中田市長: 司会:カーテンだけではなくて簾とかも効果ありますよね。 枝廣:
中田市長: 枝廣: 私は環境問題に対してさらに出来ることを探したいなと思っている方には「ホップ・ステップ・ジャンプの三段跳びで新しく出来ることを見つけよう」っていう話をするんです。 一つは、まずホップ、第一段階は朝起きてから夜寝るまでどういうときに電気を使っているか、それを一回見つめなおす。どういう風に使っているかに気がついたら、次のステップの段階では「その目的は何か?」と考えます。朝すぐに電気をつける目的はとりあえず着替えできないから着替えが出来る明るさが欲しい、それが目的です。 そして、最後に「その目的を別の方法で達成できないかな」と考えます。電気をつけなくても、カーテンを開ければ着替えが出来るかもしれない。私たちは日常の行動の大体7割ぐらいは意識しないで行動しているんですね。無意識の行動にちょっと気がついて、「目的は何だろう?」「それは他の方法で出来ないかな」と思うだけで幸せを減らさずにけっこうな電気や二酸化炭素を減らせます。 中田市長: 枝廣: 中田市長: 枝廣: 司会: 枝廣: 中田市長: 司会: 枝廣:
中田市長: 枝廣: 司会: 中田市長: 枝廣: だから、白熱電球を電球型蛍光灯に替えるだけで、消費電力は5分の1、しかも寿命は10倍になるんです。だから取り替える手間も10分の1で済むし、同じように電気を使っても電気代も二酸化炭素も5分の1に減らせる。 電球に限らず、省エネの家電って今はたくさんあるので、そろそろ買い換えようかなと思ったときに最新のものにすればよいのです。少し古い冷蔵庫に比べて、最新の省エネ型冷蔵庫だと、電気代が年間で15000円から20000円ぐらい安くなります。それくらい今省エネが進んでいるんですね。 司会: 枝廣: 進んでいる自治体はやっぱり国の政策を待っていないで、自分の自治体でソーラーパネルとか風車とか、もしくは市民がそういったことをサポートしています。でも、出来るところからそういうことは出来ますよ。たとえばソーラーパネルを利用した携帯ストラップ。これを太陽に向けて5時間ぐらい充電すると、携帯に充電が出来るんです。私はこれにしてから携帯の充電のために電気は使わなくなりました。 中田市長: 枝廣: 中田市長: 電池も今は一万回繰り返し充電できる充電池もありますよね。これが、太陽光で充電出来たら最高だと思っていたんです。そんなことを考えていたら、出たんですよね!!単一も単四も全部ありますし。充電池にするだけでだいぶ違いますし、それが太陽光だったら全然違いますよ。 枝廣: たとえば歯を磨くときに水を止めるのか出すのか、買い物に行くときにエコバックを持つかレジ袋をもらうのか、小さい積み重ねなのでそれを変えていくだけでだいぶ変わるんです。それと家庭部門でもうひとつ大事なのが、いかに意識をもって大事だと思って実行している人たちから周りの人たちに伝えてもらうかです。
司会: 枝廣: もう一つは、「そんなことやって何になるんだ」とか皆さんの前にきっと足を引っ張る人がいると思うんですが、分からず屋さんはどこにでもいるのでそういう人にめげないで、そういう分からず屋さんが一人いたらその影に20人「あっ、そっか私もやってみようかな」と思う人もきっといると思って、仲間を増やしていく 中田市長: 6年前に市長になった時に、横浜市の3つの柱のうちの一つが環境“行動”都市宣言なんですね。「環境宣言」とか「環境にやさしい」っていうのは聞き飽きたんです。東京都は歩道橋に「水曜日は車に乗らないDay」というようなことをやっていますよね。 でも、誰がこれを見て車に乗らなくなるのかなって思うところもあるんです。「行動しなければ意味が無い」、だからこそ環境“行動”都市だと思うんです。それで、始めたのですが、やっぱり行動の風景を増やしていく。そうすれば次に続く人がいるんです。そのためにはそういう環境が大事だと思うんですよね。 枝廣: ただ私は世界を守るためにやっているんじゃなくて、割り箸ってお醤油とかご飯粒がついてしまってあまりキレイじゃないなっていつも思っていたので、自分のお箸だったら最後まで気持ちよく食べられると思うんです。「私は自分のお箸で食べるのが気持ちいいんです」って言うとそれ以上絡みようがないので、みんな黙ってくれました。結局「自分が腑に落ちるからやる」・「自分が気持ちいいからやる」というのがすごく大事。 温暖化の話をすると、日本はどんなにやったって「中国が」「アメリカが」とか、「あの人はやってない」とか言う人たちがたくさんいるけど、みんながそうだったとしても、自分だけは少なくとも温暖化を進める側には立ちたくない、そう私は思うんです。きっと皆さんもそう思うと思うんですよ。 なので、「みんなが揃ったらやりましょう」、ではなくて、少なくても自分は温暖化を進める側には立ちたくない、だから日常の小さいことでもやれることはやっていきたいし、もう一つやって欲しいことは社会の仕組みを変えるために声を出して欲しいんですね。 「私たちはもっと再生可能なエネルギーが欲しいんだ」とか「二酸化炭素を減らしたほうが得をする仕組みを作ってくれ」、ということを電力会社や行政に言っていく。そういう風に私たちが声をドンドン出していくっていうことですよね。特に国なんかは一番遅くてやっと最後に変わるかどうかという所だと思います。 中田市長: けれど環境モデル都市になったんだという意識の見方を通じて市民の皆様にもご協力が得れるだろうし、それから国に対してもそこを代表して言ってあげるということがきっと大事なんですね。 枝廣: 司会: 枝廣: 私たちが毎日どのような暮らしを送るのか、企業はどのような企業活動をするのか、どういう町を作ってどういう社会にしてどういう経済を運用していくのか、それで100年後の人たちが非常に生きにくくなるのか、それとも私たちと同じように快適に生きることが出来るのか、それを決めてしまう、世代を超えて責任 ひとつこれは市長への提案ですが、温暖化対策ってゴミを減らすよりももっと多岐に渡っていて場面によっても色々な取り組みがありますよね。そこで、たとえば「コーツ30コンシェルジェ」みたいなのを作って、たとえば「住宅を改築したいけれど、どういう風にすればCO2を減らせるでしょうか」「今度、学校でイ それぞれに地域でコンシェルジェ的な役割を果たせる人が増えるのもいいですね。せっかくあるのに知らないで使えてないことがすごく多いと思うし、実際に「市長、こういう作ってください」とか色んな意見が来ると思うので、そういう総合的にアドバイスしつつ進めていくコンシェルジェ的な提案は今回の環境モデル都市はどこもなかったと思うので、まさに市民の生活から変えるという横浜市だからこそその辺はぜひやって欲しいですね。 司会: 中田市長: さてG30というのは、私はこれまですごく重要に考え政策展開してきたんですね。それはゴミを減らすってことに留まらないということを、最初から想定していたからなんです。どういう事かと言うと、「ゴミを減らす、ゴミを考える」ということは自分の生活に責任を持つということであって、ゴミが減ったというのは再 ところが、そうじゃなくて全体の量自体が減ってるんですよ。ペットボトルだとか、それから紙だとか、全部足したものだとしても一人辺りのゴミが減ってるんです。ということはどういうことかというと、考えるようになっているってことなんですね。 G30をやっていくにも、ただゴミを減らすだけだったら実は色々なやり方があるんです。色々なやり方があるってどういうことかと言うと、市民は相変わらず分けない、分けないけれども行政が下請け工場的なところでリサイクルプラントを作ってそこで人海戦術で分けたり、機械で選別したりっていうやり方もないわけ でも、それは最初からやる気はなかったんです。なぜなら、それでは誰かが一人ひとりの生活の尻拭いをどっかでやっているという社会になってしまって一人ひとりが気づくということに繋がらないというのがあったからなんです。 だから、G30をやるというのは一人ひとりが自分の生活に責任を持つ、考えるようになるっていうのが重要なのであって、そうしてみんなが少しずつ力を出し合えばものすごい成果になるってことを横浜市民がこの数年の中で実感を出来たと思うんですね。おそらくそれはゴミだけではないんです。たとえばそれこそ施設の利用だとか何か教育だとかでも市民が少しずつ行動すれば大きな力になる。 防犯だってそうです。警察官を増やせなんていうのも簡単に実現できるわけじゃないけど、しかしご近所がそれぞれ一人ずつの目配りというものをするようになれば変わります。挨拶をしない、地域のコミュニケーションがない、こういう所に一番空き巣が多いのは間違いないんですよ。 一人ひとりのやることは実際「やらなくったっていいじゃないか」、「わたし一人がやったって」っていうセリフをひっくり返すという非常に大きなしがらみというのが実はあったわけです。 そこは我々自身の自信として得てるわけですから是非CO2削減というこの「コーツ30」、こちらのほうも私は横浜市民の力を発揮していこうじゃないかと思います。そのために市が指導をすることや、あるいはシステムを作るということについては大いに頑張ってやっていこうと思いますので、G30での成功体験を次のことに繋げていくという風にみんなでしたいと思っていますので、よろしくお願いしたいと思います。ありがとうございました。 |
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