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| 世界の動向に左右されない地域へ~西粟倉村の「百年の森林事業」(2010.09.01) |
日本の森林に、私たちの思いや暮らしをつなげたい!と始めた「私の森.jp」、森のさまざまな魅力や、森に関わるさまざまな活動や人、思いが集まっています。 「とても面白い取り組みがあります」とのメールをいただきました。ご快諾を得て、ご紹介します。 「こんなことが実現できたら、今後、世界的に化石燃料の高騰があっても西粟倉はまったく影響を受けません」--わくわくするヒントに、ぜひお読み下さい! ~~~~~~~~~~~~ここから引用~~~~~~~~~~~~~~~~~ 森林率95%の西粟倉村。その内約85%は人口林です。岡山県北にある、人口約1600人の小さな村は、自分たちの村らしい暮らしを求めて、新たなチャレンジを決意しました。 森林資源が「使われない」ことで荒廃するという問題を抱えたこの村で、「あぁ、きれいだなあ。」と思わずつぶやいてしまうような森づくり、そして森林資源の有効利用に向けた取り組みが始まっています。 ひいおじいさんや、おじいさんの汗の結晶である森という宝を何とか活かし、将来の世代にも財産として渡したい...。 そんな思いから生まれたのが、「百年の森林(もり)構想」です。人と森との関わりを見つめ直すことで、人と人、そして人と自然がつながる暮らしづくりを。小さい村だからこそ、できることを。 「百年の森林(もり)構想」に基づき、2009年4月から、「百年の森林事業」が始動しています。 内容は、「百年の森林創造事業」と「森の学校事業」。 「百年の森林創造事業」は、個人所有の森林を村が10年間預って管理し、整備された美しい森を所有者にお返ししようというもの。委託された森のSFC認証も計画の一部で、持続可能な森づくりを視野に入れています。 また、「共有の森ファンド」を設立し、民間投資家からの小口出資で資金の一部を調達していのも面白いところです。 上記ファンドは、資金調達のためだけでなく、西粟倉村や森に対する関心を高めることも目的にしています。 「ファンドレイジング」=「フレンドレイジング」という言葉を聞いたことがありますが、「共有の森ファンド」はその実践と言えるでしょう。 ~~~~~~~~~~~~引用ここまで~~~~~~~~~~~~~~~~~ そして、基本的な考え方や、「森の学校事業」について、より具体的に担当者の方が教えて下さいました。 ~~~~~~~~~~~~ここから引用~~~~~~~~~~~~~~~~~ 会社名:株式会社:西粟倉・森の学校 (Nishi-awakura School of forest Inc.) ●巡る西粟倉村の「本当に持続可能」な未来。 自然の生態循環は、森が起点になっています。森が水を育み、川の生き物たちの命を支え、川の流れは海へとつながり、海の生き物たちの命を支えています。森が育む水がおいしい米を育て、また田んぼと川を魚たちが行き来することで、生き物の賑わいが維持されていました。そんな森を起点とする豊かな生態循環が、かつては日本中で存在していました。しかし、森の荒廃が進み、ダムや用水路などで生態系が分断され、農薬などの化学物質が生き物の命を奪ってきました。 西粟倉村では、森林に間伐を徹底して実施することで、村全体で年間1万立方メートルくらいの木材が山から出てきます。この木を地域内で加工まで行うことにより大量に木屑が発生し、そのエネルギーの量は、村内の灯油需要の数倍にもなります。 また、森が育む水から電気を生み出す村営の小さな水力発電所もあります。これをモビリティ(公共交通)に使って、電気自動車を村内で普及させると、ガソリンを買わなくても移動手段が確保できる村になります。さらに電動車椅子の充電場所を村の中に何か所もつくってそこをおばあちゃんたちの交流スペースにするのも面白いと思います。 こんなことが実現できたら、今後、世界的に化石燃料の高騰があっても西粟倉はまったく影響を受けません。地域の生態循環を豊かにするということは、グローバル経済から離脱して、世界の動向に左右されない独立した経済圏を形成するということでもあります。 もともとお米は3,000人分ほど生産できますし、森の再生が進むと山菜や山芋などもたくさんとれるようになり、さらに川魚も増えてきます。いろんな価値を重層的に生み出していくことで、本質的な意味で村が豊かになり、村のお客様になってくださる方々の暮らしも豊かになります。西粟倉は、貨幣資本ではなく、自然資本をベースにした自立性の高い経済システムを作れる可能性の非常に高い村なのです。 西粟倉村は、百年の森林構想をかかげ、ゆっくりと丁寧に時間をかけて美しく豊かな森を育ていくことに取り組み、西粟倉の豊かな生態循環の恵みをお客様と村民とが分かち合っていくようにしたいと考えています。 西粟倉村に限らず、日本中の山里は、かつては牛によって山と里と田んぼが結びついていました。田畑を耕すために牛が飼われていて、その牛が食べる草を育てるための山(採草地)がありました。牛を媒介として成立していた山里の生態循環は、1960年代に牛が耕運機に置き換わっていくことで終わっていきました。 そして大量生産、大量消費の経済に農山村も取り込まれていき、流通が縦に垂直統合されてゆき、規格化されたものがスーパーマーケットに卸されていくシステムはどんどん整備されていきました。本来、稲をつくるだけの田んぼではなく、たくさんの命を育む場であり、子どもたちの遊び場でもあったのですが、日本の農林業は部分最適を追求して流通を縦に繋いできたことによって、たくさんの価値を失ってしまいました。 大量生産のために規格化された商品やサービスを消費する暮らしがあたり前の社会になってしまっているからこそ、森とつながる丁寧に積み重ねていく暮らしを西粟倉村からお届けし、西粟倉の豊かな生態循環の恵みをお客様と村民とが分かち合っていくようにしたいと考えています。ニシアワーは、そんな生態系の循環の中でつくられるものを、一つずつ商品にして、みなさまの元へお届けしていくためのコンセプトです。 ●森の学校の役割 豊かな生態系を育む村民の活動をサポートし、得られる恵みをお客様と村民が分かち合えるようにする。 今、日本の各地で環境保全型の農業や林業に関する取り組みがあり、そのための技術体系も確立されてきています。そしてそのような優れた篤農家や篤林家と消費者をつなぐ流通事業もすでに存在しています。しかし、点と点を結ぶ流通では、生態系全体としての豊かさを取り戻すことはできないのです。 西粟倉村は、地域全体として豊かな生態循環を取り戻し、本当の意味での持続可能な地域づくりを目指しています。豊かな地域生態系から得られる恵みを、お客様と村民とが分かち合うため、お客様と村民をつなぐ地域商社が(株)西粟倉・森の学校です。 お客様の暮らしの健全化を支援していくために、生態系を回復させるような事業や商品づくりに挑戦する村民のサポートに取り組んでいます。村民の生産活動が大企業等の下請けではなく、直接お客様の笑顔につながっていくようにすることが、森の学校の重要な役割です。 森の学校の仕事 森や木や農産品などに関する勉強のお手伝い森の学校に来ていただくと、木の家や木の家具などに関する展示や木の家のモデルハウスがあります。またそれらの見学を含めた体験プログラム、各種勉強会を実施しています。森の学校は、森や木のことを知っていただき、うまく暮らしの中に取り込んでいただくための場所です。 材料提供を含めた空間づくりのコーディネート森の学校は工務店でもなければ、設計事務所でもありません。家づくりに関するコーディネート機能を持つ木材販売会社です。材料屋という立場だからこそ、お客様のための家づくりのチームづくりを行うところからサポートができるのです。 製品販売木の家具や玩具等の生活雑貨、農産品(野菜、米、加工品)などを、森の学校の売店及びインターネットで販売しております。また、森の学校お客様相談室では、オーダーメイド家具等のご相談も承っております。 ~~~~~~~~~~~~引用ここまで~~~~~~~~~~~~~~~~~ どんな方々がどんな思いでやっていらっしゃるのか、インタビュー映像など、さらなる情報はこちらへ。 「地域の生態循環を豊かにするということは、グローバル経済から離脱して、世界の動向に左右されない独立した経済圏を形成するということでもあります」 リーマンショックとその後の金融・経済危機は、世界中でこういった方向への動きを生み出し、後押ししているなあと思います。「災い転じて福となす」の世界的な先駆けを見に、いつか西粟倉村にうかがいたいなあ!と思っています。 |
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