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| お金によって切れたつながりを、お金を通してもう一度つなぐ~金融を「見える化」するNPOバンクの挑戦(2009.06.23) |
<内容> ■市民による市民のための金融システム ■お金によって切れたつながりを、お金を通してもう一度つなぐ ■momo出資募集のご案内 -----------------------------------------------------------------------
私たちの幸せや持続可能な未来を危機に陥れている「金融」を、もう一度自分たちの手に取り戻すこと、お金の流れを変えていくことは、諸々の問題解決のためにも、本当の幸せのためにも、不可欠です。 「市民のための金融システム」が日本にも約10あるって、ご存じでしたか? ~~~~~~~~~~~~~ここから引用~~~~~~~~~~~~~~~~ http://momobank.net/index.html 2005年10月23日、20-30代の若者が中心となって設立した、市民による市民のための金融システム(NPOバンク)です。みなさんからの出資金を、NPO/NGOなど社会問題を解決する事業を行う個人・団体へ融資をしていきます。つまり、みなさんのお金を介して、地域を豊かにする事業を応援するしくみです。 全国には現在、約10のNPOバンクがあります。1994年に設立された「未来バンク」(東京)や女性・市民信用組合設立準備会(神奈川)などが、それぞれの地域に必要とされている事業に低利子・無担保で融資をしています。 コミュニティ・ユース・バンクmomoは東海地方初のNPOバンクとして誕生しました。これからこの地域で暮らす若者たちの「子や孫がこのまちでずっと暮らしていけるように」という想いがこめられています。 momoの正会員、つまり出資してくださる人、融資を受ける人、ボランティアで活動を支えるmomoレンジャーなど、momoに関わるすべての人が、ともに考え活動していく中で、持続可能で豊かな地域づくりを目指していきます。 わたしたちと一緒にこの地域の豊かな未来を考えてみませんか。
このコミュニティ・ユース・バンクmomo の代表理事を務める木村さんがお書きになった記事がとてもわかりやすく大事なことを伝えてくれているので、お願いをして転載させていただくことにしました。 ~~~~~~~~~~~~~~ここから引用~~~~~~~~~~~~~~~~ 『NPOジャーナル』22号 問題提起 コミュニティ・ユース・バンクmomo 代表理事
「妊娠中に、子どもの未来や心、食などに関心を持ちました。私の子どもだけをたくさん抱きしめることでキレない子になっても、体に良い食べ物で健康になっても、周りや世界はどうなんだろう。私だけが被害を受けずに暮らすのではなく、宇宙船地球号のみんなと一緒に、と思いました」(30代/主婦) 「私の出資した毎月1万円のお金が、未来の子どもたちのために正しく運用されることを希望します」(40代/会社員) 「資金がショートしたら、コミュニティ・ユース・バンクmomo(以下、momo)から借りたいと思っています。想いの集まったお金なので、借りる以上はその想いに応えられるような事業をしなければという責任もあるし、借りることによっ
NPOバンクとは、一般の金融機関が融資をしにくいNPOやコミュニティビジネスなどが持つ多様な資金ニーズに対して、1~5%程度の低利で資金を提供する、市民による非営利金融システムのこと。団体の理念や取り組みに賛同する市民やNPOが拠出する一口数万円単位の出資金を原資に、2007年12月末までに、北海道から愛知県まで9つのNPOバンクが16億円を超える融資を行っている。これまでに貸し倒れはほとんど報告されていない。 私はNPOバンクの最大の特徴を、「顔の見える関係の中でお金を融通し続ける仕組み」にあると考えている。「お金による支援」と聞いて、まず思い浮かぶものに「寄附」と「助成」があるが、どちらもお金が相手に渡った時点で、その支援は基本的には終わってしまう。 だが、NPOバンクは寄附ではなく「出資」を集めており、出資者は請求をすれば払い戻しを受けることができ、元本割れのリスクもあるため(1)、「自分の大切なお金」という意識を持って、そのお金の行き先に常に着目し続ける。また、助成ではなく「融資」をするため、融資先は支援されたお金を返済しなければならず、返済されたお金は、また別の融資先へと循環していく。つまり、NPOバンクの仕組みそのものが、「お金を通して出資者と融資先がつながり続ける仕組み」となっている。
これまで「お金」をツールにつながりをつくってきたmomoの事例を紹介したい。 出資金の募集は一口1万円で、個人は1口、団体は5口から受け付ける。出資者の半数以上はmomoの事務所を置く愛知県の在住者だが、最近は、愛知県出身の東京都在住者による「ふるさと納税」的な出資をいただくこともある。 50口以上の出資希望者には、momoの理念や現状、元本割れのリスク等を必ず電話等で改めて説明し、momoのことを理解しお互いを理解した上で出資してもらうことにしている。過去には、この説明によって減額したケースもあったが、出資金額の大小ではなく、まずは一人ひとりの出資者と丁寧につながることが大切だと考えている。実際、こうしてつながった出資者から追加出資の申し込みを受けることも多い。 さらには、冒頭に転載した「出資者の声」を寄せてもらう。「環境」「福祉」「まちづくり」といった融資先希望事業や、「出資した理由」「融資先に期待すること」などのメッセージをWEBサイトに掲載することで、出資者には、他の出資者にどんな人がいるか、融資先には、どんな想いが込められたお金を融資されているかという、つながりを実感してもらうための取り組みだ。 この「出資者の声」から生まれた興味深い事例の一つは、融資先の開拓につながったことだ。次の文章は、有機農業を始める設備資金調達のため、momoの融資を受けた石井伸弘さんからのメールの一節である。
momoでは、どういった事業に融資したいか、ということを出資者が選ぶことができます。その中に、「食と農」という項目があったのが最も大きな理由です。せっかくなら、農業に関心のある方から融資してもらうというのがよいな、と。 momoに融資をお願いするかどうか悩んでいた時、WEBサイトに出資者の熱いメッセージが載っていて、こういうのっていいよな、と思いまして。また、momoの場合、融資を受けるだけではなく、出資者との関係がその後にできそうだ、という期待もありました。
むしろ、融資したお金が何に使われるか、その事業と出資者との間につながりを見出せるか、が融資決定の重要な判断基準となっている。そのため、融資の可否を決める際には、「あの人はここに融資したら喜んでくれるかな」と、一人ひとりの出資者の顔が目に浮かぶ。私がかつて地方銀行で融資を担当していた時には、想像もしなかった感覚である。この「プレッシャー」と「やりがい」が、NPOバンクがこれまでに貸し倒れをほとんど出していない秘訣の一つかもしれない。 また、融資先との関わり方でユニークなのは、融資先の情報(事業内容、借入額、返済状況など)をWEBサイトやニュースレターなどを通して公開している点である。こうした情報公開は、貸し倒れに対するリスク回避のためだけでなく、出資者にとって、自分のお金がどのような事業に使われ、社会の中でどのような役割を果たしているのかを実感できるというメリットもある。 一方、momoもアカウンタビリティ(説明責任)を果たすために、問題意識やめざす未来、定款、事業報告・計画、決算・予算、組織運営に関わる役員やmomoレンジャー(2)はどんな人か、といった情報公開に積極的に取り組んでいる。融資(申込)先に対してこうした情報を求め、見せていただく立場であるmomo自身が、「それを実施する自分たちは何者か」を説明できるよう、ある意味、当たり前のこととしてWEBサイトに掲載するようにしている。 また、インターネットや紙媒体だけでなく、「momo bar」「momo cafe」「融資先訪問ツアー」といった、出資者や融資先が交流するイベントも随時開催している。顔の見える関係の中で、自分たちのお金が地域を回り、地域に活かされていることを実感してもらい、両者がつながることで、地域の事業を一緒に育てていくのがねらいだ。 さらには、融資をお断りした申込先との、momoならではのつながり方もある。毎回、ポジティブポイント、ネガティブポイントを整理して書面化したものを、申込先の事務所まで直接持参し、審査結果を伝えるというスタイルをとっている。 「引き続きmomoとのつながりを持ち続けてほしい」とお願いすることもある。同じ地域の課題解決に取り組む「仲間」である以上、今後、融資可能な状況になったり、理念や事業内容に興味を持つmomoレンジャーが現れて、新たな展開を見出す可能性もある。融資を通して、それに関わる若者が学び、成長していく場でありたいと考えるmomoにとって、これらは極めてmomoらしい融資申込先とのつながり方のひとつである。 ここまでは、主にmomoの運営側から出資者や融資(申込)先に対して「つながろう!」とする取り組みだが、その結果として、出資者からもmomoや融資先に対して「つながろう!」とする、次のような反応が返ってきている。 ・貸金業登録を行う際に固定電話の設置が必要となり、電話機を譲ってほしいとメーリングリスト(出資者の約95%が登録。以下、ML)で募ったところ、複数名の出資者から譲渡の申し出をいただいた。 ・情報会員(年間2000円)の更新をお願いする際、寄附欄を設けた郵便振替用紙を同封したところ、複数名の出資者から寄附をいただいた。 ・08年7月に開催された「第3回定時総会」における議決権の行使率は94%に達した。 ・NPO法人「こうじびら山の家」(資金使途は元キャンプ場だった施設の改修費)への融資決定をMLで報告したところ、ある設計士の出資者は自ら施設を見学し、リフォーム計画書まで作った。 ・先述した石井さんへの融資決定をMLで報告したところ、ある出資者から「返済利息分の金額を寄附するので、石井さんには無利子で融資してくれないか」という申し出をいただいた。
経済のグローバル化の進展に伴い、コミュニティの崩壊が深刻さを増す中で、「自分たちの地域は自分たちで担おう!」というつながりの必要性は、誰もが認めるところではないか。momoの融資対象地域である愛知・岐阜・三重の東海地方は、自動車や電機など国内屈指の集積を誇る製造業の生産拡大を背景に、全国でも特に「元気な地域」といわれている。 この好調さを支える要因のひとつに、05年に開催された愛知万博(愛・地球博)を契機に整備された中部国際空港や伊勢湾岸自動車道、東海環状自動車道などの「交通インフラ」が挙げられるが、空港や道路ができるということは、それだけ世界中から安い燃料や食料が地域内に流入し、地域資源である人やお金が地域外へと流出することにもなる。実際、これらの交通インフラ近くには大型ショッピングセンターが乱立し、各地の都市部で問題となっている商店街のシャッター通り化は、「元気な地域」といえども例外ではない。 また、「限界集落」(65歳以上の人口比が50%以上の集落)という言葉が示すように、農村部では、地域内で代々受け継がれてきた伝統や文化を守っていく人が誰もいなくなり、山は荒れ、「10年、20年経ったら、このまちやむらはないかもしれない」という地域が増え続けている。特に、中山間地域の「持続不可能性」は、その地域人口の推移を調べてみるとよくわかる。momoの融資先の事業拠点である岐阜県郡上市白鳥町石徹白(いとしろ)地区では、1905年に1234人いた人口が、今年は276人。地区内唯一の小学校の児童数は9人である。 持続可能な社会を構築するためには、その社会を構成する一つひとつの小地域が、持続可能になることが不可欠である。持続可能な小地域を、「地域の自然資源を用いながら、エネルギーや食など、人間が生きていくために最低限必要な生活環境を確保していける仕組みを持った地域」と定義するならば、その小地域を構成する都市部には自然資源がほとんどなく、自然資源の豊富な農村部も、それを活用する人材が都市部に流出してしまい、ともに持続不可能となっている。 NPOバンクは、出資者と融資先だけでなく、都市部と農村部をつなぎ、それぞれに暮らす市民が「現代と次世代をつなぐ(=持続可能な社会を構築する)ために何ができるか」という知恵をともに学び合う場でもある。
そもそも限界集落化が進む地域が存在するのは、その地域に事業がないからだといえる。その事業を起こすには、当然お金が必要だが、一人あたりの貯蓄額は都市よりも地方の方が多いにも関わらず、私たちの預けたお金は金融機関を通して都市に集められ、再び地方に融資される。 こうした預貯金の使い途(融資先)は、目に見えないごく一部の人たちによって決められて、私たちの意志が反映されることはほとんどないのが現状だ。自分の将来のために蓄えている私たちの貯蓄が、実は未来を壊す形で使われていることだって考えられる。 この「お金の中央集権」を防ぐには、まず貯蓄したお金が地域で回るような仕組みをつくらなければならない。そこで期待されるのが、地方銀行や信用金庫といった、その地域にしか存在しない金融機関だが、08年3月期連結決算では、米サブプライムローン問題で損失を計上する地域金融機関が相次ぎ、サブプライムローンに直接関連した金融商品による地銀、第二地銀の損失は400億円を超えたとの報道もある。 地域貢献を理念に掲げる地域金融機関であっても経済のグローバル化に飲み込まれていく中で、私たちのお金が活かされるべきは、どこに使われるかわからない「グローバル化」よりも、自分と生活する場所の、地域に暮らす人同士の、作る人と買う人のつながりをつくる「ローカル化」ではないだろうか。 「momo」という団体名の由来でもある童話『モモ』を書いた、ドイツの児童文学作家ミヒャエル・エンデは、経済活動の前提条件であるはずの自然資源を破壊してしまう経済システムの矛盾に目を向けて、「お金」を次のように捉えている。 「重要なポイントは、パン屋でパンを買う購入代金としてのお金と、株式取引所で扱われる資本としてのお金は、二つの異なる種類のお金であるという認識です」(NHK番組『エンデの遺言』より) 毎日、何かに追われるように忙しかったり、人間が本来持っていたはずの感受性や豊かさが知らず知らずのうちに奪われていたりする。そんな今の世の中の根本原因は、預金したお金がグローバルに流れ、目に見えなくなってしまっているような、お金の仕組みに端を発してはいないだろうか。 お金によって切れたはずのつながりが、お金を通してもう一度つながる。金融という目に見えないものを「見える化」するNPOバンクには、持続可能な社会を構築するための多くのヒントが隠されている。
----------------------------------------------------------------------- ■momo出資募集のご案内 私は、momoの設立時に賛同人にならせていただき、 > お金の流れが変われば社会が変わる! がんばってください。 とエールを送りました。 木村さんから、 > まだまだ「規模」としてはとーっても小さな組織ですが、 > 現在、金融不安・危機が全世界を席巻していますが、 というメールをいただきました。 私も、私たちにはお金の流れを変えることができるし、それを通じて、社会や世界を望ましい方向に変えていける!と思います。 momoでは出資を募集しています。よろしければぜひ、どんなところに融資をしているのかも含め、のぞいてみてください。 ~~~~~~~~~~~~~ここから引用~~~~~~~~~~~~~~~~ ●出資募集のお知らせ● Webサイト( http://momobank.net/qa.html )では、 ~~~~~~~~~~~~~~引用ここまで~~~~~~~~~~~~~~~~ 融資先事業レポートはこちらにあります。 寄付や、情報会員も合わせて募集中!とのことですー。 |
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