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| 「システム思考」~ループ図で構造を「見える化」しよう (2009.06.07) |
<内容> ■組織にとっての「システム思考」の重要性とは? ■個人の課題や「いつもこうなっちゃう……」も「システム思考」で考えよう ■イーズのシステム思考セミナー、6月13日です! ■チェンジ・エージェントのシステム思考のコース(ベーシック/アドバンス)のご案内
チェンジ・エージェントのメールマガジン/ウェブサイトより、 ~~~~~~~~~~~~~ここから引用~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 学習する組織を作るうえで重要なのは、「志を立てる力」、「共創的な対話力」、「複雑性の理解力」の3つの能力です。今回は、いよいよ、学習する組織の要ともいえる、複雑性の理解力を高めるための「システム思考」を紹介します。 システム思考は、ダイナミックな複雑さを理解し、長期的、俯瞰的、多様な視点から根源的かつ本質的な問題解決または未来創造を考える思考です。とりわけ、さまざまなものごとのつながり、関係性に着目し、それらのつながりが時間の経過を経て、どのような変化のダイナミクスを生み出すかを理解します。 システム思考のアプローチは、しばしば、氷山モデルで説明されます。氷山は、そのごく一部のみが海面上に現れ、本体のほとんどは海中に沈んでいて見ることができません。この氷山と同じように、私たちの目の前に起こるできごとは、多くのことのごく一部に過ぎず、目の前のことだけに集中していても効果的な問題解決や未来創造はできません。 できごとの奥底に潜むのは、変化や行動の「パターン」、そのパターンを作り出す「構造」、そして構造を創り出す関係者たちの「メンタルモデル」です。 たとえば、私たちは都市の渋滞問題の解決のために、すぐに「道路を建設する」という解決策をとります。しかし、長い目で見て、道路建設が渋滞問題を解決したという都市はありません。道路建設が新たな交通需要を呼び込むからです。私たちの多くは、回転車の中でますます速く走ろうとするハツカネズミのように、問題解決を図っては新たな問題を作り出すパターンに陥っています。 また、部分最適化はほとんど間違いなく全体の最適化を妨げます。それぞれの部署や事業部が自部門のパフォーマンスを高めるために、会社全体のパフォーマンスを犠牲にしたり、あるいは、自分の会社の成功だけに執着して、取引先や顧客、あるいは社会全体の利益を損なう事例が絶えません。 なぜ、部分最適化をはかろうとする試みが続くのでしょうか? ひとつには私たちの視野があまりにも狭く、目に見えることばかりにとらわれる傾向があるからです。そのために、私たちの社会や会社のデザイン、モノ・カネ・情報の流れ、フィードバック構造、そして組織の目的、ルール、賞罰の仕組みなど、あらゆる構造要因が全体像を見ることが難しくなっています。視野を広げ、これらの構造を変えない限り、部分最適のパターンは繰り返されます。 システム思考では、これらのパターンや構造を「見える化」するために、「時系列変化パターングラフ」、「ループ図」、「ストック&フロー図」、「システム原型」などのツールを活用します。 特に、さまざまな要因を因果関係で整理していくループ図は、もっとも汎用性が高く、システム思考の有用な基本ツールとして活用されます。ループ図の例などは、こちらをごらん下さい。 構造の奥に潜むメンタルモデルを見るためには、ループ図などを描く過程を通じて、自分やグループに本質的な問いを立てていきます。メンタルモデルのほとんどは、無意識の中にありますが、パターンや構造を可視化することによって、無意識のメンタルモデルを意識のもとに引き出せる可能性が出てきます。 その場しのぎの問題解決や部分最適化の構造のもとになっているのは、私たちのメンタルモデルです。「すぐに成果を上げなくてはいけない」「競争に勝たないと破滅する」「自分や自社が成功するまでは、ほかの人たちのことなどかまっていられない」など、さまざまな思い込みが私たちを支配しています。しかし、多くの場合、このような思考こそが、問題を次々と創り出す構造の根源となっているのです。 問題が繰り返し起こる場合にしばしば見られるのは、システムが本来の目的を見失い、手段をいつのまにか目的化してしまっている状況です。あらためて、問い直すべきは、私たちは何を創り出そうとしているのか、ということです。本当に私たちが求めるものは何かに気付いたとき、はじめて本質的な変化を創り出すことができるのです。 まさに、システム思考はさまざまなつながりを見ることによって、ものごとの本質を見出すプロセスといえるでしょう。 ところで、システム思考は、単に学習する組織を作るうえで重要な3つの能力、5つの領域のひとつにはとどまりません。次号では、システム思考がなぜ学習する組織の「第5の領域(規律)」といわれるのか、その理由を見ていきましょう。 (以上) ----------------------------------------------------------------------- ■個人の課題や「いつもこうなっちゃう……」も「システム思考」で考えよう 私はよく環境問題に、システム思考を当てはめて考えます。バイオ燃料は本当に環境によいのか? 米国の化学物質排出量が5年間で40%も減ったのは、何が効いたからなのか?--システム思考のループ図で考えると、とてもわかりやすく、自分たちの直面している問題もどのように考えていけばよいのかがわかります。 環境だけではなく、個人のレベルにも、システム思考はとても有効です。これまで「自分の成長をシステム思考で考える」というワークショップをやってきましたが、参加者は、それぞれ自分の課題を持って参加されます。例えば、「繰り返しダイエットに挑戦するのだけれども、いつも途中で挫折してしまう……」とか、「朝起きて勉強しようと思うのだけれども、何日かするといつの間にか続かなくなる……」「勉強や自分の時間を取ろうと思うのだけれども、取れずにストレスがたまってしまう……」などなど。 このような「自分の問題や課題」に対しても、システム思考を使って考えていくことができます。何がどのようにつながって、その問題のパターンをつくっているのだろうと考えていくのです。 私たちは、ダイエットを何回やっても失敗するとか、英語の勉強を何回やっても挫折するというと、自分を責めてしまいがちです。「自分の気合いが足りない」とか、「意思が弱い」とか、「根性が悪い(?)」とか。 でも、システム思考では、「同じような問題が繰り返し起こるなら、それは人が悪いのではなく、構造に問題がある」と考えます。そのようなパターンをつくり出す構造があるのだから、その構造を見抜いて、構造を変えることができれば、問題のパターンも変わるはずです。 企業でも同じです。日本ではよく企業で不祥事があると、トップと担当者の首を挿げ替えておしまいにしますが、その会社の問題を起こす構造が変わっていなければ、人が変わっても、必ず同じ問題が起きてしまいます。 もちろん、人が起こす問題もありますが、同じような問題が繰り返し起こる場合や、一生懸命変えようと働きかけをしても、なかなか変わらない場合は、構造の問題と考えたほうがよいかもしれない。 このように、自分自身のことでも、企業や地域のサークルのことでも、同じような問題がよくあるなと思うなら、つまり、「このパターンだ」「いつもこうなってしまう」ということがあるなら、それは「だれが悪い」「どの部署が悪い」と責め合うよりも、その問題パターンをつくり出している構造をみんなで見つけて、そこに働きかけをしたほうが役立つでしょう。 私たちは「物事を切り分けて考える」習慣がついています。「問題があれば、それを小さくしていきなさい、扱える小ささにしてから対処しなさい」という要素還元法と言われるアプローチを教えられてきたからです。それは大事なやり方なのですが、それだけでは十分ではありません。 切り分けて、ある部分をいじると、それが思いも寄らぬ他のところに影響してしまい、せっかくの結果が台無しになる可能性もあります。私たちが恣意的に切り分けたとしても、そのような要素は元来全部つながっているからです。ですから「切り分けて考えるアプローチ」と「つながりをたどって構造を関係性からとらえるアプローチ」の両方が必要なのです。 このようにして全体を見る力はとても大事です。これからますます変化の激しい時代がやってきます。個別的な知識や情報だけ対処できなくなってくるでしょう。それぞれがどのように関連し合い、影響しあっているのか、それもつかめる力がなければ、個人でも組織でも、ただ変化に翻弄される存在になってしまいかねません。 つながりをたどっていけば、一見問題から遠く離れても、大きな解決策になるような介入ポイントを見つけられる可能性が出てきます。システム思考では、そのポイントを「レバレッジ・ポイント(Leverage Point)」といいます。 レバレッジとは梃子(てこ)のことで、レバレッジ・ポイントは梃子の作用点です。「てこの作用点のように小さな力で大きく動かせる」ポイントを、つながりをたどって全体を見ることで考えることができます。 個人の問題にしても、組織や社会の問題にしても、自分(たち)の近くの範囲でしか考えていなければ、その中でしか解決策が見つかりませんが、遠くに見えても実は「小さな力でも大きく効くポイント」があるかもしれません。 企業や個人に関する具体的な事例も含めて、詳しくはぜひシステム思考の入門書 『なぜあの人の解決策はいつもうまくいくのか? を読んでもらえたらうれしいなと思います。
この入門書にもシステム思考の基本ツールである「ループ図」の描き方や使い方の説明が載っていますが、実際に自分で描いてみることでしっかり身につけたい、という方のための1日セミナーを行います。 システム思考の基本的な考え方の紹介から、ループ図を中心に基本ツールをしっかり身につけます。ループ図はなんと32種類も自分で描いていただく予定です。これだけ描けば、自分でもきっと描けるようになることでしょう。 ループ図のほかにも、問題構造を見抜く手助けとなる「システム原型」や「レバレッジ・ポイント」など構造を変えるための働きかけについても学びます。 1日ご自分に投資して、しっかりシステム思考を身につけませんか? ~~~~~~~~~~~~~ここからご案内~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 「問題構造を見抜くつながり思考(システム思考)を身につける」講座 問題や物事の状況に一喜一憂するのではなく、その背後にある目には見えない「つながり」や「構造」を見抜く力を鍛えます。 システム思考を身につけることで、 本セミナーでは、演習問題を含め、30通りのループ図を描くことで、このシステム思考の基本ツールであるループ図をしっかり身につけます。それによって、 ○「問題構造を見抜くつながり思考(システム思考)を身につける」講座 ●講師:枝廣淳子・中小路佳代子 ●スケジュールの概要 ●定員 約35名 ♪ 6月には、20日に「仕事と人生をアップグレードする人脈力を身につける」講座も開催します。イーズカレッジ開講記念として、両方の講座にご参加の方に、5月に刊行される最新の翻訳書『NQ ネットワーク指数 ~なぜ、あの人のまわりには「素敵な人」が集まるのか』(枝廣淳子・訳)をプレゼントします ♪ ●お申込み・お問合せ ======================================================================= (印をおつけください) ご氏名 [ ] ※この研修コースのことをどこでお知りになったか教えていただけると幸いです。 ======================================================================= ※お申込後、自動返信メールが届かない場合は、インターネットの送受信にトラブルがあることも考えられますので、メール(college@es-inc.jp)または、お電話(03-5426-1128)でご一報ください。 ○お問い合わせ先
主に企業向け研修やビジネスパーソン向けのセミナーを開催しているチェンジ・エージェントでも、システム思考のコースをいくつか開催します。 ~~~~~~~~~~~~~ここからご案内~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ チェンジ・エージェントでは、「システム思考トレーニング」ベーシックコースと2つのアドバンスコースを提供しています。 ベーシックコースでは、経営シミュレーションを行うことで「システム」とは何かを体感し、システム思考の基本的な考え方とツールを身につけることを目的にしています。 東京で6月24日、大阪で7月1日に実施します。 6月24日東京 http://change-agent.jp/news/000206.html (※大阪のコースには、私も講師として参加します~) 「システム思考トレーニング」アドバンスコースには、実践編と理論編があります。実践編では、参加者の持ち寄る課題にシステム思考を適用して考えていくことにより、システム思考の実践力を磨きます。 理論編ではシステム原型、ストック/フロー、レバレッジポイントなどシステム思考のより上級の概念とツールを学びます。いずれも東京での開催で、次回の理論編は6月28日、実践編は8月22日となります。 6月28日(理論編)東京 http://change-agent.jp/news/000207.html これまでにベーシックコースを受講された方、ぜひ一段上のスキルと実践力を身につけるために、アドバンスコースを受講ください。今年度から価格を下げましたので、より受講しやすくなっています。 また、今回は短期間にシステム思考を学べるように、ベーシックコースとアドバンスコース、あるいは実践編と理論編を同時申し込みいただいた方向けの特別割引料金をご案内しております。 詳しくは各コースのリンクをご覧になるか、info@change-agent.jpまでお問い合わせください。
さあて、そろそろ荷造りをして、空港に向かい、帰国の途につきます。 |
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