| カテゴリー:システム思考を学ぶ |
| 幾何級数的成長 |
大部分の人々は、成長を「線形過程」として考える傾向があります。ある量が、一定期間に、一定量だけ増加している場合、「算術級数的に成長している」といいますが、ある量が、一定期間に、その総量に対し、一定の割合で増加する場合、「幾何級数的成長を示す」といいます。 たとえば、ある子どもがクマさんの貯金箱に、毎年100円ずつお小遣いから貯めていく場合。これが最初の「線形的」、または「算術級数的」成長です。グラフに書くと、直線で右肩上がりになりますね。毎年の増加の量は、「貯金箱にすでにいくらあるか」に無関係で、一定です。 では、その子どもが、お小遣いの100円を7%の年利で銀行に預けたら? この場合、毎年口座に増える量は一定ではありません。「全体の累積量=口座に預けてある総額」が増加するにつれ、毎年増える量もどんどん増えていきます。 これが2番目の「幾何級数的成長」です。グラフにすると、「ノ」という感じで、グラフの傾きがググッと、Y軸と並行になりそうな勢いで急に立ち上がってきます(図示できないのでもどかしいのですが・・・)。 『成長の限界』には、「このような幾何級数的成長は、生物、金融、および世界の他の多くのシステムにおける共通の過程である」と書いてあります。 そして、幾何級数的成長が生み出す驚くべき結果について、古いペルシャの伝説からおもしろい例を挙げています。
この「算術級数的増加 と 幾何級数的増加」のギャップを200年以上まえに指摘したのが、マルサスです。「人口は幾何級数的に増えるが、食糧は算術級数的にしか増えない」と。マルサスは、「したがって、食糧生産は人口増加に追いつけない」と警鐘を鳴らしたのでした。しかし、200年以上たった今も、レスター・ブラウンたちが同じ警鐘を鳴らし続けています。 「人々は線形(算術級数的)成長であると考えがちだが、世界人口や工業生産など、世界の多くのシステムは、実は幾何級数的成長を遂げるものであり、人々はその莫大な影響を認識できていない」というメッセージが『成長の限界』に込められています。
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