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| ウェーブフロント・ニュースレター 第1号 (2003年6月24日発行) −Sustainability Change Agent Network (S.C.A.N.)のニュースレター− |
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トップ・ニュース世界の銀行が持続可能な融資ガイドラインを自主的に導入国際金融における持続可能性を飛躍的に進展させるため、世界の大手銀行10行は最近、「赤道原則(Equator Principles)」【訳注 日経金融新聞6・11では「エクエーター原則」】という一連の自主的ガイドラインを導入し、開発融資を新しい環境・社会基準に確実に適合させようとしている。 国際金融公社(IFC: 民間部門を担当する世銀グループの国際機関)が策定したこの原則は、環境アセスメントを始め、自然生息地、先住民族、および児童労働を含む、さまざまな環境および社会問題に対応するものである。このガイドラインは、資本コストが5,000万米ドル以上のすべての開発プロジェクトに適用される。 原則への参加は任意である。赤道原則を採用する銀行は、同原則に合致する内部規定および手続きを整えた、または整える予定である、と宣言するだけでよい。合意書の署名や、融資業務の外部評価書類を提出することは、必要とされない。 銀行は、国際融資を持続可能でない開発の強力な推進力であるとみなす活動家たちから、対策を迫られていたが、一部の活動家はこの原則の適用が任意である点や、透明性と執行メカニズムが不十分とみられる点に対して、未だ懐疑的である。やはり拘束力のある国際的な規制が必要であると考える活動家は多い。 参加する銀行は、エービーエヌ・アムロ、バークレイズ、シティグループ、クレディ・リヨネ、クレディ・スイス・ファースト・ボストン、ヒポ・フェラインスバンク、ラボバンク、ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド、ウェストLB、ウェストパックの各行である。世界銀行によれば、参加銀行が2002 年に引き受けたプロジェクト融資は145億米ドルにのぼる。これは、このような途上国向け融資の30%に相当する。 「これは世界の持続可能な開発に向けての大きな躍進であるが、まだ第一歩に過ぎない。資金使途を追跡し、地元銀行に赤道原則に従うよう、要請すべきである」。 http://wavefront.c.tclk.net/maabcgTaaYNiMb44te0e/ 時代の最先端をゆく −変革をリードする動向−タイのバイオソーラーハウスチュラロンコン大学の研究チームは、タイで最初の「バイオソーラー」ハウスを建設した。一見すると普通の家屋だが、実は自立的な究極の環境配慮型住宅なのである。太陽エネルギーで発電をし、雨水で生活用水をまかない、そして家庭ごみから調理用ガスを作り出す。 「環境革新の波の前線がアジアに移動しつつある兆しが、ここにもみられる」。 http://wavefront.c.tclk.net/maabcgTaaYNiNb44te0e/ 新技術があらゆる廃棄物をオイルに変える「サーマル・デポリメリゼーション(熱解重合)」と呼ばれる工程により、廃棄された七面鳥の残骸が高品質の非化石燃料オイルに変えられている。 「ジオ・ミミックリー」、つまり地球が化石燃料を作り出す自然のプロセスを真似ることによって作り出されたのである。開発者は、あらゆる廃棄物に対して有効であると主張しているが、もしこれが真実であるなら、この技術は廃棄物処理業界とエネルギー業界に劇的な変化をもたらし、しかも地球温暖化防止にも貢献することになる。 「話しがうますぎると思うかもしれないけれど、七面鳥の残骸が燃料オイルになるんだ!」 http://wavefront.c.tclk.net/maabcgTaaYNiOb44te0e/ 地元の素材がナイジェリアの住宅問題を解決「ラテライト」と呼ばれる赤土のような素材は、アフリカのほぼ全土で豊富に産出される天然資源である。この素材のおかげで、持家がこれまでより多くのナイジェリア人の手が届くものになっている。低価格の装置で、このラテライト素材がレンガに似た壁や屋根瓦に生まれ変わるのだ。 「バック・トゥー・ザ・フューチャー思考(未来の目標を明確に描き、これを実現する手段を考える思考法)の素晴らしい例だ」。 http://wavefront.c.tclk.net/maabcgTaaYNiPb44te0e/ サンフランシスコ 予防原則を採択サンフランシスコ評議会は、賛成8票反対2票で予防原則を市及び郡の政策として採択した。この新原則は、「重大で取り返しのつかない被害が人間や自然に及ぶ恐れがあれば、因果関係が科学的にはっきりしていないことを理由に、当局が環境悪化の予防又は市民の健康保護の措置を延期してはならない」とうたっている。 「サンフランシスコの予防原則が重要な理由は、(1)ヨーロッパでは広く採用されている予防原則によって、危険性について理にかなった根拠があれば、政策立案者が科学的確証(通常は不可能である)を待たずに行動を起こすことができる。 (2)サンフランシスコは、予防原則を公式に採択したアメリカ初の行政機関であり、アメリカは地球上の多くの問題に大きな影響を与えている超大国である。今回は進歩的なサンフランシスコならではの話だが、スタートであることに変わりはない」。 http://wavefront.c.tclk.net/maabcgTaaYNiQb44te0e/ 波に乗る −時流を伝えるストーリー−活気づく水素エコノミー欧州連合(EU)とアメリカは、ともに水素を用いたクリーンエネルギー技術の開発を進めているが、このたび両者は協力することで合意した。欧州委員会は先ごろ、水素エコノミーを実現するために必要な技術的、財政的、政策的課題を新たな報告書にまとめた。しかし、EUとアメリカがそれぞれに描く将来構想は異なる。 アメリカの場合、水素を生成する際に化石燃料と原子力にかなり依存する方法を盛り込んでいる。その一方で、ブッシュ政権は、地球温暖化の危険性に関するくだりを削除して、『アメリカ環境白書』を発表した。 G8首脳が持続可能な世界に向けた行動計画に合意フランスのエビアンでG8サミットが開催され、各国首脳は持続可能な開発のための科学技術G8行動計画に合意した。この行動計画は、G8諸国に「よりクリーンで、持続的かつ効率的な技術」の開発支援を求めるものである。各国首脳は太陽光、バイオマス、燃料電池、水素等の新エネルギー技術の支援や、研究成果のさらなる共有を約束した。 「産業経済という超大型タンカーが方向転換を始めている」 香港で持続可能な開発を目指す審議会が市民からの意見を募集持続可能な開発を目指す香港の審議会は現在、持続可能な都市開発に関する市民の意見を募集している。1年半以内には計画案をまとめる予定である。審議会は持続可能な開発のための基金設立も支援している。この基金は持続可能性の促進を目指す市民活動を支援するものである。 「この審議会と同じく、持続可能な開発に関してアジアで新たに設置された審議会のほぼすべてが、問題を深刻にとらえ、実行に移す意志がある」。 はずれている人々 −残念ながら、わかっていない人々−アメリカの平均燃費は過去22年間で最低水準アメリカの乗用車及びトラックの平均燃費は、2002年、過去22年間で最低の水準となった。アメリカの車の平均燃費がわずか20.4マイル/ガロン(8.61キロ/リッター)にしかならない主な原因は、ガソリンを大量に消費するが、燃費規制法の対象外であるスポーツ汎用車に、アメリカ人が夢中になっているせいである。乗用車と軽トラックが排出する二酸化炭素は、合わせて、アメリカ全体の20%を占める。しかも、有効な改善案は何も計画されていない。 「この現実にはがっかりさせられる。我々は引き続き注目し、何らかの行動をとらなければならない。ここにいい裏付けとなる話がある。『現在のフォードの乗用車とトラックの平均燃費は、100年前にT型フォードで会社がスタートしたときよりも悪い!』」 http://wavefront.c.tclk.net/maabcgTaaYNiWb44te0e/ 一部のロシア人科学者が、地球温暖化は恩恵をもたらすと考えているBBCは最近、次のような気になるニュースを報じた。「ロシアの京都議定書批准への意欲が現在疑わしくなっている。というのは、ロシアの著名な科学者たちの中に、気候変動はロシアに恩恵をもたらすかもしれない、と考える人たちがいるらしいのだ。ロシアは9月末にモスクワで行われる世界気候会議の準備を進めているが、そこで気候変動の科学を再考することにしている」。 「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の共同議長を務めた最初のロシア人が、地球温暖化はシベリアにとってよいことかもしれない、と1980年代頃、公の場で述べていたが、どうもその考えが、復活しているらしい」。 http://wavefront.c.tclk.net/maabcgTaaYNiXb44te0e/ 最高に素晴らしいウォルマート?アメリカ、オハイオ州シンシナティで論議を呼んでいる巨大ショッピングセンターが、ついに、いくつかの控えめな設計変更をしただけで認可を受けた。ヒルツ市議会議員はこの一連の出来事を指して「持続可能な開発」と呼んだ。 「おいおい、ヒルツさん! そのウォルマートは素晴らしい店かもしれないが、持続可能な開発ではないよ!」 http://wavefront.c.tclk.net/maabcgTaaYNiYb44te0e/ 大波警報 −進歩への脅威と障害になりかねないもの−1950年以来、大型魚の数が90%減少科学誌「ネイチャー」に最近発表された研究によると、海洋に住む大型魚の90%が消えてしまったらしい。「ニシクロカジキ(giant blue marlin)からクロマグロ(mighty bluefin tuna)まで、また熱帯に住むハタ科の大型魚(tropical groupers)から南極のタラ(Antarctic cod)まで、商業漁業は世界中の海産資源をごっそりと採ってしまった。今や海洋に辺境の地はない」。筆頭執筆者ランサム・マイヤー氏は、こう語る。 http://wavefront.c.tclk.net/maabcgTaaYNiZb44te0e/ 聞き逃した話 −知る人ぞ知るニュース−カナダ政府、国の持続可能性の指標を検討3 年にわたる様々な利害関係者によるプロセスを経て、環境と経済に関するカナダ円卓会議は、国の実質資産と経済の持続可能性を評価するための6つの新たな指標の導入を、カナダ政府に求める報告書を発表した。選ばれた指標は、森林被覆、淡水の水質、大気質、温室効果ガスの排出、湿地帯の広さ、教育達成度である。 「これは、思っている以上にはるかにめざましくかつ重要なことである。これらの指標を採用することによって、カナダは、自然資本と社会資本の意味を、国内総生産と同等にまで高める世界で最初の国になる。またカナダ政府は、持続可能性を国民経済計算の中核に位置付けている」。 http://wavefront.c.tclk.net/maabcgTaaYNi0b44te0e/ ボゴタ市、市民重視の町づくりコロンビアのボゴタ市の名を挙げても、持続可能な開発を真っ先に頭に思い浮かべることはないかもしれない。しかし、1998年から2001年まで市長を務めたエンリク・ペニャローサ氏は在職中、大規模な改革の陣頭に立ち、その取り組みは世界中の各都市から注目を集めることになった。交通、土地利用、貧しい人々への住宅供給、汚染の軽減、公共スペースの必要性に対して市が実施した解決策が、ボゴタ市をより良い姿に作り変えたのだ--そのやり方は数世代にわたってこの町に影響を及ぼすであろう。 「ペニャローサ氏はまた、演説の名手であり、彼の哲学(「公正と尊厳は、環境の役に立つ」)が、持続可能性の偉大なる戦略を生み出すのに寄与するだろう」。 http://wavefront.c.tclk.net/maabcgTaaYNi1b44te0e/ 国連環境計画(UNEP)、より効果的なメッセージを模索従来の環境メッセージは、あまりにも「罪悪感に満ち」かつ非難めいていることを懸念して、国連環境計画(UNEP)は、心理学者や人間行動学の専門家らに、環境コミュニケーションをもっと前向きなものにするための協力を求めた。目指すところは、人々にやる気を失わせるのではなく、環境に配慮したライフスタイルに興味をもってもらうことだ。クラウス・テプファーUNEP事務局長によれば、「人々のライフスタイルや購買習慣に罪悪感を抱かせることが、成果をごく限られたものにしている」という。 「ねえ、みんな、炭素隔離ってかっこいい!」 http://wavefront.c.tclk.net/maabcgTaaYNi2b44te0e/ 波を起こす人々 −変革をリードする人・組織−米3州が二酸化炭素排出に関して環境保護庁を告訴アメリカの3州(コネチカット、メイン、マサチューセッツ)は先日、環境保護庁を相手取り、二酸化炭素排出による気候変動に関して規制措置を講じるよう求める訴訟を起こした。「地球温暖化はもはや、抽象的な脅威ではない。これは現実のものであり、緊急課題なのだ」とコネチカット州司法長官リチャード・ブルメンタル氏は語る。「この訴訟は、最後の手段だ」。 「相手を告訴しなければ何も進められない、というアメリカ人の有名なステレオタイプを表わしている」。 オーストラリア −次の持続可能性での超大国になる?この表題は、環境に配慮する企業経営者の団体が政府に提出した報告書の要望内容を示している。本報告書では、オーストラリアが新しく形成されつつある国際排出量取引市場に参入した場合、今後のエネルギー分野においてさらに主要な役割を果たす可能性を持った「よりクリーンな」エネルギー源と技術が同国にはある、としている。報告書の執筆にあたっては、環境配慮型の企業はもちろんのこと、エネルギー会社、さらには全国規模の工業、銀行業、金融業の主要な業界団体ほぼすべてのトップにも意見を求めた。 「本報告書は実質的に、気候変動に関する京都議定書を批准するよう求めるものだが、オーストラリアで先見的なリーダーたちが何を起こそうとしているか、概要を知るのにも役立つ」。 http://wavefront.c.tclk.net/maabcgTaaYNi4b44te0e/ 推薦図書欧州連合がヨーロッパ全体の環境評価報告書を発行ヨーロッパの環境状況をまとめた包括的な報告書が発行され、ヨーロッパで近年進められた環境改善は、持続可能でない経済成長によって台無しになる危険性があると発表された。この報告書によると、環境破壊活動を伴わない経済の構築方法を政府が見出さない限り、調査された52カ国の環境の質を守ることはできないという。 http://wavefront.c.tclk.net/maabcgTaaYNi5b44te0e/ 国際環境開発研究所『言葉を行動へ』(原題:Words into Action)2002年本書は「世界の南北を問わず、国連から各国政府、非政府組織(NGO)、民間セクターにわたる幅広い関係者からの最善の考えと見通しを結集させようとした」ものである。全文が同研究所ホームページから無料ダウンロード可能。持続可能な開発に関する世界首脳会議で配布するために発行された。 http://wavefront.c.tclk.net/maabcgTaaYNi6b44te0e/ 持続可能性にまつわる語録ついに明確な答え(のようなもの)が出るQ:「ある国のGNP成長率が0%の状態で10年以上持続可能でしょうか?」 A:「もし完全雇用であり人口増加も起きていなければ、その答えははっきりイエスと言えます」 |
クレジット原文著作権はアトキソン社(AtKisson, Inc.)に帰属しています。 日本語翻訳:小林紀子、高橋直美、角田一恵、横内若香、小野寺春香、五頭美知 注:ニュースレター内に記載されているリンク先は記事配信時のもので、その後のページの移動・削除には対応していませんので、予めご了承下さい。 |
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