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日本の格差は広がっている? 他の国と比べると?

2017年04月24日
社会
 
日本の格差は広がっている? 他の国と比べると?

「日本では、格差は広がりつつあるのではないか」、そんな声を耳にすることが増えています。そこで今回の「データを読む」では、格差や不平等を表す代表的な指標であるジニ係数を用いて、日本の格差の現状を分析します。

ジニ係数とは収入等がどれくらい均等に分配されているかを0から1の数字で表す指標で、0に近いほど平等に分配されており、1に近いほど格差が大きいことを示します。日本では、厚生労働省の「所得再分配調査」や総務省統計局による「全国消費実態調査」などが、それぞれジニ係数を発表しています。またOECDも各国のジニ係数を発表しています。

図1は所得再分配調査による日本のジニ係数の推移です。この図からは1980年代後半のバブル景気の頃から、当初所得(雇用者所得や事業所得など)の格差が年々広がっていることがわかります。これは収入に格差が生じているのではないかという私たちの実感と合致する結果です。

ただし、再分配所得(当初所得から税金と社会保険料を控除し、社会保障給付を加えたもの)のジニ係数については、1970年代よりは格差が広がっているものの、当初所得に比べて格差の広がりは抑えられています。税金や社会保障が格差を是正する上で大きな役割を担っていることがわかります。

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それでは国際的にみると日本の格差はどのような状況なのでしょうか? 図2はOECDによるジニ係数の国際比較です。アイスランド、ノルウェイ、フィンランド等の北欧諸国のジニ係数は低く、これらの国が平等であることがわかります。それに対して、メキシコとチリのジニ係数は非常に高くなっています。日本のジニ係数は、OECDの平均(右端)よりも高い、つまり格差が大きい方に入ることがわかります。

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今回ご紹介したデータは、「格差が広がっているのではないか」という私たちの実感を裏付けるものであると同時に、税や社会保障による再分配の重要性も示しています。税金や社会保障といった制度の改正を考えるときには、それが格差を減らす改正なのか、それとも格差を大きくする改正なのかを考慮することも重要です。

 

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